※本記事は #ninoyaTV – 040「CVが取れないときに、CV地点のハードルを下げる手法は正しいのか」をもとに、読みやすく編集を加えた記事です。
亀田:皆さんこんにちは。ninoyaTV司会の亀田です。
古越:古越です。
亀田:本日もよろしくお願いいたします。この番組では、皆さまからお寄せいただいたWebマーケティングのご質問にお答えしております。本日もご相談をいただいております。
CVが取れないときに、CV地点のハードルを下げる手法は正しいのか
しばしばCVが取れない場合、CV地点のハードルを下げるべきだという話を見かけます。理屈は分かるのですが、質の悪いリードばかり増えても意味がない気がします。ninoyaさんではどのようにお考えになりますか?
古越:わりと定期的に上がる話題ですね。順にお話ししていきたいと思います。
ポイント1 CVが取れないならハードルは下げるべき
古越:今回は「CVにおける、CV地点のハードル」ということですが、言葉の意味合いは分かりますか?
亀田:分かります。「問い合わせが入ってこないから、問い合わせのハードルを下げよう」という話ですね。
古越:そのとおりです。例えばBtoBで、純粋な問い合わせがなかなか入ってこないのであれば、資料を用意して「お問い合わせの前に、この資料を読んでみませんか?」という訴求をして、申し込みをするハードルを下げてあげる。これが「CV地点のハードルを下げる」というアクションです。
亀田:CV地点を下げる、下げないって、見解が分かれるものですか?
古越:意外と分かれるんです。受注を取っていくためにどういうCVの取り方がいいのか、よく営業さんとマーケさんで見解が分かれるところなんですね。
亀田:古越さんの見解は?
古越:私は、「必要なCVが取れていないのであれば、下げる」という一択です。現状、数の担保ができていないのですから、できたあとの話を議論しても仕方がない。まず数を取りにいったほうがいいんじゃないかということです。
亀田:確かに、それはそうですよね。
ポイント2 「リードの質」議論はCVを担保してから
古越:今回「質の悪いリード」と言う表現がありましたが、その表現はあまりよくないと思います。
亀田:どの辺りが?
古越:皆さん最終的に売り上げが欲しいのですが、リードを取って商談、成約という流れは変わらないわけです。であれば、リードの数を増やして商談回数を上げていくのか、質の高いリードに絞って成約率を上げるのか。取れる手段はどちらかなんです。
亀田:なるほど。
古越:だから、リードの質よりも、「自分たちはどちらの手法を取るのか」ということがポイントになると思うんです。
亀田:確かにそうですね。
古越:そもそもCV数が足りないなら、分母の数を増やしていくしかないはずですよね。
亀田:CV地点を下げるということですね。
古越:そのとおりです。そこで入ってくるリードの質を見極めながら、「もう少しハードルを下げないと数が担保できない」とか、「数は取れたけど、質が良くないからハードルを上げよう」「バリエーションを増やそう」といった議論をするのがいいと思います。
ポイント3 CVが取れないとマーケが機能しない
古越:もう一つ、CV数を増やしたほうがいい理由があります。
亀田:どんな理由ですか?
古越:広告運用は特にそうなのですが、一定のCVが入ってこないと、どんな広告が効くのかのテストを、うまく回すことができないんです。
最近だと広告も性能がよくて、ざっくりターゲットと予算を決めて出稿すると、ある程度は広告側がチューニングしてます。しかし、それはCVが上がっていることが前提です。CV数が少ないと、広告側もどうチューニングすればいいのか分からず、誰もチューニングできない状況になってしまうんです。
亀田:前回(記事リンク)のninoyaTVでお話されていた、CVの目標設定の話ですね。
古越:そうです。その話にもつながってきますね。まずはどういうCVを取るのか、目標を決めて、実際その数が入ってくることによってチューニングしていくことができる。だから、一定のCVのボリュームが必要になってくるんです。
CV地点とリードの質については、営業さんとマーケさんで考え方が別れるところです。営業側からすると、リードの質が良いほうが無駄足が減りますから。
亀田:確かに、確度の低いアポばかり来ても、嫌ですよね。
古越:一方でマーケ側は、CVが取れないことにはリードの質そのものを上げることができないので、まずはCVの分母を取りたい。「質の低いリードを回さないでくれ」という営業側の意見も分かるのですが、CVそのものの数がないと、リードの質を上げていく作業もできないので、これについてはマーケ寄りの考え方になります。
でもお互い、CVが少ないという話では一致しているはずなので、最終的に良い方向に持っていくために、今どういう施策を取るべきか、長い目で見て、お互い手を取り合ってやっていくことが必要ですね。
亀田:今回も勉強になりました。
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