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「男は年収」の婚活事情に物申したい

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【少子化】未婚・晩婚化の原因、未婚男性の5割が「経済的に余裕がない」 内閣府調査で浮き彫りはてなブックマーク - 【少子化】未婚・晩婚化の原因、未婚男性の5割が「経済的に余裕がない」 内閣府調査で浮き彫り

国民の意識を調査し、少子化の原因を分析する内閣府の「家族と地域における子育てに関する意識調査」の結果が公表された。それによると、「若い世代で未婚・晩婚が増えている理由」について、未婚男性は「経済的に余裕がないから」との回答が5割以上で最も多かった。未婚女性では、「独身の自由さや気楽さを失いたくないから」、「希望の条件を満たす相手にめぐり会わないから」と続き、未婚や晩婚の背景に経済的理由があることが浮き彫りになっている。

 

多くの未婚者が結婚をしたいと考えているが、「なぜ結婚しないのか?その理由」のデータが出ています。

 

男女ともに経済的な理由が大きいですね。我が家に集まる婚活女性達も、お相手に望む年収を「600万円以上」と掲げて婚活に励んでおります。

 

そして、毎回嘆いております。

「良い人がいない。全くいない。」

と。

 

そこで、提案してみました。

 

ここはひとつ、お相手の年収を200万ほど下げて探してみてはどうか?

 

そうすれば、素敵な人も話の合う人もいるのではないかと。

 

しかし、彼女達はなかなか首を縦には振りません。

 

年収600万円以上には根拠があり、妊娠出産育児の際には仕事を持てなくなるので、妻子を何年か一人で養い、子供に習い事などもさせることができて、将来に向けて保険を払い、家や車のローンなどを払えるぎりぎりのラインが600万円なのだそう。

 

地域差はあるにせよ、都内で生活する相場観としては解らないでもありません。

 

でも、「現在の年収」という不確かなものでの足切り。それは「大いなる機会損失」なのでは?とどうしても思ってしまうのは、私が経済的に安定した結婚をしたことがないからでしょうか?

 

1回目の夫は波乱のベンチャー経営者で、年収は常に仕手株レベルに変動。景気に合わせて半年タームでお引っ越し。それこそ、公団からタワーマンションまで同棲結婚生活3年間で引っ越し回数5回と夜逃げの如し。年収も定まらなければ住居も一向に定まりませんでした。

 

今の夫は結婚する前からダンサーで、実家にて月一万円で生活していた「年収という概念すらなかった」人。保険証も持っていなければ年金も払っておらず、持ってたカードはTSUTAYAのみ。

 

結婚して次女が生まれるまでの5年間は私が大黒柱。現在ストレッチトレーナー。

 

そして、私自身も会社の借金に連帯保証をしている零細企業の社長であり、リーマンショックの時など年収0円。大型ローンが組める結婚生活など、自慢じゃないけど一度もしたことがありません。自分の再来年の年収も全く読めませんし、二人の子持ち、年齢42歳なのに不安定感抜群です!あはははは!

 

ま、私のケースは、「安心と安全を求める」婚活女性達の参考にならないのは百も承知なのですが、最近では堅気の勤め人も似たようなものなのでは?と思うのは、不安定な私の希望的観測でしょうか?

 

でも、年功序列はとっくに崩壊しているし、そもそも絶対に倒産しない会社は無いし、大手企業の社長であっても外資に買われてリストラされる、そんな時代です。

 

守られている印象のある公務員ですら、政治家が変われば年収○○%削減とかある訳ですから、お相手の「現在の年収」って今や時価。そこにいったい何の保証が?と思ってしまう訳です。

 

また、都内独身男性(25歳~35歳)で年収600万円以上を稼いでいる男性は全体の3.5%しか生息していないというデータもあります。そこにプラスして「性格が良くて」とか、「お相手の親と同居しないで良くて」などと言い始めたら、その数未確認生命体レベル。

 

おまけに、この3.5%には、モデルやタレントやCAや、合コンで男性に人気の女性達が一斉に群がる筈で、そんな「超レッドオーシャン」で戦うなんて、キミ達はどれだけ勇ましい戦士なのかと更に思う訳です。

 

と、言うようなことを婚活女性に言いますと、

「私は普通でいいのです。自分が育った家庭のような、普通の。」

と、大抵返されます。

 

でもね、その「普通」は、経済成長していた日本の、お父さんの給料が上がっていった時代の特殊な「普通」であり、今ではもはや特権階級なの。と、おばちゃんは言うのでした。そして、若いお嬢さん方に置かれましてはこれから、「専業主婦」という立場は「貴族」と思った方が身のためです。

 

私が、結婚を無駄に二回目もして思うのは、(推奨しませんが)

どんなに経済が不安定でも、夫婦が共働きで、家事も育児も節約も一緒に頑張れば、何とかなるものだなぁという事です。

 

そして、未完成な者同士が、一緒に力を合わせて新しい家庭を作っていくことが、結婚の大きな醍醐味であるとも思います。

 

大切なのは、「家族になれるかどうか」の資質。

 

一緒に作っていく「家庭」というものへの価値観が合い、お互いにコミットできる力があるかどうか。

 

男性は女性の「顔と若さ」、女性は男性の「年収とステイタス」を絶対的大前提にしてしまうのは、間口を狭めるだけじゃなく、非常に危険なお相手選びであると思います。それらは何れ無情に失うものばかりだからです。

 

長い人生、無職になるかもしれないし、病気になるかもしれないし、子供の問題やら、介護問題やら、それこそ平坦では行かない訳で、そんな時如何にお互いがセーフティネットとして機能できるかどうかが「夫婦の真価」。

 

もう経済成長も無い、企業も今までの日本ルールが通用しない、そんな世の中において、

夫が倒れても収入は止まらず、妻が倒れても家の事は回る。

 

そんなマルチタスク&無敵艦隊な夫婦がこれからは主流になっていくことでしょう。

 

ですから、我が家に来る婚活女子には常々、「フランス料理なんて習いに行ってる場合ではない!」と。

 

女子力アップよりキャリアアップを推奨し、世帯年収を上げたいならば、キミが頑張れ!と煽っております。

 

そして、お相手の現在の年収よりも、家事や育児の資質(もしくは能動的な姿勢)やコミュニケーション能力を重視し、「この人となら一緒に苦労できそうだ。」「いざとなったら、工事現場でバイトしても家族を守ってくれそうだ。」というような観点で、スペックよりパーソナリティ重視で探してみてはどうかとお奨めしております。

 

はたして、私の熱弁と反比例して、同意はなかなか得られないのですが。

 

それならば。

 

年収や社会的立場が男性への尊敬や憧れにつながり、どうしてもどうしても譲れないという婚活女性の皆様向けに、再び別のご提案をしたいと今、ムラムラきましたので、続きはまた来週に。

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川崎貴子

リントス株式会社代表。経営者歴21年。女性の裏と表を知り尽くし、フォローしてきた女性は1万人以上。「女のプロ」の異名を取る。プライベートではベンチャー経営者と結婚するも離婚。8歳年下のダンサーと2008年に再婚。12歳と5歳の娘を持つワーキングマザーでもある。著書に『私たちが仕事をやめてはいけない57の理由』(大和書房)、『愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる。』(ベストセラーズ)、『結婚したい女子のための ハンティング・レッスン』(総合法令出版)、二村ヒトシとの共著に『モテと非モテの境界線 AV監督と女社長の恋愛相談』(講談社)等がある。

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