ハッピーキャリアのつくりかた

話すと排泄は同じ!?「また会いたい人」になる1:9の法則

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“話す”と“う○こ”は同じ!?

「“話す”と“排泄”って近しい快感があるんですよ。だから、自分の話に酔っている人を見てるのって、あまりいい気持ちがしませんよね」と話すのは、元ラジオアナウンサーでスピーチコンサルタントの西任暁子氏。「サラリーマンNEO」や「となりのシムラ」といった人気番組の監督を務める吉田照幸氏も、自身のコラムの中で、「人望がない人は大体“話すぎ”ている」と説いています。

 

 

逆に、私は仕事柄インタビューを行うことが多いのですが、こちらは話を聞いているだけなのに、「今日は楽しかった! 近々ご飯行きませんか?」なんてお誘いされることが少なくありません。私、何もしゃべっていないのに(笑)。

 

また、営業時代を思い出せば、饒舌なプレゼン上手よりも、「大丈夫か?」とこちらが心配になるくらいの話下手の方が結果的に売れていたように記憶しています。

 

人は話を聞いてもらうのが大好き=気持ちいい。

ここから見えてくるのは、無理して面白ネタを仕込んでおかなくても、相手の話に聞き惚れていれば、「一緒にいて楽しい人」「また会いたい人」という立ち位置をいとも簡単に手にすることができそうです。私の実感値では、ズバリ、相槌や質問1割、聞く9割です。

 

「人見知り」には2種類ある

自称「人見知り」には2種類いると感じています。ひとつは「交流会? 嫌ならいかなきゃいいじゃーん」という面倒くさがり屋さん。無理に人づきあいしなくても大丈夫という自信が根底にある方です。このタイプの方で、「もらった名刺は基本捨てる」(つながる人とはSNSやメールやコミュニティ経由でどうせつながるだろうからという理由で)と聞いたときには、小心者の私、おしっこちびるくらいビックリしたことを覚えています。

 

もうひとつのタイプは、「自分をよく見せたい人」。私はこのタイプです。『嫌われる勇気』がベストセラーとなっていることが、このタイプの多さを物語っていますよね。できる人、おもしろい人と思われなきゃ、と思うあまり、「初対面の人と何を話したらいいかがわからない」「間が怖い」などのプレッシャーと日夜戦っています。あぁ同志よ!

 

前者の方々はご自分の信じる道を歩いていただくとして、後者の方には、ぜひとも前談を思い出していただきたいと思います。

 

そう。「話すと排泄は同じ」というアレ。

 

つまり、「自分が何を話すか」、ではなく、「いかに相手に話をさせるか」、というスタンスでいれば、自然と「一緒にいて楽しい人」「また会いたい人」になれるのです。そう考えると、少しはプレッシャーから解放されるのではないでしょうか。

 

開く質問を心がける

相手に「一緒にいて楽しい人」「もう一度会いたい人」だと思われるには、金脈ともいえる、「相手が今もっとも話したいこと」へとたどり着くまで、根気よく質問を投げかけることが大切です。できるだけ閉じる質問――はい、いいえで終わってしまうもの――でなく、相手から何らかの情報を得られ、それをきっかけに会話が広がっていきやすい質問をすることを心がけましょう。

 

そこで、私が交流会などでよく使っているふたつのフレーズをお伝えしたいと思います。

 

フレーズ1)会話のきっかけは、「どちらからいらしたんですか?」

この質問、ご出身をお答えになる方もいれば、直近にいた場所、また会社名を答える方もいるなど、返答がバラエティに富むので、会話が広げやすくおススメです。

 

フレーズ2)名刺交換したら、「このお仕事、もうお長いのですか?」

長ければ仕事内容や魅力に迫る、短ければ今の仕事に就いた経緯や前職のことに触れるなど、会話を広げることができます。

 

聞き上手な男性は長生きできる?

男性の場合、「世間話がビジネスの何の足しになるのか?」と疑問に思われるかもしれません。男性は空間認識力が高く、会話に関しても目的に対して、今どの地点の話をしているのかがわからないと不安になるものです。

 

しかし、商談会など目的がハッキリしている会合ならともかく、初対面からこちらの意図むき出しに売りこみをかけるのは、相手の警戒心を増幅させる可能性があり、得策ではありません。たとえ見込み客だったとしても、商談が成立するまでには、信頼関係を築くことが大前提になりますから。その点、女性は趣味や旅行の話などで盛り上がりながら相手の懐に入りつつ、気づいたら経営課題まで引き出していた、なんてことがお手の物だったりします。

 

ここ20年ほどで熟年離婚(婚姻期間20年以上の夫婦が該当)件数は2倍以上になっているそう。その多くが妻から三下り半を突きつけられていると言います。夫がいなくなった女は強くたくましくなりますが、妻がいなくなった夫はもろいもの。先日お亡くなりになった米朝師匠も、奥さまが死んでから急に弱られたそうですね。

 

男性読者のみなさん、「話すと排泄は同じ」という法則は、もちろん奥さまにも当てはまります。「で?」「何がいいたいの?」などと話の腰を折ってはいませんか? また、一方的に解決策を演説してはいませんか?

 

女は一日6000語話さないと眠れない生き物。アベノミクスの名のもと、女性活用に取り組む企業が増えている今、家庭でもビジネス社会でも、女性特有の取りとめのない話につきあえる能力は、幸せな人生を歩みたい男性にとって必要不可欠のスキルなのではないかと私は考えています。

 

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金沢 悦子

株式会社はぴきゃり代表取締役。1991年リクルートに入社。新人MVP賞を受賞。2001年、日本初の総合職女性向け転職誌「ワーキングウーマンタイプ(現ウーマンタイプ)」を創刊、編集長に就任。2005年独立、2011年より「はぴきゃりアカデミー」を運営。統計心理学i-colorを通じた独自メソッドで年間300人超の女性のキャリアを支援する。講演依頼はこちら

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