酒と泪と女と女

岡田斗司夫流出事件〜グルおじさんにご用心

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私はブログを書く際にネットサーフィンが趣味のninoya社長(通称執事)から、7から8候補のネタ元を毎回もらっています。実際には、その中から興味のあるブログに沿って書くときもあるし、書かないときもあるし。
普段はそのテーマが多岐に渡っているネタ元ですが、今回は何故か7割が「岡田斗司夫キス流出事件言及記事」でした。それほど、この1週間、ネットではこの事件が相当盛り上がっていたということであり、たくさんの人がこの件について思う事があるのでしょう。

 

私個人としては、件の流出写真を見てしまった上で、色々読みましたが鶉まどかさん匿名の方のブログにとどめを刺され、(秀逸です。)それからというもの何故か心が晴れないというか、意味の解らないざわつきが収まりません。岡田斗司夫と言う、名前は知っているけれど自分の人生に全く関係の無い著名人に、こんなにも心をざわざわさせられる日が来るなんて。人生は何が起きるか解らないものですね。本当にやめていただきたいものです。

 

私の友人の遊び人男性達(50代、未婚既婚)にこの件の感想を聞いたところ、
「遊び慣れてないからこういうことになる。」
「女を見る目が無さすぎ。」
という彼らビジョンからすればもっともな回答が寄せられました。ありがとうございました。予想通りでございました。

 

釈明会見での岡田氏曰く「彼女は精神が不安定でメンヘラ気味」だったそうですが、年季の入った遊び人男性達は例え絶世の美女であろうと、そのタイプの女性との恋愛は避けるからです。

 

でも、この岡田氏の件、これは本当に「恋愛」だったのでしょうか?
確かに岡田氏は離婚されているそうなので「不倫」ではありませんが、通常の「男女の恋愛トラブル」にカウントするにはどうにもすわりが悪い何かを大量に、不気味に孕んでいる感じです。

 

彼女が流した岡田氏の誘う手口、自分勝手で支配的なセックスの強要(ああ、知りたくない。)同じように弄ばれたとされる女性の新証言、岡田氏が関係した女性達のスペックリストの存在など、現在もガンガン性的なものも含め、気持ち悪い証言が増えている訳ですが、これらが本当なら岡田氏は相当病的な支配男です。
対して本人の釈明では「元々彼女はいっぱいいるので」と。「俺を普通の男と同じ物差しで測るな。」と言う意味合いなのかどうか、ハーレム男として煙に巻こうとする始末。結構頭の悪い人だったんですね。

 

どの証言が合っているかどうかは検証できませんが、起きた事実だけを拾っていったとしても、カルトの教祖が搾取の為に信者をマインドコントロールし、捨てられた信者がそのマインドコントロールから覚め、自爆テロリストと化した事件としか私には思えません。搾取とは、財産や金銭だけではなく、性的、精神的なものも含まれるからです。
そこが、他のスキャンダルには発動しない、私の個人的な生理的嫌悪感をざわざわ刺激するのだな、と腑に落ちました。やっと。

 

確かに恋愛には、お互いにお互いをマインドコントロールしてしまうような、相手に心を奪われて思考停止になってしまうような一面はあります。コントロールしたい欲求も皆無ではありません。ただ、程度はあります。
岡田氏の言う「9人の彼女がいる。家族のようなもの。80人いたこともある。」となると、その数の真偽は置いておいても目指す方向性として、

 

「あ、彼氏じゃなくてグルを目指してたのね。」と、しっくりきます。

 

また、権威(大学の客員教授、作家など)を使う、そこに集まる人達を弟子化する、思想で支配する、わざわざ不安定な女性をターゲットにする、弱みを聞きだし欲しい言葉を投下する、頃合いを見て搾取する、いらなくなったら捨てるという、通常の大人の男性なら良心の呵責や責任感から、どこかで絶対ブレーキをかけるであろう一連の流れをアクセル全開で走りぬいてしまうところ、その幼児性の強い自己愛の肥大っぷりも、これまた世間を悪い意味で騒がせた教祖たちと非常に似通っている特徴です。

 

以前、私は「支配男に要注意」というブログで「新興宗教教祖型支配男」についても言及しており、彼氏がそのようなタイプならダッシュで逃げろ!と書きました。
「支配は中毒する」からであり、私なら彼を変えられるとか、私なら彼の孤独を解ってあげられるとか言っている間に信者にされてしまい、中毒になっているグル彼氏はどんどん信者を量産していくからです。

 

今回キス写真を流出させた彼女の行動は、メンへラの典型的行動とか、情緒不安定とか色々と言われていますが、もしかしたら彼女は、「この危険な宗教は潰さないといけない」というある種の使命感に駆られ、「一人で破防法を決行しようとした」のではないかと、岡田氏を失墜させたいという希望と同時に、他の女性達が同じ目に遭わないようにしてほしいと思ったのではないかと、そう勘ぐってしまう程、私怨を超える攻撃力がありました。

 

通常なら「恋愛にありがちなトラブル」で少し騒がれて終わった筈。
ところが、あの流出写真です。
年を取った、少しもカッコよく無いおっさんとキスをする若く可愛い女性の写真は、気持ち悪さや痛々しさなど、色々な負の感情を人々に喚起させることに成功し、奇襲として相当インパクトがありました。
現代っ子の彼女が、ネット社会では同じように、「彼女の人生にもあの写真が張り付いて行く」という事を知らない筈はなく、まさに死ねばもろともの自爆テロです。

 

もし彼女が周囲の女性だったら、絶対に止めたであろうこの行為は決して世間にほめられません。ほめられないけれど、だったら他の80人の女性達と同じように泣き寝入りすればよかったのか?女性自身あたりで顔を隠して匿名暴露にとどめておいたとしたら、これほどの広がりを果たして見せたであろうか?と、大人たちに思いを巡らせ、立ち止まらせる何かがあり、多くのブロガーたちも書かずにはいられない、シェアせずにはいられない事件に発展したのでしょう。

 

同時に、いかに「支配や搾取」が「恋愛」を隠れ蓑にしやすいかという事を改めて思い知らされました。

 

若いお嬢さん方におかれましては、彼女の「トラ・トラ・トラ」を他人事と処理せず、「グルおじさん」には十分に注意していただきたいと切に願います。思っているより身近に、結構な数で生息していますから。
そして、若いうちから、簡単にマインドコントロールされない技術を会得して、ディフェンスの強化を。そのお話はまた次回に。

 

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川崎貴子

リントス株式会社代表。経営者歴21年。女性の裏と表を知り尽くし、フォローしてきた女性は1万人以上。「女のプロ」の異名を取る。プライベートではベンチャー経営者と結婚するも離婚。8歳年下のダンサーと2008年に再婚。12歳と5歳の娘を持つワーキングマザーでもある。著書に『私たちが仕事をやめてはいけない57の理由』(大和書房)、『愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる。』(ベストセラーズ)、『結婚したい女子のための ハンティング・レッスン』(総合法令出版)、二村ヒトシとの共著に『モテと非モテの境界線 AV監督と女社長の恋愛相談』(講談社)等がある。

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