Googleの検索結果に著者の氏名と顔写真が表示される時期があったのは、皆さまの記憶にも新しいところだと思います。
「これからはGoogle+の時代だーー!」
「コンテンツと著者情報の紐付けを急げーー!」
と、いった狂乱があったようななかったような気もしますが、それも過去のことです。
そんな検索結果に対する著者情報表示の廃止について、Google+でウェブマスタートレンドアナリストであるジョン・ミュラーが一連の試みを回顧していました。
Googleウェブマスタートレンドアナリスト
ジョン・ミュラー 2014/08/29私は、検索結果に著者情報を載せる試みに初めから関わっていました。
我々は多くのウェブマスターやユーザーの方からたくさんの有益なフィードバックを頂き、著者情報の表示の仕方に微調整や更新を重ねて磨き上げてきました。
しかし、残念ながらユーザーにとってこの情報は我々が望むほどには重要ではないだけでなく、検索結果から注意を逸らしてさえしまうようでした。
このことから、検索結果に著者情報を載せるのを止める決断をしました。(興味があれば……我々の調査では、著者情報がなくてもトラフィックが減ることはあまりありませんでした。広告のクリックも増えませんでした。)
個人的には、これはあなた方と著者情報をめぐるとても楽しい道のりでした。
おかしな癖やバグもあったしスパムとも戦いましたが、もっともやりがいがあったのはウェブマスター自身との「対話」でしたし、これからもそうあるでしょう。
我々は著者情報の実装は必ずしも簡単でないことに気付き、あなた方がサイトの更新に尽力されてきたことに大いに感謝しています。
ありがとうございます。
今後については、構造化マークアップのサポートの継続と拡大を強く託されています(例えばschema.orgなど)
このマークアップはウェブページのコンテンツやコンテキストを検索エンジンに理解させるのに役立つもので、我々は検索結果にリッチスニペットを表示する目的で使い続けます。
これもお話しておきたいのですが、ユーザーは検索結果に関心がある時はGoogle+の投稿を見ます。著者情報に関する変更は、こういったソーシャルメディアへは影響しません。
これまでがそうであったように、これからもサイトの最適化がしやすいように無料ツールを拡張し、改良していきます。
改めてありがとうございます。引き続きフィードバックをお待ちしています。
参照:https://plus.google.com/+JohnMueller/posts/HZf3KDP1Dm8
このコメントからおおよそ理解ができるのは次の3点です。
・検索結果と著者情報の紐付けを再開する予定はない
・ユーザーの検索結果への関心指標としてSNSを捉えている
・構造化マークアップ*1を用いたリッチスニペット*2活用を奨めている
個人的にはコンテンツに対するSNSからのリンクと、検索時のクリック率(リッチスニペットを用いる有用性)。この2つの検査順位に与える影響が大きくなっているという示唆を感じました。
著者情報が掲載された当初は、「結局外部リンク構築に掛けていたお金を、著名な著者に一筆もらうために掛けるのか」という揶揄がありました。
もちろんGoogle側がそんな単純な取り組みを良しするとは思えませんが、結果としてそういった要素を排除する方法論が確立できなかったのかもしれないですね。
著者情報を巡る騒動も一旦の完結?を見ましたので、引き続きコンテンツの蓄積に取り組んで参りましょうか。
*1 構造化マークアップ
検索結果にリッチスニペットを表示させるための手法です。
*2 リッチスニペット
検索結果に表示される説明文がより詳細となるものです。
以下、Googleのヘルプページが参考になります。