東京は涼しい日が続いています。もうすぐ夏も終わってしまいますね。
8月27日(木)、青山で開催された「シリコンバレーの最新PRトレンドとは!?」というイベントに参加してきました。
シェイプウィン株式会社代表の神村優介さんと、株式会社PR Table代表の大堀航さんによる対談形式で進められた同イベント。
シリコンバレーの最新PRトレンドをリサーチするため、シリコンバレーに行かれた神村さんが、その体験をシェアしてくださるという内容でした!
アメリカのPR事情
シリコンバレーのみならず、アメリカではPRがとっても重視されています。神村さんもおっしゃっていましたが、「PRありきで広告戦略も考える」、「PRはスタートアップにも必要である」など、日本のPRとの違いって顕著なんです。
シリコンバレーには大小さまざまなPR会社がそこら中に密集しているそう。地図を見せていただいたのですが、3キロ圏内に10社以上という勢いで点在していました。
わたしがPRをはじめたニューヨークでも同じように、PR会社の数はとても多く、日本のように「PRってなに?」と聞かれることはまずありません。
日本のPRとシリコンバレー(アメリカ)のPRの違い
神村さんのお話から、わたしの経験も振り返り、シリコンバレーを含むアメリカと日本のPRの違いをご紹介します!
1. 広告<PR
日本では広告代理店のパワーが強く、多くの人がPR会社と聞いて思い浮かぶ企業は0〜3つ程度ではないでしょうか。「PRをやっている」と言えば、「ああ広告ね!」と言われることもしばしばです(笑)
アメリカではPR戦略の中で、PRイベントを開催するのか、Webマーケティングをするのか、テレビCMを打つのか……などと施策を決めていきます。
「ステークホルダーとのよい関係性をつくる」というのがPRの最たる目的なので、上位の目的に向けて細かい施策を決めるアメリカ型のほうが理にかなっていますよね。
日本では、広告の進歩がめざましかったために、広告優位の風習はいまだに残っています。広告代理店が、広告を含むPR戦略を立てるということも増えています。
2. 特化型PR
アメリカのPR会社は特化型。わたしがニューヨークでアシスタントをはじめたのはファッション専門のPR会社でした。帰国後は、Webに特化したPRをおこなう企業に勤めていました。
神村さんの見てこられたシリコンバレーでは、業界だけでなく、メディアリレーションに特化していたり、イベントに特化していたりと、PR手法まで特化型のPR会社が多かったそうです。
3. PRツールの充実
PRパーソンにとって悩ましい、効果測定。信頼関係や「どのように噂されているのか」というのは、確実に測定するのがむずかしいものです。
とはいえ、何の検証もしなければ、よりよいリレーションシップは築けません。アメリカのPR会社には、なるべく具体的に効果を測定できるようなツールがたくさんあるそう。
ソーシャルメディアでどのように評価されているのかが一覧で見られたり、インフルエンサーを特定したりという機能が充実しているそうです!
4. マスメディアよりWebメディア
マスメディアへのリレーションには注力しないのがアメリカ式。マスよりもWebメディアでの記事化に力を入れます。
Webメディアで話題になれば、おのずとテレビでも紹介されるからというのが主な理由なんだとか。確実にファンを掴んでから、徐々にターゲットを広げ、マスにも届けられるので、1度バズったもののそれで終わりということが避けられそうです。
5. 記事広告のあり方
記事広告は「あくまでも広告でしょ」ということで、記事広告はPRとは言えないという意識があるようです。
6. PRパーソンの年収
PRパーソンの年収にも大きな差が。なんとシリコンバレーのPRパーソンの平均年収は、日本のPRパーソンの2〜3倍。年収1000万円以上はあたり前という水準のようです。
他にも、アメリカでは電話でのメディアリレーションをしない、チームで進める傾向にあるなどさまざまな違いが。日本式かアメリカ式かにとらわれずに、より成果の出る方法で、PRを成功させたいですね!