夜は永遠に時間が広がっているようで。
眠らなくてはと思いつつも手を止められない毎夜を過ごしている。
わたしの机の真ん中には、ミルクティー色の花器があって、そこでいまはチューリップが咲いている。
ディスプレイは花のかげに重なっていくらか見えにくいけれど、顔を上げるたびに花の彩り、愛らしさが目に入ってはほっとする……そんな癖があるために位置を変えられない。机上の主役。
春が訪れるまでの寒さのなか、赤いウールのガウンに脚を埋めて、気がつくと膝をかかえて机に向かっている。
足下には籠の紙屑入れ。
山吹色のジャスミンティーの缶かんにはたくさんの仕事道具。ミントグリーンの小引き出しには絵の具が詰まっている。
星形をくり貫いた黄色のお気に入りの照明をおともに、今日も紅茶の薫りにつつまれながら絵を描いている。
はじめまして。
絵描き魔女、児玉恵理子です。
わたしは絵を描くことはまるで魔法のようなものだと思っています。
目に見えないこころや姿勢、感覚をも表すことができる絵という魔法をつかって、自分らしく生きようとするひとの味方になりたい。
これからninoyaさんで週に一枚、心で捉えた日々の煌めき、そこにある物語、歓びや嬉しさを描いていきたいと思います。
あなたのこころに灯りをぽっと灯せますよう。
児玉恵理子