7月は多くの会社だと、新卒や4月に入社した中途社員がちょうど試用期間の3ヶ月を終える頃でしょう。みなさんの会社でも心機一転張り切る社員や、ちょっとスローダウンしているかな?と思うメンバーが出てくるなかで、新入社員教育の目的について、改めて考えてみたいと思います。
新入社員教育の目的は、会社との信頼関係を築くこと。
新入社員教育に携わると、もちろん新入社員に業務内容研修や社内ルールを教えることに意識がいってしまいがちですが、実はこちらから教える以上に大切なことがあります。
それは、新入社員と会社との信頼関係を少しでも早く作ってあげることです。これには新卒・中途はあまり関係ありません。もちろん、新入社員自身が望んで入社したとはいえ、まだよく知らない会社の仕事内容の説明や研修を受けても、多くを理解していることはないでしょう。
それよりも実際に少し働いてみて、「この会社は本当に社メンバーがイキイキしている」・「とても働きやすそうな環境だな」と会社に対してポジティブイメージを持ってからの方が、断然活躍してくれる確率が上がるでしょう。
小さな心がけから信頼関係は生まれる
では、具体的にどのような方法で新入社員に自社へのロイヤリティを高めてもらうか、わたしが人事としてヒアリングしてきた内容をご紹介します。
少し実務寄りになりますが、もし新人育成で困っているメンバーがいたら、ぜひアドバイスして、現場メンバーの力になって欲しいと思います。
1.小さな成功体験をセッティングして自信をつけてあげる。
とある部署では、新卒に少し高めだけれど、できる目標を持たせて、かつ自分の成果を新卒にパスして、目標達成させているとのことです。こうすることで自信を持ち、自分が会社にいる意義を見出してくれ、なるべく早い段階で実施しているとのことでした。
新人教育が上手な組織は“目標設定が上手”なのです。
2.あえて失敗をさせて、「悔しい気持ち」を自覚させる。
次はほぼ真逆の方法になります。失敗をあえてさせたからには、上司がきちんと責任を取ることがセットになりますが、まわりが守ってくれた経験から、「迷惑かけた分を取り戻すために頑張ろう」と感じてくれます。周りへの貢献度が高い女性社員には特に有効な方法です。
3.新入社員へは既存メンバーの3倍のコミニュニケーションをとる。
新入社員は、どうしても最初は社内でうまく馴染めないものです。そこで、先輩・上司・人事も含めて、通常より多くのコミュニケーションを意識的に心がけましょう。既存メンバーに1回話しかけたら、新入社員には3回話しかけるなど、自分の中でできることを具体化できているとすぐに実践できます。
管理部門としてできること
具体的な方法も交えてきましたが、管理としてできることも書き留めておきたいと思います。
例え、現場での実務が大変でも“入社の時に人事担当がとても感じ良かった”や“うちの会社の総務や労務はいつでも優しくに接してくれる”など、管理部門が丁寧に接するだけで、メンバーの会社への信頼感はアップします。
ぜひ、メンバーのサポーター的存在として、会社とメンバーを支える人事担当になりたいものですね。
それでは、また次の記事でお会いしましょう!