駆け出し人事の相談所

中小企業の人事に待ち構える、3つの『ない』とは?

採用活動を始めるにあたって、人事担当者が必ずと言っていいほど通る道について書いていきます。ちなみに、今回の題名にもなっている3つの「ない」は、日本最大級の人材紹介会社の営業担当から言われてことばで、なるほど!と納得した言葉です。

 

 

人事の経営資源

仕事をしていれば、企業の経営資源という言葉を耳にしたことがある方も多いでしょう。

「ヒト・モノ・カネ」。最近では「情報」というキーワードも出てきて、すべてがきちんとまわることで円滑に企業として活動できるといった意味になります。

 

これは会社全体にはもちろんですが、ひとつの部署やチームにとっても同じです。営業部で注文を頂くのも、ヒト(営業マン)・モノ(商材やサービス)・カネ(接待交際費・営業交通費)・情報(クライアントや競合他社情報)がなければ、自社の差別化ができずに営業活動にも苦労することになるでしょう。

 

実は人事業務も同じです。例外としてモノだけは物質的資源の傾向が強いので、ここではほかの3つについて挙げていきます。
まずはヒトです。どんなに採用活動をしたくとも採用担当者がいなければできません。次にカネは求人媒体に載せる費用や、人材紹介会社に支払うフィーが考えられます。情報は労務に関わるルール関連や最近の採用トレンドなどがあたります。

 

人事業務もこの要素がないとうまくいかないのですが、なんといっても中小ベンチャー企業にとって、すべてが満たされていることはめったにありません。

そこで、人事担当者はどうにか社内リソースを活用する方法を考えます。

 

ヒトは他力本願、カネはないものと心得る

ヒトである人事担当のマンパワーは限られています。そこですべてを自分で行おうとせずに、どんどんいろいろな人の力を借りていきましょう。

中途採用の場合は、書類選考と面接を現場担当者にお願いするのも有効です。これにより現場担当者は、「自分で選んだ候補者」と話すことになり、採用確度も格段に上がります。更に入社後の育成もスムーズに進み、候補者も入社したら一緒に働くであろうメンバーと話ができるため内定辞退率の低下・入社意欲向上につながります。

 

もちろん採用活動を現場にお願いしている分、人事は現場が採りたい候補者へのクロージングが必要になります。中小ベンチャーでは人事担当はクローザーであることがお互いにハッピーなのです。

 

また、カネについては成果報酬型の求人媒体を有効活用していくのもひとつの手です。ターゲットこそ違うものの成果報酬媒体はたくさんあるので、自社に合った媒体に無料で載せられる、活用すべきプラットフォームです。

 

媒体はもちろん、職種や打ち出し方を考えてたくさん載せれば載せるほどマーケティング効果は高く、候補者の目にとまりやすくなります。

 

経営資源はなくとも工夫次第で採用はできる

さて、ヒトとカネはクリアしましたが、最後の「情報」だけは人事担当者の頑張るポイントです。

 

採用に関する情報には2種類あり、ひとつは法律に関することです。
派遣法はよく改正されていますし、最近だと有期雇用5年間ルールも人事担当者の気になる内容です。これらは人事担当が知らないと社内でだれも把握している人がいない状態となりますので、情報収集はぬかりなく行っています。

 

もうひとつは今の採用のトレンドがあたります。下記のような例が挙げられます。『始まったばかりの2017年新卒は、前年同時期の学生に比べてエントリーが多くても20社と半分以下になっている』・『ダイレクトリクルーティングの新しいツールとして、facebookと連携しているサービスが出たらしい』などです。
これらも日々アンテナを高く保ち自らキャッチアップしていかないといけない情報です。

 

採用で困っている人事のみなさまに、うまく社内を巻き込みながら採用を進めていくために少しでもお役に立てればと思います。

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吉村ひろみ

大学卒業後、大手保険会社に営業職として勤務。大手ならではの決まりきった仕事より、もっと自由に働きたいと思い、現在のITベンチャーへ転職。営業職として1年ほど勤務後、人事にキャリア転換。人事を含んだ幅広いバックオフィスを担当していますが、やっぱり人事が一番好きな仕事です。

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