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【著者インタビュー】秋山ゆかりさん「考えながら走る グローバル・キャリアを磨く「五つの力」」

書籍づくりの現場ではどのような作業が行われているのか。実際に本を出版した著者と、その担当編集者のインタビューを公開します。企画の経緯から執筆・編集・デザイン・売り方まで、生の声をお届けします。

 

書籍:『考えながら走る―グローバル・キャリアを磨く「五つの力」』(早川書房 )

考えながら走る―グローバル・キャリアを磨く「五つの力」―
秋山ゆかり
早川書房
売り上げランキング: 316,593

 

著者:秋山 ゆかりさん

Leonessa代表取締役。事業開発コンサルタント、ソプラノ歌手。
イリノイ州立大学在学中、世界初のウェブブラウザであるNCSA Mosaicプロジェクトに参加し、インターネット・エンジニアのキャリアを重ねる。 ボストン・コンサルティング・グループの戦略コンサルタントを務めた後、イタリアへ声楽留学。 帰国後、東京オペラシティ、サントリーホールなど国内外でのコンサート活動をしながら、GE Internationalの戦略・事業開発本部長、日本IBMの事業開発部長等を歴任。 2011年、TV朝日『題名のない音楽会』で「奇跡のハイヴォイス」と評される。 2012年、Leonessaを設立。

 

 

 

───本書「考えながら走る」には、キャリアを磨く「五つの力」を紹介しながら、著者の失敗も成功も率直に書かれている、自叙伝的面白さが評判になっています。

あらためて、本書を出版された経緯を教えてください。

 

秋山ゆかりさん(以下、敬称略):初めての書き下ろしで、ベストセラーとなった『ミリオネーゼの仕事術【入門】』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、専業主婦志望だった私が働くことに目覚め、ビジネス・パーソンとしての基礎をどのようにつけたかについて書きました。

その後も、20代向けの本を出版していますが、実は読者から「ミリオネーゼ…の続きを読みたい!」というリクエストを多くいただいていたのです。

そして昨年、私が40歳になったこともあり、「考えながら走る」では、今まであまり書いてこなかった30代でのマネジャー職から部長職に上がっていった過程で学んだことを書こうと思いました。

そこで、人に仕事をしてもらう時に悩んだことや組織の中で生き残るためにしたことを、「五つの力」としてまとめてご紹介しました。

 

───本書はどのような方に読んでほしいと思われますか?

 

秋山:今回の本を書くにあたって、20~30代の会社員の方々にキャリアの悩みを聞いてまわりました。その結果、今の不安定な世の中で「食べていけなくなること」を心配している人が実に多いことが分かりました。

「このままのキャリアでいいのだろうか?」。そんな不安を持つ会社員の方に読んでいただきたいです。

 

───執筆にあたり、内容の構成や文章の書き方など、何か苦労されたことはありますか?

その際、編集者やエージェントからはどんなアドバイスがありましたか?

 

秋山:分かりやすい文章を親しみやすく書くことに悩んでいたときに、担当の方から紀行文など、ビジネス書以外の複数の本を渡され、「文末だけ抜き出して読んでみてください」とアドバイスが。そのおかげで文末の表現方法のバラエティが増え、読者を飽きさせずテンポのいい文章が書けるようになりました。

そうやって編集者やエージェントからいろいろなアドバイスを受けながら、読者が読みやすくなるように文章の書き方を変えていきました。

 

───本作りにエージェントが関わるメリットにはどんなことがあると思われますか?

 

秋山:読者目線でアドバイスをいただけるので、自分ひとりでは作れないものが書けることです。

一文一文丁寧に読んでくださって、「読者はこういうことを、あなたから聞きたいんじゃないか」と問いかけられることで、書く内容が進化しました。

例えば、ひとりで書いていたら、恥ずかしくて表に出したくないようなエピソードでも、「読者の人はそれが知りたい」と掘り出してくれました。

その結果、「成功も失敗も包み隠さずぶっちゃけてくれたところが良かった」という読者の評価につながったのだと思います。

 

───本書の発売後、周囲やネット上などで、どんな反響がありましたか?

印象に残る感想や意見などがありましたら、教えてください。

 

秋山:「他人がうらやましがるキャリアでありながら、何かと必死なところ、本音全開の語りが、面白く読めます」と書いてくださった方がいらっしゃいました。

この方をはじめ、「五つの力」とTIPSとしてまとめたところだけでなく、学生時代の就職活動から今のキャリアを振り返った序章が楽しかったと言われました。

自分が悩んだこと、失敗したことを、素直に書いて良かったと思います。

 

───秋山さんはこれまで多くのご著書を出版されていますが、原稿内容を多くの方に理解していただくために、ご執筆の際に注意していること、気をつけていることはありますか?

 

秋山:テンポよく読めて、わかりやすい文章を書くことです。

当事者である自分では、どうしてもわかったつもりになってしまいがちなので、人が読んだ場合、わからないことが出てきます。編集者や友人に読んでもらって、ダメだしをしてもらっています。

 

───企画のテーマを考えるうえで、どんなことをヒントにされていますか?

 

秋山:ターゲットだと思う人たちに対し、何に悩んでいるかをヒアリングしています。

そして、その人たちが、何かひとつでも役に立ったと思っていただけるように気を付けています。

 

───最後になりますが、ビジネス書作家を目指すメルマガ読者のみなさまにメッセージをお願いします。

 

秋山:本を書くということは、自分が生きてきた時間と向き合うことです。

そして、それを本にすることで、自分の経験や知識が、誰かの役に立つ形となります。

ぜひ、本を書くことに挑戦してみてください!

 

───秋山さん、ありがとうございました!

 

ブログをお読みの皆さんで、本にしたら絶対売れる!!という企画・原稿をお持ちでしたら、弊社あてにご応募ください。

くわしくは企画原稿検討の要項をご覧ください。検討させていただきます。

ご意見・ご感想は(info@appleseed.co.jp)までお願いいたします。

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鬼塚忠

アップルシード・エージェンシー代表。大学在学中に英国留学し、卒業後は働きながら、4年間で世界40か国を巡る。帰国後、海外の本を日本に紹介する仕事を経て、独立。「作家のエージェント」として、多くの才能を発掘している。自身でも小説を執筆し、著書に『Little DJ』『カルテット!』『花いくさ』『風の色』等がある。

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