こんにちは、鬼龍院花枝です。
先日、東京へ小唄のお稽古に行っており、途中時間ができたので、六本木にあるninoyaの事務所にお邪魔してきました。
さて、前回はディズニー社主催のタレントショーに出演した話を書きました。
今回はそのタレントショーがきっかけで、とある変わった仕事の依頼を受けることになった話です。
きっかけはマネージャーさんからの一言
私が出演したディズニー社員のタレントショー、”Night of Stars”。
その審査員だった、ディズニー寮の管理をしているマネージャーさんから、
「君は寿司シェフだったんだね!
今度ディズニー社のイベントで寿司を作ってもらいたいよ!その時はもちろん、三味線も聞かせてもらいたい。」
とのお言葉を頂きました。
「そんな、社交辞令か何かだろう…」
と思いつつ、「もちろんです!」と気前のいい返事をしたことも忘れた頃…
寿司の上司からこんな相談を受けることになりました。
「ねえ、今度ディズニー寮のホールで寿司を食べるイベントが開催されるそうなんだけど、当日の寿司シェフのメンバーにあなたを指名してきてるわよ。
わざわざ指名しているから、行かなくちゃいけないわよね。」
「ええ!?」
と、突然のお仕事の依頼に驚きを隠せません。
まさかあの約束を覚えていてくれて、しかも実行してくださるとは驚きました。
離職日を過ぎてのイベント当日
その仕事の話はありがたく受けることになりました。
が、問題が一つ。
イベントの日付を見ると、なんと私の離職日の翌々日だったのです。
上司からは
「本当は離職日を過ぎてから働くことはできないんだけど…。
でも、ディズニー社のイベントだし、先方は花枝を指名してきてるんだから、相談しなくちゃね。」
結局はディズニーから特別に許可を頂き、離職日を過ぎてからそのイベントに行くことになりました。
イベント内容は寿司のデモンストレーションと三味線演奏
イベント当日は、後輩と一緒に寿司を作る準備をし、会社の車で会場まで向かいました。
いくら普段寿司を作り慣れているとはいえ、寿司カウンター以外で寿司を作るとなると不備があってはいけません。
また、フロリダの温暖な気候のなか保冷設備のない会場で、準備に時間がかかってはいけないということもかなりプレッシャーに感じることでした。
ディズニー社の社員の方20名ほどが見られている中、カリフォルニアロールとスパイシーツナロールの2種類のお寿司を作りました。
お寿司の味は大好評だったようで、すぐに用意したお寿司はなくなってしまいました。
社員さんからはシャリの作り方や、どんな時に普段寿司を食べているのか?などの質問も聞かれました。
三味線の演奏は故郷を偲ぶ曲
寿司のデモンストレーションと試食の後は、三味線の演奏です。
私がこの日に演奏した曲は
- さくらさくら
- 南国土佐を後にして
- しばてん踊り
「さくらさくら」は言わずもがな有名な曲ですが、「南国土佐を後にして」と「しばてん踊り」は高知県民以外の方はあまりご存知ない曲だと思います。
「しばてん踊り」と「南国土佐を後にして」…どちらも高知県を代表する民謡、歌謡曲です。
とくに「南国土佐を後にして」は、先日亡くなられたペギー葉山さんが歌われて大ヒットとなった曲です。
遠い地で故郷の景色を偲ぶ歌ですが、まさにこのアメリカ、オーランドで演奏するのにふさわしい曲だと思いました。
寿司シェフとしても三味線奏者としても特別な日
あの時の仕事は、寿司シェフとしても三味線奏者としても、非常にユニークな仕事でした。
こう言ってしまっては僭越ですが…この仕事は私以外の誰にも成し遂げられない仕事だったのではないか…?と今になっても思います。
また、そのようなチャンスをくださった社員の方や、許可を下さった上司にも本当に感謝しています。
最後の最後の離職日を過ぎてからの出勤日…
私は同期の誰よりも遅れて、社員IDとコスチュームを返却しました。
寿司シェフのコスチュームをクリーニングボックスに入れた時、「もう二度とこの寿司シェフのコスチュームの袖に手を通すことはないのだ…」と思うと、少し寂しい気持ちもありましたが、それ以上に達成感で胸がいっぱいでした。
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米国三越CRプログラムについて、ブログに書いています。
「海外ディズニーで働きたい!」
「日本文化を海外で紹介したい!」
と思われた方!
こちらのブログをお読みいただけますと幸いです。