憧れのフリーランス女性に聞く!ときめくキャリアの創り方

誇れるフリーランス人生を送るには?情熱を忘れず、直感を信じて進めば、必ずやりたい仕事につながる ~フォトグラファー 小松由佳さん~

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フリーランスを目指しているけど、やりたいことがみつからない。もしくは、やりたいことがあっても、思うように進まない。そんな人も多いのではないでしょうか。

今回は、山あり谷ありのフリーランス人生を経験しながらも、シリア難民や農村の人々をテーマとした写真活動をつづけているフォトグラファー小松由佳さんに、PRライター山崎春奈がお話をお伺いしました。

そんな小松さんが語る「焦らず長い目で自分のフリーランス活動と向き合うためのポイント」はいったい何なのでしょうか。

 

フリーランスの仕事は自分で開拓!小さな積み重ねが仕事につながる

 

───フリーランスとして仕事を続けていけるかと不安に思う人は多いと思いますが、どのように活動されてきたのでしょうか?

 

小松由佳(以下、小松):小冊子をつくったり、写真展を開いて表現を具体的な形にし、それを発信して多くの人に自分の作品を見ていただくことを意識しましたね。

写真といっても、商業写真やプロフィール写真、報道写真などいろんな種類があるので、自分が何をどう伝えたいのかという方向性を明確にすることが大事です。

 

まずは、たくさんの人の目に触れる環境を“自分で”つくって、お仕事につながるきっかけにしてきました。また、1つ仕事が決まったら、人とのつながりや出会いによって、新たな波となって仕事につながる工夫をしています。

とくに、写真を仕事にしたい場合、今は誰でも簡単にスマホで写真を撮れる時代ですよね。だから、仕事をつづけるために、自分のオリジナリティーを出すことが重要だと思っています。

 

自分が何を通じて、どんなことを表現したいのかを、きちんと表現する。そうして自分の色を濃くしていくことで、自分にしかできない仕事がうまれると思っています。

 

───フリーランスとしてお仕事ができるよう努力をされていたんですね。すぐに軌道に乗ることができたのでしょうか?

 

小松:いえ、経済的にかなり大変な時期もありましたし、フォトグラファーの活動がストップしてしまうこともありました。生活していくために、アルバイトを5、6個かけもちして倒れそうになったことも。

 

わたしはシリア人の夫と日本で暮らしているのですが、夫はシリアで戦争があって国を出るしかなくなったシリア難民なんです。

日本にきてから夫が仕事をつづけられないことが多くて、長いあいだわたしが家計を支えなければいけないという状況だったんです。そんな時期を乗り越えられたのは、人とのつながりが大きいんです。知人に応募をすすめられた会社で仕事ができることになったり、大家さんから畑仕事をいただいたり。

 

フリーランスの写真活動とは関係ないことでも一生懸命に今と向き合いつつ、写真をつづけてきました。気持ちだけは高く持つようにしていたことで、流れが変わり、再び写真の仕事ができるようになりましたね。

 

自分の直感に従って。「これをやりたい!」という熱い想いが夢を叶える

 

───思うように「やりたいこと」を進められない時期もあったんですね。そんなときは、どのようにモチベーションを維持していたのでしょうか?

 

小松:今はできなくても、活動できるときがくると信じること。「こんなことをしたい」という強い思いで、モチベーションを持ち続けていました。

 

フリーランスの活動が完全にストップしている時期は、「写真が撮れない」という悔しさを感じ尽くしていましたね!
人間って「これをやりたい!」という情熱を保ちつづけられれば、次に動き出せるときがきたときに、それを爆発的なエネルギーに変えることができるものだと思うんです。

 

実際、これまで大変だと思っていた経験も、今のフリーランス活動にいかされています。写真とは違う仕事をしたことで、知らない世界に出会うことができましたし。ほかにも、シリア難民であった夫との結婚を巡って家族に勘当された時期があったり……。

こうした山あり谷ありの経験をしたからこそ、日常に感謝できるようになったんです。

そのおかげで、写真を撮る視点も変わりました。特別な風景ではなく、人々が“日常に生きる姿”こそ撮りたいと思うようになったんです。

 

───フリーランスに憧れつつも、業種に迷う人も多いです。自分の進むべき道を見つけるコツはあるのでしょうか?

 

小松:自分の直感を大事にするといいと思います。ここは自分にあっている環境なのか、何が自分にとって幸せなのかって。わたしは、この感性を磨くために、本を読んだり、素敵だと思う人の話を聞いたりしてアンテナを立てるようにしています。

 

わたしは以前、登山家として国内外の山を登っていた時期があるんです。今のフォトグラファーからすると、まったく違う世界ですよね。
前の環境は自分の居場所ではないと直感で感じたものの、何をしたいかわからず模索する日々で……。そんなとき、信頼している知人から「変化は怖れるものではない。変化を楽しめ」とアドバイスをもらい、はっとさせられました。

 

具体的な方向性がはっきりしない状態で登山から離れることが不安で葛藤もしました。でも、「人間の暮らしに触れていたい」という思いがずっとあったんです。

寝袋1つ積んで自転車で旅をしたり、モンゴルで遊牧民と生活するうちに、「人がそれぞれの土地でどう生きているのか」を表現したいと思うようになっていきました。さらに、それを写真という手段で実現したいという想いが具体的になり、今のフリーランス活動につながっているんですよね。

 

その都度、方向修正はできます。だから、自分の足でゆっくり歩いて決めていけばいいと思います。自分自身を一番理解できるのは自分ですから。

 

最後は自分で決断すること。だからこそ成功も失敗も納得できる

 

───自分の直感を優先したくても、周りの意見が気になってしまう読者も多いと思うんです。どうしたら自分の直感に従って動けるようになるのでしょうか?

 

小松:実は、わたしも周囲の意見を気にするあまり、自分の判断に自信が持てず迷った時期がありました。

先ほどお伝えした登山活動から離れ始めたとき、周りの方から反対意見も多くあって。でも、自分がどうしたいのか、何を望んでいるのかを大切にしないとって思ったんです。

今の自分や、自分の判断を信じて受け入れるということですよね。その決断は今も、後悔していません。

 

人の意見や評価も大切なのかもしれませんが、周囲のアドバイスを謙虚に聞く姿勢を持ちつつ、最後は自分の意志で選択すること。そしたら、失敗しても自分で選んだんだからって納得できると思います。

 

───自分で納得するからこそ進みつづけられるんですね。小松さんは長期的な視点をお持ちですが、どうしたら目先のことに振り回されずに進めるのでしょうか?

小松:そうですね。長い目で見て自分が人生をかけてやりたいことは何か、何を残していきたいのかを意識するようにしています。

 

最近フェアトレードブランドを立ち上げたんです。

フェアトレードというのは、発展途上国で作られた製品などを、適正価格で継続的に取引することによって、生産者が持続的に生活を向上できるという仕組み。これは、写真活動の延長ではじめたものなんです。

 

写真は人に何かを伝え、波を起こすことができますし、写真を通じて人に出会うことができます。でも、撮られた人にとって具体的な変化をすぐにもたらすことができないと気づいたんですよ。
撮られた人にとっても、出会えたことが価値あることになるように、何か変化を起こせればと考えたんです。

たとえば、それぞれが持つ、違った「豊かさ」を交換し合えるようなことをしたかった。それがフェアトレードのきっかけですね。

 

このように、フリーランス活動をつづけているうちに、いろんなことに気づかせてもらえました。今取り組んでいる手段にこだわらなくても、自分の思いを実現する方法はいくつもあると思います。

わたしの場合は、たまたま写真やフェアトレードだった。手段も方向性も、進みながら模索できますよね。

 

引き出しをいくつも持つことが、フリーランスとしての自信に

 

───いろんな気づきがあって今のフリーランス活動があるんですね。やはり、フリーランスだからこそのやりがいはあるのでしょうか?

 

小松:そうですね。もちろん大変なこともありますが、それ以上に満たされたり感動することが多いですね。

自由であるがゆえのリスクや厳しさもありますが、だからこそ、自分で手がけられる部分も多いし、自分の思いで動くことができる選択の幅も楽しめますよ。

 

わたしは、自分が撮った写真を通じて人と人が間接的につながったことを感じられる瞬間が一番うれしいんです。
人が持つあたたかみを写真におさめられたとき、その写真を見た人が「人間が生きるあたたかみを感じた」と言ってもらえると、とてもやりがいを感じますね!

 

───フリーランスだからこその喜びも大きいんですね。フリーランスを目指す人へのアドバイスはありますか?

 

小松:自分ができることを限定せず、引き出しをいくつか持っておくといいと思います。
掛けあわせていくことで、自分ならではの付加価値も生まれますし、可能性が広がっていきますからね。わたしの場合は、報道写真としてシリア難民を伝えるということ以外にも、人物撮影や執筆、講演もやっているんですよ。

 

自分が今取り組んでいることがうまくいかない時期もありますよね。

そんなときに、今はこっちじゃなくて、別のこっちをやろうと選択肢が増えますよね。
たとえば、今年行ったシリア難民の取材は、子連れということもあって満足いく写真が撮れなかったんです。でも、今は育児との両立で報道写真が難しいけど、人物撮影はつづけられる。
ほかに没頭できるものがあれば、気持ちも切り替えられますし、結果的に感性を豊かにしてくれると思うんです。

 

何ごともやってみないとわからないじゃないですか。まずはやってみる。

そこから見えてきた課題に一つ一つ丁寧に向き合う。いろんなことに挑戦しながら自分ができることの引き出しを増やしていく。その繰り返しですね。
自分が思う最善の方法を選びながら進んでいってみてください。

 

インタビューを終えて

こんにちは。今回インタビューを担当させていただいたPRライターの山崎春奈です。

小松さんのお話をお伺いして、自分の直感や想いを大事にしながら進むことで、目先のことに振り回されない自分らしいフリーランス活動ができるんだと気づくことができました。

長い目で見て自分がどう生きていきたいのかをしっかり意識しておくことが、やりたいことを諦めずに進みつづける秘訣なんですね。みなさんも自分の直感を大切に、前に進みつづけていってくださいね!

(取材・執筆:PRライター 山崎春奈 / 編集:吉川実久)

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yuka KOMATSU

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「PRを活かしたキャリアアップ」や「PRを活かした働き方」を目指すPR人材が所属し、プロジェクトごとのチーム体制でお客さまのPRをサポートするPRプランナー・PRライターのプロダクションです。

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