2015年におけるweb集客のトレンドとは何か。
そう題した記事が多くの媒体で掲載されるでしょう。しかし本当に大切なことはどの媒体にも書かれず、知っている企業のみが淡々と続けては見込み客を獲得します。これもまた例年通りです。
なぜ、こうしたギャップが毎年のように生まれるのでしょうか?それはweb上での集客を一連のものと捉えずに、SEOやリスティング、PRにライティングと分野で切り分けて考えているからです。
web集客においてもっとも大切な能力は、本来出会うべき顧客を見出し繋がる能力です。そのヒントは現場に眠っています。決して外に答えはありません。
web営業と対面営業の決定的な違い
webでの営業と、対面での営業。同じ営業ですが二つは大きく異なります。
対面営業であれば、テレアポや紹介などで「○○(商品名)というサービスがありまして」と直接自社を見込み客に訴えることができます。一方、webでの営業は異なります。見込み客は自社の社名や商材名は知りません。しかし、知名度がないから需要が無い、訴える機会を創出できないと取るのは早計です。それでは今自社が成り立っている理由すら存在しないことになります。
一般的にweb集客はSEOやリスティング、あるいはSNSを使いこなすことが大切だと言われていますが、それらは手段でしかありません。大切なのは誰に向けてそれを使うのかという問題です。
目に見える機能と目に見えない作用
かの糸井重里さんは「もしもきれいに洗って乾かして手元に畳んで届けてくれる洗濯機があれば、コピーという仕事は不要になる」と言いました。
確かにそんな商材があればコピーは必要がないかもしれませんが、現実には顧客の需要を100%満たした製品というのはそう目にかかるものではありません。売る、という行為においても同様です。
私たちが提供するモノであれサービスであれ、そこには目に見える機能と目には見えない作用が存在します。先ほど紹介した洗濯機であれば機能を100%満たしたモノです。実際にそうした商材は容易に存在しない中で、何が購買の判断を分けるのか。その判断軸の一つが作用です。
webの営業ではことさらこの作用にフォーカスを置いて訴える必要があります。それは検索という行為が機能ではなく作用を起点としている為です。
旨い魚を美味しく食べたいユーザーの検索行動
当社のクライアントから「あの魚屋の話」と呼ばれるエピソードがあります。(未読の方はぜひご覧ください)
一言で言えば、「旨い魚」「新鮮な魚」とHPや広告で大量に訴えるもさっぱり売れなかった魚屋が、「焦げないししゃもの焼き方」や「ぶり大根を美味しく作るためのブリの洗い方」といったコンテンツを配したことで右肩上がりで売上が上がった話です。
この成功は旨くて新鮮な魚という機能ではなく、旨くて新鮮な魚を美味しく食べるという作用にフォーカスした点にあります。それは旨い魚を美味しく食べたいユーザーの検索行動と見事にマッチします。
まとめ
web集客に大切なことは目先のトレンドに対応することではありません。自社の顧客は、なぜ顧客になり得たのか。自社の商材における機能と作用は何か。そうした自社の本質的な魅力にフォーカスすることに他なりません。そうした魅力を知っているのは、往々にして最前線で顧客と接しているコールセンターや現場の営業、作業員、事務方のスタッフです。
2015年のweb集客を成功させる秘訣。それは現場のスタッフと共に自社の魅力を見つめなおすことです。「顧客の声を聞け」という号令は数多見かけますが、そうしたスローガンを掲げて誰がその声を拾い上げるのでしょうか。
2014年、当社は新規開拓の営業や広告の一切を行いませんでした。それでも時にお断りせざるを得ない程のご相談をいただきました。それはこの問題に悩む企業がいかに多いかを物語っています。
答えは現場にある。砂金は砂を掘らなければ出てきません。
今年もninoyaは多くの企業と共に隠されたマーケティングの鍵を見つける旅に出掛けます。
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