PRや広報担当者のメインのお仕事とも言えるプレスリリース。なんとなく「こんなものかな〜」という書き方で、送ってしまっていませんか?
プレスリリースって、記者へのお手紙のようなもの。最低限の型やマナーを勉強する手間を省いて、なんとなく書いたリリースを送るって、よく考えれば失礼ですよね。
はじめてプレスリリースを書く方も、なんとなく書いていた方も、基本中の基本をおさらいしましょう!
記者に「?」と思わせないのが、プレスリリースの基本
メディアには、毎日大量のプレスリリースが届きます。そのため、スムーズに読めないリリースは毛嫌いされてしまいます。
読んでいて、記者に「???」と思わせないような書き方を意識しましょう。
タイトルに商品名は不要
わたしは今、PRライターやPRプランナーとして、中小企業を中心にPRサポートをしているのですが、実は以前、メディア側(リリースを受け取る記者側)にいたことがあります。
たくさんのプレスリリースを受け取っていたのですが、とっても多い間違いがタイトルに商品名や会社名を入れていることです。
記者であれば当然知っているような、有名商品や大企業であれば「どこの何なのか」すぐにわかります。でも、一般的でない商品やサービス名を書かれても「なんのこっちゃ」と、思うわけです。
この時点で記者は「???」。「なんだかわからないから、いいや」と切り捨てられてしまいます。
商品名や会社名は後回し。それよりも、商品やサービスの特徴やアピールするべきポイントをタイトルで訴求してください。商品名は、サブタイトルやリードや本文に書かれていればOK。
記者の興味は、名前よりも「どんな商品なの?なにがすごいの?」ということなんです。
リード文はファクトだけ
リード文には事実を簡潔に書いてください。どこの誰が、どんな何という商品またはサービスを、いつどうするのか。
主観的な修飾語(「美しい」など)はなるべく使わず、ファクトだけを伝えましょう。
本文には5W5Hを
リード文に書いたことをふくらませて、具体的に書いていきます。なるべく詳しく、それでいて簡潔に伝えるべきことだけを伝えましょう。
プレスリリース配信サービス@Pressのサイト内で紹介されている「プレスリリースの書き方」では、5W5Hで書くとよいとされています。
さらに、専門用語や業界用語も使わないように気をつけ、記者の「???」を避けましょう。誰が読んでもわかるような書き方を心がけてくださいね。
また、たとえファクトだとしても、伝えたい情報をただ伝えるだけではNGです。
メディアは、視聴者や読者の行動をうながすような情報伝達をしたいのです。「この商品を手に入れることで消費者にどんなよいことがあるのか」、「この情報を伝えることで、世の中にどんな影響を及ぼすのか」そんな視点で書くことが大切。
事実が並んでいるだけのリリースを読んでも「で、どうすればいいの?」、「だからなんなの?」と記者が思ってしまえば取り上げられることはありません。
「時流がこうだから、こんな理由で、これを開発しました」というような背景や開発の意図を記載するとよいですね。
会社概要や連絡先もきっちり!
会社概要を末尾に書きましょう。よいリリースだとしても、どんな会社なのかがわからなければ信用できる発信元からの情報かどうかがわかりません。
みなさん、自社のWebサイトにも会社概要を記載していると思うのですが、そのページのURLを記載するだけでは不親切です。わざわざリンク先で調べなければならないのは、たくさんの情報を精査する記者にとって面倒なことなのです。
連絡先も、忘れずに記載してくださいね。代表電話の番号だけを記載するのではなく、しっかりと、このリリースについては、どの部署の、何という名前の担当者に連絡すればよいかがわかるように書いておきましょう!
画像や参考資料を添付しよう
リリース配信サービスを利用するなら、画像の埋め込みやファイルの添付が可能。
メールで個別のメディアにプレスリリースする場合も、添付しましょう。プレスリリース内に画像を掲載していたとしても、画質が粗いと記事に使うことができないですよね。解像度の高い画像を添付してください。
リリースが長くなりすぎるのも、記者にとって不親切。A4一枚サイズにとどめて、書き足りたない分は参考資料として別途添付してください。
記者はこんなリリースを求めている!
メディアは話題性のあるリリースを待っています。どんなコンテンツを求めているのかは「PRと広報活動を支えるプレスリリースとニュースリリース」でもご紹介しました。たとえばこんなコンテンツが求められます。
・数値やデータが記載されている
・独自のアンケートや調査結果
・トレンドに合ったもの
・新しいもの
・社会の役に立つもの
このように、記者や消費者の立場にたって、最低限の型とマナーを守ってプレスリリースをすることが、メディアに取り上げられるための第一歩です。
基本の基本を忘れずに、PRのお仕事を極めてくださいね!