はじめまして。ninoyaにて「ゆるめのプレスリリース講座」を担当させて頂く西條と申します。自己紹介などはそのうちに。
ぼくら社(http://bokurasha.hatenablog.com/entry/2014/07/01/150917)が一時休止し、面白半分で株式会社ninoya古越さんのWebページを見たらライターを募集しているじゃありませんか。
ニヤニヤしながら古越さんへ連絡し、ninoyaでプレスリリース講座を担当させて頂けることになりました。どうぞよろしくお願いいたします。
さてどんな講座にするか。。。。まずはプレスリリースとは!などの真面目な講座にしようと考えました。正直なところプレスリリースができる事業を持つ会社は、普通に10時間ぐらい勉強すれば、プレスリリースできちゃうんですよね。
本来プレスリリースができる方々に向けてプレスリリース講座をしても、講座を見なくたってちょっと勉強すればプレスリリースが出来てしまうのですから、意味が無いと考えたのです。
第1回目は、面白いプレスリリースをご紹介
ではどう考えてもプレスリリースできない会社や人に向けて、プレスリリースができるようになる講座にしてみてはどうでしょうか。
発表するほどの事業がなかったり、広報に時間を使えなかったり、根本的にやる気が無かったり、その辺を一緒にゆるーくプレスリリースできるように考えてゆく講座です。
え・・・そんなこと不可能じゃないか!と思うことでしょう。私もそう思います。 できないんじゃないか。できないんじゃないか?
とりあえず第1回目は、プレスリリースは、難しいそう・・・というイメージを取り除きたいと思います。奇妙なプレスリリース(ニュースリリース)を紹介いたします。こんなプレスリリースだってありなんです。
その1:大幅な赤字470万で今期を終えました!
プレスリリースは、事実に基づき誰にでも分かりやす書くことが大切です。でも事業に関わる発表は、いろんなしがらみがあり、正直に書けないことも多いのでしょう。
株式会社Green rompのように、正直に書いてしまったプレスリリースはなかなかありません。どんな大手でも正直に書くと、こんな感じになるのではないでしょうか。
自分の言葉で正直に内容を書いてもよいのです。おもしろければ(たぶん)。一部引用いたします。
◇決算に関しての見解
出納帳を見た時は目を疑った。
もういい大人なのによくここまで赤字を無視して期末を迎えたな、と。
来期は本当に利益を出して行こうと思っている。会社がつぶれてしまうから。◇「Arrow」運営を振り返って
スティーブ・ジョブズ、ザッカーバーグといった、華々しい姿ばかりみんな見ているため、なんとなくIT=儲かる、というイメージがあるが、全然そんなことはない。日本においてWEBサービスは無料が当たり前になっているが、運営する側はサーバー代がバカにならない。特にArrowはユーザーのアクティブさが強いため、ものすごくサーバー代がかかるサービス。
無料サービスどころかむしろ、ユーザーに対してお金を払って使ってもらっているくらいの感じが否めない。
とはいえ、クレームは多数いただく。「ほんと、ふざけんなよ!こいつ!」と思うこともある。
そういった際は、愚痴をArrowすることでストレス回避をしている。
「こいつ、まじ許さん!」などといった内容のArrowを飛ばしているのは、私のケースが多い。◇これまでFacebookを使ったログイン仕様を避けていた理由について
サービス開始当初、『“Arrow”はFacebookを越えサービスにする!そのためFacebookの枠内でやってはいけない』と考えていた。今となってはただのバカだったと反省している。
Facebookを越えるためにFacebookの便利な機能を使わないというのは、完全な中2病であった。一方で私の隣で『そうだ、その通り!』と発言していた副社長にも責任があると考えている。引用元 Green rompが決算見込及び来期運営方針を発表
http://prnews.jp/view/1838/
その2:即内定をする画期的な求人募集
求人と言えば、普通は2回ぐらい面接します。面接を受ける側にとっては、とても面倒な仕組みです。1回で結論を出して欲しいものです。できればその場で、結論を出して欲しいです。
そんなニーズをキャッチしたのか。その場で結果がわかるという求人募集(合同説明会)のプレスリリースです。これは参加してみたいです。
面白法人で有名なカヤックさんならではのプレスリリースでありますが、自由な発想を見習いたいものです。求人募集もアイデア1つで話題性を持つ楽しいニュースリリースになります。
その場で即内定!カヤックの説明会に『最終面接ブース』登場
http://www.kayac.com/news/2014/01/interview_booth_release
最近こういった求人ネタは多いので、事業縮小につき「その場で即退職」公開リストラなんてのも新しいかもしれません。
その3:プレスリリース失敗のお知らせ
プレスリリースを失敗しちゃった。。。という内容のプレスリリースです。正確には、偉い人から「ダメです」と言われたので、プレスリリースをお知らせに格下げしたお知らせです。
「ダメです」と言われた内容は、料理を紹介する豚のキャラクターが豚の料理を紹介するときに、ちょっと悲しい顔をするという機能の告知です。
偉い人がOKを出せば、立派なプレスリリースでした。ホームページのアイコンが変わるだけでも、アイデア次第でプレスリリースにできるのです。
ブログには、いきなり「児童ポ●●」と、いろんな規制を恐れない肝も素晴らしいです。
プレスリリース失敗のお知らせ 豚からの お知らせっ!!
http://blog.goope.jp/?eid=58プレスリリース失敗のお知らせ
http://goope.jp/info/simple/?id=35
その4:WiFi3出荷停止、本来あり得ない理由で
まるで抗議文のようなプレスリリースです。何よりもプレスリリースのタイトルが逸品です。「本来あり得ない理由でWiFi3出荷停止」ではなく、「WiFi3出荷停止、本来あり得ない理由で」と倒置法を使っているのが画期的です。
例えば、2回フレーズを繰り返すのも新しいかもしれません。
例:WiFi3出荷停止、本来あり得ない理由で、本来あり得ない理由で!
WiFi3出荷停止、本来あり得ない理由で
http://www.j-com.co.jp/news/release/1303.html
その5:野村ホールディングス 第108回 定時株主総会
いつも通りの小難しい定時株主総会の報告書に見えますが、読んでいくとあら不思議。代表クリスタル役社長で笑ってしまいました。
当社商号の「野菜ホールディングス」への変更を求める件をはじめとする100個の提案というくだりから、摩訶不思議な世界が展開されます。
以下一部引用いたします。
取締役会は、第2号議案から第19号議案までのすべての議案に反対いたします第2号議案から第19号議案までの各議案は、株主(1名)からのご提案によるものです。株主からは、当社商号の「野菜ホールディングス」への変更を求める件をはじめとする100個の提案がございましたが、株主総会に付議するための要件を満たすもののみを第2号議案から第19号議案としております。
引用元 野村ホールディングス 第108回 定時株主総会
http://www.nomuraholdings.com/jp/investor/shm/2012/data/report108.pdf
皆様いかがでしたでしょうか。プレスリリースは、簡単で楽しそうと感じて頂けましたでしょうか。
え・・・なに・・「さっそく、とっておきの下半身をプレスリリースをしてみたい!」ですって、ダメです。ダメですよ。絶対だめです。
上記の面白いプレスリリースはプロ中のプロ、プレスリリースの達人を超えて芸術の域まで達した人だから可能なのです。
普通の人が、そんなことをしたら大変なことになってしまいます。
まずは、 とんかつQ&Aグラフィティを全部読んでください。そしてほぼアウトで完全にハミ出ているけど、なんか大丈夫っぽいという、ブラックがグレーゾーンに変わる深淵が理解できたら挑戦してみましょう。
とんかつQ&Aグラフィティ
http://blog.goope.jp/
ゆるめのプレスリリース講座 次回につづく。こうご期待。