私の年下の友人A子ちゃんは、現在アラサ―のキャリア女性。
彼女の悩みは、言い寄ってくる人が全員「高所得者、超年上、既婚男性」という、これまた私の友人に多い肉食系既婚男性であり、同年代独身男性とのご縁がさっぱり無い事。
すらりとしたスタイルに大人っぽい顔立ちの彼女は、確かに彼らのタイプであり、同年代男性が遠巻きにしてしまう典型的なタイプです。
別に相手にしなければいいという話ですが、仕事の打ち合わせや会食の延長線上でそのような流れになったりするそうで、そうそう邪険にもできない。
何より、同年代男性との出会いも無いし、肉食系既婚男性の話は面白いし、魅力的な事(今度一緒にアフリカに行こうとか、北海道の鮨屋に行こうなど)を言われると好奇心もあって、いつか流されそうな自分が怖い、と。
自分を持っていれば大丈夫、なんて正論はこの際通用しないのです。
私はベンチャー経営者歴18年。男友達や先輩の多くが肉食系既婚男性です。
10年以上も一緒に飲み歩いていて、彼らがプロアマ問わず口説いている場面に遭遇したりもしますが、何度も「上手い!」と膝を打ってきました。
彼らのハンターとしての能力は相当なものであり、今までA子ちゃんが逃げ切ってきた事を逆に褒めてあげたいほどです。
しかし、不倫に嵌って婚期を逃した、もしくはその後の恋愛が上手く行かなくなった女性達を何人も見てきましたが、彼女達も最初は皆A子ちゃんだった筈で、積極的に不倫がしたいと望んだ訳ではないでしょう。淋しかったとき、不安定だったとき、優しく話を聞いてくれたのがたまたま既婚者だったから、という例も多いです。
そこで、本当は今すぐにでも、同世代の男性と恋愛して結婚したいと思っているアラサ―女性達が、肉食系既婚男性にふらふらした場合の対処法並びに撃退法をまとめてみました。
彼らの陣地(高級なバーとか、レストランなど)に連れて行かれたら念仏のように唱えて、「女子の本懐」を貫いていただきたく。
先ずはディフェンスの構えから。
① 「後戻りできない道と思うべし」
一度ぐらい経験したっていいのでは?と言って嵌っていくのが、不倫と麻薬です。
経験したことの無いグレードのホテル、旅行、レストラン。その質もさることながら、
VIPのお連れの方として扱われる体験が日常化すると、二度と俗世には戻れません。
這う這うの体で逃げ帰って来たとしても、知らず知らずの内に経験値だけが上がってしまい、同年代男性とのデートが前よりも魅力的に見えなくなります。
結局次の不倫へ移行してしまったりする無間地獄。
これは、後戻りできない扉であると、開ける前に肝に命じましょう。
② 「老化ポイントを見つけるべし」
肉食系既婚男性はエネルギッシュで若々しい人が多く、暗いバーなどで見るとたいそう魅力的です。お酒に酔い、ムードに酔ったら、恋愛対象にしか見えなかったりするかもしれません。
でも、そこで目を凝らしてみてください。
40代なら40代の、50代なら50代の、隠しようも無いしみ、しわ、たるみが必ずあります。ついでにそこはかとない加齢臭も。
どんなにジムで鍛えていようと、アラサ―同世代男性とは、あきらかに違う老化の影が忍び寄っているのです。(私も40代なので実感として保障できます。)
場の空気にほだされてうっとりしちゃったら、心の中で「頑張って若作りしてる」「要介護近し」と呟き、自分に冷水を浴びせましょう。
③ 「離婚しないと悟るべし」
3人に1人が離婚している昨今ですが、年収2000万円以上の家庭の離婚率は非常に低いそう。そして、肉食既婚男性には子供が多く(私の周囲では平均3人以上です。)皆、子供たちに良い教育環境を与えています。妻と関係が悪くなったらすぐに離婚するタイプばかりですが、妻がまたできた女房(専業主婦)で、非の打ちどころがない家庭が多いのです。夫の浮気癖以外は。
付き合った先に「妻と別れてキミと結婚する。」は、戯言として出てくるかもしれませんが、実行に移されることはありません。幸せな家庭、子供への影響、財産など失うものが多すぎるからです。
もし、彼らにふらふらーっときたら、「つきあったとしても未来は皆無。」と自分に棟打ちを!
お次は撃退法を。
① 「妻子の話を聞き倒すべし」
まずは奇襲です。
場の空気に飲まれずに、会話のアドバンテージを取っていきましょう。
あなたは、名ファシリテーターよろしく、最初はお子さんの話をさんざん聞きだし、次にはスムーズに奥様の話を聞きだしましょう。
そして、奥様との出会い、結婚を決めたポイントなどをずかずかと深堀して聞いて行きましょう。エピソードにいちいち感動しながら、素敵!理想です!と褒めたたえるのを忘れずに。
次には写真(携帯に入っていると思われる。)も見せてもらって、美人!素敵!可愛い!と興奮致しましょう。家族を褒められてまんざらでも無い顔をしたところを見逃さず、「彼氏と今度遊びに行っていいですか?理想のご家庭なので。」
と、言い、
「○○さんって、私の理想の父親像です。東京のお父さんって呼んでいいですか?」
と、明るく、にこやかに、とどめを刺しましょう。
② 「エア彼氏の相談をすべし」
① でも怯まない肉食系既婚男性はいます。アットホームな空気を漂わせても、強引にインザムードにしてしまう彼らは、真性肉食獣。狙った獲物は逃しません。
ここで会話のアドバンテージを渡してしまうと、丸め込まれる可能性は相当高い。
そこで、エア彼氏(いてもいなくても架空の話)の相談に乗ってほしいと提言しましょう。要は、相手を聞き役に固定するのです。マイクは渡すな!
そして、延々と「相談という名ののろけ話」を披露します。
「私の彼はー、今仕事を頑張らなきゃいけない時なのにー、私と会うために寝る間も惜しんでデートの時間を作るんですけどー、それって、私がコントロールすべきなんでしょうか?奥さんはそういう気遣いができる方だから結婚したんですか?私は彼が好きすぎて未だできなくてー。」
などなど、くそつまんない相談事を真剣に繰り出し、相手をとことんウザがらせ、退屈させましょう。
③ 「軽いメンヘラを装うべし」
だいぶあなたを落とすメリットを感じなくなってきたと思いますが、それでも無理なら、軽いメンヘラを装いましょう。
肉食既婚男性が付き合いたい理想の彼女(愛人)は、容姿レベルはもちろんのこと
仕事を持っている、割り切り上手、情緒が安定しているなど、面倒な事態を引き起こさない「適度に自立している良い子」であり「まともな子」なのです。積極的にその逆を張っていきましょう。
仕事関係者の場合、エピソードはライトにする必要がありますが、
「私、仕事の時と違って、恋愛になると彼の携帯に30回ぐらい電話しちゃったりするんです。」
とか、
「彼と連絡がつかないから、彼の実家まで行ったことがあって、驚かれました。」
など、「恋に没頭しやすいあぶない女」、「恋愛だとテンパりやすい女」が繰り出しそうなそのぎりぎりラインの、彼らがやられたら困るであろう架空エピソードをご披露致しましょう。
あなたともし恋愛して何かあった時、テンパったあなたが「妻子のいる家の前に立ってる絵」が彼らに想像できるような、そんな逸話が一番お奨めです。
彼らが携帯をマメにいじり出したら、それは終焉のサイン。
毎日を楽しく終わりたい彼らが、予想外につまらなかった(思った通りの女性ではなく、口説けなかった)場合、他のガールフレンドやなじみの女性がいるクラブなどで飲みなおそうかなーと思っているそれは兆候。
すかさず、
「こんな時間まで、どうもすいません!私ばかり話してしまって。お話聞いていただいてすっきりしました。そろそろ行きましょうか。」
と、今度は有無を言わさない感じに促しましょう。試合終了です。
また長々と書いてしまいましたが、肉食既婚男性がシュートを打つ前にしっかりとポジションを取り、スクリーンアウトを決める、が撃退法の鉄則です。
口説かれても「そんなつもりありません!!!」と返せばいいのですが、仕事関係者や知り合いだとやっかいですし、一度打たせると図に乗ってゴールをバンバン決めてくるので、必ず事前に防ぐこと。打たせるな!
恋愛市場は時に戦場です。望まなくとも巻き込まれて、そのリングに立たなければならない時もあります。相手より経験値が少なくても、口が下手でも、女には女の戦い方があるのです。
正面から戦ってはいけない相手を見極め、しれーっと相手の自由を奪い、蝶のように舞い、蜂のように刺す。
美しきアラサ―女性たちよ、
要らぬ時期に要らぬ経験はしないほうがいい。
自分の思い描く未来へ向かって、快活に歩いて行ってください。
健闘を祈る!