春ですね。髪を短く切ったり、洋服を軽い着心地のものへ変えたくなったり。なんだか気分も明るくなりますよね。
僕ですか?僕はこんな感じです。
春よ来い(瀕死) pic.twitter.com/iiDVoW2dUV
— 古越幸太 (@aatoku) 2015, 3月 15
この時期はエステや美容室に行く人が多いように、サロンオーナーにとってはここが書き入れ時と力も入るのではないでしょうか。
webを通じたサロンへの集客は、業種を問わず原理原則は同じです。集客に力を入れたい全てのサロンオーナーへその基本をお伝えします。
六本木のヘアサロンでの集客
モデルケースがある方が分かりやすいので、当社のオフィスがある六本木でヘアサロンを開業した設定にしましょう。
webでの集客を考えた際、ホットペッパービューティーに広告を載せるのが一般的でしょうか。それではずっと広告費が掛かってしまいますね。
では、検索エンジンからお客さまにHPを見つけてもらう方法を考えてみましょう。試しに「六本木 ヘアサロン」で調べてみます。
うーん、1〜3位まですべてホットペッパービューティーですね。「ヘアサロン」を半角にして、意地でも26文字以内にサイト名込みでTitleタグに押し込む力の入れよう。
これはとても敵いそうにありません。ですが、ここで諦めては集客は夢のまた夢。別の視点で考えてみましょう。
六本木なら場所柄、深夜に営業しているヘアサロンを調べる人もいるでしょう。その場合、調べる単語は「六本木 ヘアサロン 深夜」ですね。
このキーワードで検索をすると広告がなくなり、ホットペッパービューティーが3位に下がりました。ですが、まだ大手のサイトが散見されます。また別の視点で見てみましょう。
六本木でトリートメントをしたい人がいるかもしれません。その場合「六本木 ヘアサロン トリートメント」での検索ですね。
このキーワードだと8位と9位に個人のコンテンツが出てきましたね。どちらも外部リンクは少なく、始めからこのキーワードを狙って設計したコンテンツでもありません。今からでも上位表示が狙えるワードです。
ただ、こうお話すると決まって出る質問があります。
「そんなニッチなワードで上位表示できてもお客さんが集まらないのではないか?」という疑問です。
ニッチなコンテンツを作る意味
確かに「六本木 ヘアサロン トリートメント」単独では、その疑問は多くの人の頭に浮かぶでしょう。
これにはGoogle社が公式に発表しているSEOの資料を引用して、回答したいと思います。
コンテンツの作成に関して、どのようなトピックのサイトにも当てはまるポイントを紹介します。
(中略)ユーザーの検索行動に関連性のある言葉を使うことが重要です。ユーザーが、あなたのコンテンツを見つけるのに使うであろうキーワードを考えてみてください。あるトピックに精通したユーザーは、その内容をまだ良く知らないユーザーとは異なるキーワードを検索キーワードとして使うかもしれません。例えば、花に詳しい人は「ガーベラ」「ラナンキュラス」といった花の名前だけで検索するかもしれません。しかし、花にこだわりのない人は、単に「花束」といった一般的な検索キーワードを使うかもしれません。検索行動におけるこのような多様性を想定しながらコンテンツを作成する(キーワードを効果的に織り交ぜた文章を使う)と、良い結果が得られるでしょう。
これだけだとまだピンと来ないかもしれないですね。あえて単純に言えば以下の3つがポイントです。
・ 六本木で美容室を探すユーザーが「六本木 ヘアサロン」と入力するとは限らない
・そうした検索の多様性に答えるコンテンツを用意する必要がある
・ニーズを満たすコンテンツを配しているサイトは“良い結果(検索上位)”が得られる
つまり「六本木 ヘアサロン」というキーワードで上位表示したいのであれば、六本木で美容室を調べるユーザーの気持ちに立ち、彼・彼女らの検索需要に答えるコンテンツを多く持つようにという指針です。
ホットペッパービューティーはリクルートという大会社が運営しているから上位表示していると安直に考えがちですが、上記視点でコンテンツを見返してみるといかがでしょう?
サイト内検索、イメージ写真、サロン情報、比較検証…上位表示すべき要件を満たしていると思いませんか。
検索ニーズに答えると上位表示される
確かにニッチなキーワードに対してコンテンツを用意してもすぐには集客できません。
他方できちんとユーザーの視点に立ってコンテンツを重ねれば、少なからずSNSを通じて外部リンクが得られます。
その積み重ねは「六本木 美容室 」や「六本木 ヘアサロン」というキーワードでも、あなたのサイトの検索順位にも大きく影響を及ぼします。
実例をご紹介します。当社は法人顧客を中心としたweb集客コンサルティングの会社です。
単純に考えればこうして個人サロンのwebマーケティングについて触れるメリットはありませんし、過去の記事においても同様です。
しかし、こうしたコンテンツの積み重ねが以下の結果を生んでいます。
Google/Yahoo!ともに「集客コンサルティング」について知りたいユーザーに対し、当社をもっとも高い位置に表示させています。
これは検索エンジンが当社に対し、集客に悩むユーザーに対して有益なwebマーケティングの知見を持っていると認識しているからに他なりません。
集めた見込客に対してのマーケティング
ヘアサロンなら当社と異なり、もっとインタラクティブにユーザーとコミュニケーションを図れます。
例えばiOS8から搭載されたタイムラプス動画撮影機能。これはヘアサロンの技術のアピールには打ってつけではないでしょうか。
BtoCのサービスにおいて、ビフォーアフターの記載は大変需要があります。しかし、画像でのビフォーアフター掲載にもデメリットがあります。
いわゆる「それは、奇跡の一枚じゃないの?」問題です。
※世間的認知度の高い奇跡の一枚(ord.yahoo.co.jp)
そうした懸念を払拭するために、本来3次元的な技術であるカットの腕を動画を通じて伝えるのは面白い試みです。
例えばこんな動画ですね。
また、一人サロンだからこそできる取り組みとしては、個人にもオープンになったLINE@は便利ですね。発表時には、サロンオーナーが使わずして誰の為のサービスだろうというインパクトがありました。
従来のクローズドなLINEではなく、1(公的な自分)対N(お客さま)という使い方が利用できます。
チェーン店舗では従業員のITリテラシー格差からなかなか利用に踏み切りづらいでしょうが、個人なら迷わず今すぐです。実店舗に限らずコミュニティ運営者にとっても利便性の高いサービスです。
実際、ハイテンションで利用している美容師さんの記事が散見されます。
まとめ
個人サロンが広告を使わずにwebで集客なんて、と思われる方は多いでしょう。
しかし検索ボリュームが多いビッグワードでの上位表示では敵わなくても、ニッチなキーワードをきちんと拾っていくことで、その積み重ね+ミドルワードでの集客で充分に見込客は集められます。
集めた見込客を来店に繋げるためには、タイムラプスも一例ですが「行ってみたい」と思わせるコンテンツが必要になりますね。当然同業他店との比較も発生しますからライバルサイトの検証は欠かせません。
一度来店いただいたらリピーター獲得です。
例えばLINE@で繋がったり、昔からある手法ではクーポンや紹介割引ですね。リピーターが多いほど売上の安定に繋がります。
これらの手法は固定費の少ない個人だからこそ活用できます。業務の合間に取り組むことで、マーケティングの損益分岐を超えた瞬間から利益の源泉に変わります。
ぜひ、本当の意味での「ユーザー視点」に立って適切なコンテンツを積み重ねて下さい。コンテンツ設計に不安が残る場合は、個人向けのグループコンサルninoya塾でも相談を承っています。