先日、柄にもなくTOEICを受けてきました。もうしばらく英単語は見たくない鬼龍院花枝です。
さて、三味線教室に習いに来る生徒さんは、どのような方が多いと思いますか?また、どんな方が三味線を習いに来るのでしょうか?
今回は三味線を習いに来る生徒さんのリアルな姿を描きます。
今まで教えた年齢は6歳から70歳まで幅広く
私が今まで三味線を教えた生徒さんの年齢層を振り返りますと、6歳から70歳までと大変幅広い年齢層の方に教えていたようです。
6歳は小学校の放課後講座での経験で、月に2回ほど地元の小学校で教えていました。実は三味線は、身体が小さすぎると持つことができません。ですので、三味線を教えたというよりもお唱歌を教えていたような時間でした。
70歳の方は三味線教室に直接習いに来てくれた生徒さんです。今もお元気に続けておられます。
このように、幅広い年代の方に三味線が親しまれるのは嬉しいことです。
やはり一番多いのは40代から60代の女性
今までの経験で考えますと、やはり一番多いを感じる年代は40代から60代の方でした。
その世代の方々は、ギリギリご両親が三味線を習われていた、もしくは身近に聞くところがおありになった世代です。まだ三味線との繋がりが薄くあった世代の方ですので、大人になり自由な時間ができて、「よし、習いに行こう!」と足を運ばれる方が多いです。
「習い事」をされるのも初めてではありませんので、覚えも早く、まめな方になるとメモを取られたり、次の課題に進んで取り組む方が多いのもこの年代の特徴かなと思いました。
やはり20代、30代は男女問わず貴重な存在
20代、30代はほとんど皆無と言って良いのですが、私も数人しか経験がありません。もちろん1回限りのワークショップなどでは学生さんに教えたこともありますので、それを数に入れるとそれなりの数になりますが、きちんと教室でお月謝を頂いて教えたのはごく少人数です。
20代で三味線を始めたい方は、何か特別な思い入れがあって始めた方がほとんどでした。「なんとなく」で三味線はあまり選びません。今現在20代のアメリカ人の方が教室に来ていますが、彼は「絶対に三味線で日本の曲を弾きたい」という強い意志があって入会されています。他にも「海外に長期留学するから、三味線を身につけて行く」という学生さんもいました。強い意志には技芸向上の早さも付いてきます。
女性のイメージが強いが、男性も習いに来ている
どうしても女性のイメージが強い三味線の生徒さんですが、実は男性も全体の2~3割ほどの割合でいらっしゃいます。
男性で三味線を習いたい方は、20代~60代の方がいらっしゃいましたが、かなり特殊でした。ですが、男性で習われたい方は「この曲ができるようになりたい」「ただ単純に趣味として取り組みたいだけで、人前では弾きたくない」と、目標が分かりやすく、ハッキリしている方が多いように感じました。
私が通っていた教室も50代以降の方が多かった
私がお世話になっていた教室も、50代以降の生徒さんが多く通われていました。皆さん口を揃えて「楽しく長く続けたい」とニコニコ笑っておっしゃっていました。「この歳になって怒られるのはまっぴらよ!」というご意見には深く耳を傾けねばならないなと感じました。そりゃそうです、何が楽しくてお金を払って怒られなくてはいけないのでしょうか?
趣味の場ですので、順位をつけるコンクールもありません。田舎の教室ですので基本ベースは平和ですし、ヒエラルキーのようなものもありませんでした。
若者の所得が低いと言われ、また若者は何かと忙しくて自分の時間すら持てないこの時代です。これからの時代も、しばらくは今までの流れ通り、女性が多く、40代以降の方が多い…という構造が続きそうです。