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ハッピーキャリアのつくりかた

職場における恩の貸し借り。あるいはワーママと独女の確執

Writter: 金澤悦子(i-colorオリーブ)
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ハッピーキャリアのつくりかた

『はぴきゃりアカデミー』は、1万人以上の働く女性に取材した経験と統計心理学によるオリジナルメソッドにより、女性の「ココロもオサイフも満たされる仕事=ハッピーキャリア」を見つける学校です。設立3年、80名を超える卒業生たちが、各業界で「自分にしかできないこと」を活かして活躍しています。

クレクレ星人にご用心

為末 大さんの「恩がわからない人」というブログを読みました。

仕事上、お願いされたから一肌脱いだのに、相手に貸し借りの感覚がゼロだと関係は続かないよね、そんな人は信頼がなくなるから周りから人がいなくなるよね、と説いています。ご本人も「いやらしい話をしようと思う」と前置きしていますが、ともすれば「器、小さいね・・・」と突っ込まれそうなこの問題にたいして、よくぞ書いてくれたと感動いたしました(笑)

筆者がある会合に出向いた時のこと。談笑していると、知り合いから声をかけられました。「カナザワさん、○○さんって知ってましたっけ?」と。思わず耳を疑いました。だって、私が紹介した人だったから!

こんなこともありました。イベント告知を筆者の持つ女性コミュニティに拡散してほしいとお願いされ、何度かご紹介し、セミナーにも動員できたようなのですが、私からイベント告知をお願いした時はスルーされた!

あ~、こんなこと書いて、私って小さい人間・・・。拙著に「人を紹介したら後追いしない」「恩送り――恩を受けたら別の必要な人に恩を渡せばよし」なんて書いてるくせに。

いや、しかしですね、ネットにアクセスすれば、たいていの情報が取れる時代だからこそ、足で稼いだ情報や人脈の価値はますます高くなっていると筆者は感じています。フェイスブックでつながっているだけの人脈と、直接会って信頼関係を築いた人脈は濃さが違いますから!

あなたの周りにも、「教えて」「紹介して」を繰り返し、自分からは何も差し出さない「クレクレ星人」はいませんか? もしお近くに該当者がいましたら、近寄らないのが得策です。

職場における「恩がわからない人」問題

安倍内閣の「すべての女性が輝く社会づくり」の旗の下、企業では、働くママのための育休や時短などの整備が進められています。一方で、会社員の独身女性からは、「育休や時短の人の分が自分たちにしわ寄せされている(怒)」「ワーママは守られてていいよね・・・」といった意見をよく耳にします。

実際、未就学児を持つ会社員のママたちに「仕事上のお悩み」についてアンケートを取ったところ、「職場の独身女性から“逃げ場があっていいよね”と言われ悲しかった」「時短勤務していたら、“正常勤務じゃない人”と言われ傷ついた」など、組織におけるワーママVS独女の確執が浮き彫りに・・・。

しかし、冷静に考えてみれば、独女たちのお嘆きもわかるというもの。実際問題、同僚の子どもが熱を出したと呼び出しがあれば、その分の仕事を引き継ぐケースも少なくないでしょう。

ただ、少しだけ「自分事」として考えてみてほしいのです。今はフルタイムで働いていても、この先、もしかしたら結婚し、子どもを授かるかもしれません。結婚しないとしても、この先、親の介護をすることになるかもしれませんし、はたまた自分自身が大きな病気をするかもしれない。つまり、自分だっていつかフルタイムで働けないときがくるかもしれないのです。それは男性もしかり。

そして、働くママたちも、少しだけ独身女性の立場を「自分事」として考えてみてほしいのです。仕事山積みの中、さらに突発的に自分の担当ではない仕事が降って来た時のことを。文句や嫌味のひとつもいいたくなる気持ち、少しはわかるのではないでしょうか。何より、「自分事」としてとらえると、どう動けばいいのかが見えてきます。最悪、自分がいなくても仕事が滞らないようにすること、たとえば、進捗状況の見える化などは、最低限のマナーだと言えるでしょう。

とはいえ、卑屈になる必要はもちろんありません。取材したワーママからは、こんな素敵なアイディアをもらいましたよ。

「子どもの体調不良で遅刻や欠勤するとき、“すみません”ではなく“ありがとう”。“すみません”は組織の負荷になるけれど、“ありがとう”は連帯感につながります」

「持ちつ持たれつ」が組織で働くメリット

ひとりで仕事をしていたら、自分が倒れたらそれでおしまいですが、組織にいれば、持ちつ持たれつができます。これぞチームで働くメリットだと筆者は考えます。

筆者は2009年に出産をしました。すぐに仕事復帰したかったのですが、なにせ高齢出産(当時41歳)だったもので、なかなか体調が戻らず、半年ほどほとんど仕事ができませんでした。その間、私の分の仕事も切り盛りしてくれたのは、相方(弊社役員)のつっちーです。

そして、そのつっちーが2012年に乳がんを発症しました。闘病のため約1年間、仕事を大幅に抑える必要がありました。そのとき思ったのです。「やっとあのとき(出産後)の恩返しができる」と。

女子社員向けのセミナーで、よく「感謝貯金」の話をしています。今、仕事に集中できる環境にいる人は、思い切り恩を売って「ありがとう」の感謝貯金を増やしましょうと。そして、今、仕事をする時間に制約のある人は、過去に貯めた「感謝貯金」を切り崩していて、すでに使い果たして借金状態になっているなら、いつか状況が変わったときに、返しましょうねと。

あなたの感謝貯金は貯まっていますか?

お金も信頼も、貯めれば貯めるほど人生の自由度は高まりますよ。

金澤悦子(i-colorオリーブ)

金澤悦子(i-colorオリーブ)

ninoya取締役

株式会社はぴきゃり代表取締役。1991年リクルートに入社。新人MVP賞を受賞。2001年、日本初の総合職女性向け転職誌「ワーキングウーマンタイプ(現ウーマンタイプ)」を創刊、編集長に就任。2005年独立、2011年より「はぴきゃりアカデミー」を運営。統計心理学i-colorを通じた独自メソッドで年間300人超の女性のキャリアを支援する。講演依頼はこちら

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