(前編はこちら)
執事:お酒も進んできたので、皆さまのパートナーについてお伺いしたいですね。サバトにいらしてどんな素敵な人に出会えたのか。
川崎:執事、今度は泡を。
執事:承知しました。
レイコ:じゃあ私から。旦那はいま40歳で、自動車メーカーで働いてます。ネットで出会ったんですけど、本当に大らかな性格で。うん、大らかです。それがすごいよかったですね。
川崎:よかったね。本当に良かった。
レイコ:婚活の最初は合コンとかお見合いパーティーで会ってたんですけど、その方法で出会える人数って限度があるなと。だからといって理想を下げるのも違う。それならと、たくさんの人がいるネットのほうに行ったんですね。そのときはやっぱり切羽詰まってたと思うんで、お昼休みとかもがんばってメールをして。
執事:ネット婚活は向き不向きありますよね。マメに対応されたんですね。
レイコ:見落とさないぞとがんばって(笑)。
川崎:えらい。仕事と婚活の両立、よく頑張ったね。
レイコ:無事、いまの彼とお付き合いにいたって。でも、彼はあまり自分で引っ張っていこうという感じの人じゃないんですね。だからプロポーズは私からしないと進まないなと思って。そのときにどういうふうに言えばいいのか悩んで、サバトで質問しました。川崎さんが「そのままストレートに言ったらいいんだよ」とおっしゃってくれて。励みになりましたね。
川崎:ちなみにお付き合いにいたるまではどういう流れで?
レイコ:ちょうど時期がクリスマスだったんです。3回くらいお茶したあと、クリスマスにお誘いして。あ、もちろん私からなんですけどね(笑)。クラシックコンサートのチケットが当たってたので「一緒に行かない?」って。
執事:行きたい。
川崎:行きたいね。
レイコ:(笑)。そのあとディナーを予約していて。全部私が事前に段取りを整えているんですけど。そうしたら帰り道、向こうから「付き合ってください」って言ってくれました。
執事:え、完璧じゃないですか。
川崎:完璧だよ。
レイコ:いえいえ。
川崎:受け身じゃなくて全部自分で事を動かしてる。「男性からロマンティックをもらいたい。」という気持ちは解るけど、それを待ってるだけだと人生が開けないからね。
アイ:どこか女性は男性にやってほしいみたいな気持ちがありがちですよね。
レイコ:私はどちらかというと「あそこ行こう、ここ行こう」ってたくさん要求して、相手を疲れさせてしまうタイプなんです。でも、いまの彼に関してはそれが苦じゃなかったんだろうなと思います。
川崎:自分に合う良い人を選んだね。審美眼も素晴らしい!
レイコ:私は婚活を始めたころ、やっぱりもっといい職業とか、もう少し年収が……とかそういう欲が出てしまって。でもサバトに入ったことで、自分にとって大事なポイントを絞ることができて。余計な荷を捨てられたのが大きかったかもしれません。
執事:婚活サイトって当たり前のように年収見えますけど、町中歩いてて相手の年収なんて見えないですからね。得られる情報が多い分、自分の求めるものがはっきりしてないと判断がステータスに引っ張られますよね。
レイコ:やっぱり婚活する最初って欲が出ちゃうんですよね。よくわかんないから。
川崎:そうだよね。
レイコ:自分にとっての価値観の棚卸しが、サバトをやっていくなかでできましたね。求めたいものが多分いっぱいあったと思うんですけど、そんな人いないなって。
川崎:優先順位が付いたんだよね。
レイコ:そうですね。サバトに入ってみんなの意見を聞けたのはすごくよかったなと思って。私だったらこうしか考えられないっていう出来事に対して、あれだけいろいろなフィードバックを伺える場所ってそうはないですよね。
川崎:そうだよね。ヒトミちゃんの話も聞きたいな。
ヒトミ:彼とは婚活シーズン3で出会ったんですが、そのとき彼自身は婚活サイトに登録してまだ2週間だったんです。
川崎:2週間ってすごいね!
執事:2週間で彼女できる系彼氏。
ヒトミ:運がいいですよね、彼。私が言うのもなんですけど(笑)。
川崎:どういう流れでお付き合いにいたったの?
ヒトミ:きっかけはサイト上のプロフィール更新ですね。それまでまずは間口を広げて、網を引こうっていう戦略でいろいろ失敗して。やっぱりプロフィールっていいことばっかり書いちゃうんですよ、どうしても。でももう今回はいっそと思って、素直に書きなぐったんですね。ネットオタク風な書き方で異常に長い文章を。
執事:読みたい……。
ヒトミ:それまでモテるようにモテるようにとやってきたから、プロフィールもそうだし写真もきれいに撮っちゃってるし。でも、その状態だとすごく自分と合わない外向的な人ばかりくる。
執事:外交的な人が苦手なんですか?
ヒトミ:はい。昔からなんですけど、見た目から元ヤン、ドS、酒豪。この3つのどれかはよく言われてて。でも、それって本当に見た目のイメージで、実際はぜんぜんそんなことはなく。
川崎:わかるわ(笑)。
執事:失礼ですが、3つとも違っていらっしゃるんですか?
ヒトミ:違うんです。お酒は好きですけど量は飲めないですし。元ヤンじゃなくてずっと生徒会に入ってて。だから、今回はそういう素の私を出そうと振り切って書いてみたら、いまの彼からアプローチがあって。でも内向的なタイプなだけに、はじめて会うまでに時間がかかりましたね。
執事:会われた印象はいかがでしたか?
ヒトミ:メールの中でお互いの考え方や結婚観を交わせていたので、その通りの人だなあっていう印象でした。その流れで家族への考え方や、生活に必要なものだったりをすごく話せたんですね。私がコミニュケーションをリードした部分もよかったかもしれません。
川崎:相手が安心して話せるコミュニケーションを取ったんだね。サナエちゃんは?
サナエ:私のパートナーは41歳で営業をやってます。出会ったのは結婚相談所のお見合いですね。当時、相談所をやめようと思っていたときで。最後にダメ元で会ったんです。それまでの理想は、二村さんの本に出てくる”インチキ自己肯定”的な自信のある男性が好きで。
川崎:分かりやすい。そして、モテるよね。インチキ自己肯定男は。
サナエ:格好よく見えちゃうんですよね。いまの彼は読書や絵を見るのが好きで、けっこう地味な人なんです。でも、初めて会ったときにすごく居心地がよくて。
川崎:居心地は重要なキーワードね。
サナエ:お見合いで会うときはいつもお茶だったんですけど、お茶でも苦痛になる人がいたりするんですね。でも、彼とはお茶のあとに銀座でお散歩までして。そのとき時間が持つなって思ったんですね。和やかな空気感で心地よくて。
執事:好みだった男性とは違うけど?
サナエ:アウトドア系で見た目が格好よくて、コミュニケーション上手で女性の扱いがうまいみたいな、楽しませてくれる人が好きだったんです。読書とかする人も嫌いじゃないんですけど、ちょっと暗そうなイメージがあって。楽しさとか刺激が得られないって思っていたんですけど。
執事:でも。
サナエ:彼はすごく居心地がよかった。それで思ったんですね。あれ、そもそも私アウトドアじゃないのに、何でそういう人が好きなんだろうっていう(笑)。
川崎:名言だ。
執事:いや、何だったんでしょうね。
サナエ:多分、自分にないものを持ってる人への憧れなんです。リーダーシップを取ったり、人を楽しませたりする振る舞いに惹かれていただけで。必ずしもそれが、自分にとって心地よい相手とは違うんだということがわかりました。
川崎:サナエちゃんの成長が眩しい。白魔女にも見せてあげたかった。
サナエ:いまの彼は当時の私が考える刺激はないんですけど、やっぱり話が合うので、散歩をしているだけでも楽しいっていうところがあります。
川崎:じゃあ、最後にアイちゃんの彼を。
アイ:私は同い年の相手ですね。サバトを経て彼のいいところしか目に入らなくなって、私からプロポーズのオファーを出しました。いまは相手がどんどん甘えん坊になってきていて、お互いに安心できるんだなということを思います。
川崎:幸せそうでよかった。
アイ:もともと友達期間が長かったので、話がしやすいですね。この関係を継続できるようにしたいですね。
川崎:がんばってね。
執事:座談会を記事にしたら、きっと夜会やサバトの参加を検討しているたくさんの方がご覧になると思うんですね。ぜひ、読者に向けて最後にメッセージをいただきたいですね。
レイコ:重く捉えないでほしいんですけど、私、結婚してまもなく流産したんです。でも、いまの彼は私のことを攻めることも否定することもなく、やさしく受け止めてくれました。婚活中ってどうしても見てくれや相手の振る舞いを気にしてしまいますよね。でもそういう部分だけじゃなくて、自分のことを何でも話せるか、話したときに支えてくれる人かを見てほしいです。自分にとって何が大切なのかを見つけられる場所がサバトです。川崎さんも率直なアドバイスを言ってくれるし、周囲のみんなもそうです。
アイ:人生が好転しましたね! コミュニケーションが楽になりました。それは婚活だけでなく、職場や友人との関係においてもすごく役に立っています。人生を楽しめるようになりました。
ヒトミ:私は母が入院したりごたごたがあったとき、不安になって彼に連絡をしたんですね。そうしたらすぐに飛んで来てくれて。夜中だったのに。「あ、この人だ」と思って。レイコさんも言ってましたが、条件とかじゃない部分で本当に合う人を見つけてほしいなと思います。自分一人だとつらいこともたくさんあるけど、Facebookグループや勉強会でいつでも悩みはシェアできます。しないでいい経験をショートカットして得るべき経験に向き合えると思います。
アイ:効率いいですよね。
ヒトミ:うん。最後の勉強会で「自分がすごく不安になっちゃう」っていう話を発表したときも、みんな同じように不安になることがあるってそれぞれの解決策が聞けたり。心強い仲間がいて、婚活で苦しいのは自分だけじゃないんだって。一人で悩まずにみんなでシェアする。暗くならずに前向きに取り組めるのがサバトという場ですね。
サナエ:私はサバトを卒業してから、結婚に向けて彼と話してる間にケンカが多くなってしまって。そういうときに同期のみんなとやり取りをしたり、定期的に飲み会もしているのでみんなで話せてすっきりしたりとか。結婚できたからそれでゴールっていうものでもないので、いつでも相談できるサバトのメンバーがいるっていうのは心強いですね。
執事:サバト生同士の自主的な飲み会や、懇親会は期ごとによく行われてますよね。
川崎:やってるよね。みんな今日は本当にありがとう。皆が幸せそうでとても嬉しかったです。幸せになってね。