恋愛なんてひとつの趣味だから、できる人がすればいい。でも、長い人生だから、ともに歩めるパートナーに出会えたら幸せだ。
そうして勇気を出した人が、なんの気もない人に出会って傷つくのはやるせない。僕たちが代わりに会えば、そういう事故みたいなものちょっとは防げるだろうか。
自分と向き合うことでコンプレックスが見えてくる。それらを埋めることはできないけど、話を聞いて、いっしょに考えることはできるかもしれない。
仕事なんて生活の糧だから、土日のために働けばいい。でも、長い人生だから、心から好きな仕事で生活をおくれたら幸せだ。
目指して貯めたお金の大半を、売上の上がらないホームページや、広告や、SEOで失った人が僕たちのもとを訪れる。
好きなことで生計を立てる。それを果たせる人は、まずは自分の手を動かす。明日にも数字をつくれるホームページってどんなものだろう。分かったあとでも遅くない。
「同じ将来を描けるパートナーに出会えた」
「はじめてインターネットで注文を受けた」
そんなメールが折々に届く。あるいはお酒や、お菓子、手紙、四季の花々。
なんてことはない。
僕がそういうふうに生きたかっただけ。
売上は大事。でも、上を見たらキリがないから一歩ずつ。同じ時期に立ち上がった会社のいくつかを目にしなくなった。傍目に違いは分からないけど、僕たちの会社が向こう一年でつぶれることはない。それだけで充分だ。
クライアントへは感謝の念が尽きない。これまで通り、ただ結果をもってお返ししたい。
川崎さん、金沢さん、二村さん、スージーさん。みな僕より年上で、素敵な大人なんてフレーズに収まらない。メンターっていう言葉を聞くけれど、その必要性を僕は感じたことがない。必要なものはすべてここにある。
会社は3期目が大事だとよく聞いた。
自分なりにリスクを取って挑戦を試みた。大当たりとはいえないけれど、それなりの資金が整った。
「ninoyaさん」って呼ばれることも増えた。あまり外に出るタイプではないから分からないけど、少しはインターネットで知られるようになったのだろうか。
ninoyaさん。個人と同じように法人にも人格があるのなら、その姿はいかに。僕の目に映るそれが、あなたと同じであったら嬉しい。