Web制作における良質なデザイン提案の受け方・選び方

※本記事は #ninoyaTV – 023「Web制作における良質なデザイン提案の受け方・選び方」をもとに、読みやすく編集を加えた記事です。

亀田：皆さんこんにちは。ninoyaTV司会の亀田です。

古越：古越です。

亀田：本日もよろしくお願いします。この番組では、皆さまからお寄せいただいたWebマーケティングのご質問にお答えしております。本日もご相談をいただいております。

Web制作における良質なデザイン提案の受け方・選び方

コーポレートサイトのリニューアルにあたり、現在契約しているWeb制作会社から3つのデザイン提案を受けています。見た目では甲乙付け難いですが、集客の観点で考えるべきポイントをご教示ください。

古越：甲乙付け難いっていい表現ですね。ケーキもいいし、おまんじゅうもいいしみたいな。

亀田：それも甲乙付け難いですね。

古越：今回は、デザイン会社さんから提案を受けたデザインの選び方ということで、お話ししていきたいと思います。

ポイント1　デザインの優劣は事前に設定された課題に基づく

古越：デザインの良し悪しの話は、見た目の話と混同しないというのがポイントです。

亀田：見た目じゃないんですか？

古越：見た目の話も含んではきますが、正確には、依頼前にクライアントさんが持っている課題に対して、どのように解決を図っているプランなのか、そこをもとに選んでいただくことが重要です。

ご相談では「集客の観点で」ということですが、サイトへの流入が足りていないのか、人は来ているけれども問い合わせがないのか、課題によっても必要なデザインが変わってきます。まずはどういう課題に基づくデザイン提案なのかを確認することが必要です。

ポイント2　デザインは集客には寄与しない

古越：2つ目のポイントですが、流入が足りていない場合、デザインが影響していることはあまりないんです。

亀田：集客にデザインが関係しないことってあるんですか？

古越：サイトにアクセスされるシーンを思い浮かべていただきたいのですが、何かキーワードを検索するか、出ている広告やSNSのタイムライン、アプリなどをクリックしますね。そこに出ているものってテキストか、あっても画像ですから、いくらサイトをリニューアルをしたところで、そこに出せる内容には限りがあります。

亀田：確かに。

古越：ですから、流入を改善したい場合、サイトをフルリニューアルしても、すぐには結果が得られない。集客に直接つながってはいないんですね。

亀田：ではリニューアルする場合、デザインの重要性は高くないんですか。

古越：いえ、流入後は重要です。サイトにアクセスしてくれた人に、どういうストーリーを順番に見せていくのか、どういう動線をたどってもらい、最終的にどう問い合わせを取るか。ここはデザインが大きく寄与する部分です。

サイトに着地したあとの足取りが悪ければ、動線設計が、デザインを選択する際のポイントになってきます。

いずれにしても、オーダーをする前にどういう課題があったのか。その課題に対してどういうパターンが出てきているのかがポイントですね。

ポイント3　デザインパターンの違いと狙いを尋ねる

古越：課題設定が大事と言われても、社内でそれを全部やるのは難しいですね。だからこそ制作会社さんにそこを尋ねていただきたい。3つパターンが出ているので、それぞれの狙いと違いを聞いていただく。事前に課題があったとすれば、当然それを意識してデザインしますから、その違いには理由があるはずです。その理由をもとに選んでいただく。そうしないと、仮にB案を選んであまり成果が出ないというときに、何の判断が間違っていたのか社内で考えることができませんから。

亀田：なるほど。仮説を置くのが大事ということですね。

古越：そのとおりです。仮説があるからこそ後で検証することができる。その仮説の精度が高いほど、次に出す修正案がしっかり出てくるので、そこを考えるのが大事なのです。

亀田：そこでしっかりした回答が出ないということもありますか。

古越：あります。その場合、制作会社さんの問題なのか、課題を適切に認識できていないクライアントさん側の問題なのかは、それぞれのケースで別れてきます。今回のポイントとしては、オーダー前にどういう課題を定義していたのか。それに対して、どういう理由で3つのプランが出ているのかを尋ねること。この辺りがポイントになってくると思います。

亀田：なるほど、ありがとうございます。

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