残暑厳しい今日この頃です。今週末は東京の表参道でのよさこい祭りが控えております、鬼龍院花枝です。
「三味線って、どうして始める人が少ないのだろう?」と考えた時、同世代の友人知人からアンケートを取ると、単純に「習うまでのハードルがいくつもある。」ということが分かりました。
どんなことが三味線を習うにあたってハードルになっているのでしょうか?今回はそこを掘り下げ、またその問題解決の手段を考えていきたいと思います。
単純に習える場が少ない問題
大体どこの町にも一つは「ピアノ教室」「習字・硬筆教室」「学習塾」…最近だと「英会話教室」が必ずあるようです。私はこの3つを”日本三大習い事”と勝手に呼んでいます。そんな日本三大習い事の足元にも及ばないのが三味線です。
三味線を始めたいなと思っていても、通える範囲に教室がない!これでは三味線を始めることは出来ません…。
ですが!今は文明の時代です。スカイプを使ってのお稽古を実践されている三味線のお師匠様がたは、意外といらっしゃいます。例えばスカイプでフィリピンやインドに住んでいる先生と英会話レッスンするように、今はスカイプでも三味線のお稽古ができる時代なのです。
かくいう私も、一年間アメリカのディズニーで勤務していた時、日本に住む生徒さんと何度かスカイプを通じてお稽古をいたしました。
今のこの便利な時代、県や国境を越えてもお稽古ができる環境は素晴らしいと思いませんか?
単純に三味線そのものが高い問題
次にネックなのは、楽器そのもののお値段のこと。三味線はお稽古用で5万円から7万円ほどかかります。小物類や三味線ケースを揃えるとなると、もう少しかかるのが現状です。
ギターやウクレレならもっと安価ですみます。電子ピアノやヴァイオリンになると、三味線よりももっとお金はかかるのですが、初期投資費用としては少し悩むお値段かと思います。
買ってはみたものの、続けられるのか?!
…と、お悩みの皆さん。そんな時は、お習いするお師匠様に三味線のレンタルはないのか聞いてみましょう。場合によっては安価で貸してくれる場合もあるかもしれません。もしくはインターネットでのレンタル企業もあります。
私は三味線をやり始めた頃、古くなって使わなくなった三味線を、知人を介して譲って頂きました。もちろん修理は必要でしたが、安価で三味線を手に入れることが出来ました。他にも、私の友人は骨董屋でとても良い三味線を1万円ほどで手に入れることもできたようです。
単純に練習する時にご近所さんに気を使う問題
三味線は意外と音の反響が大きいもの。住宅の密集した日本の町やニュータウン、ましてやマンションなどでは夜間のお稽古はできない…。とお考えの方も多いかと思います。
そんな時には「忍び駒」と呼ばれる、長い駒を購入しましょう!大体一本千円ほどで購入することができます。長い駒で三味線の胴部分の太鼓を抑えるので、音が大きく響かないようになっています。これがあればマンションでも、深夜のお稽古も気兼ねなく楽しむことができます。
実際私は大阪のマンションでお稽古していた時、夜間のお稽古はずっとこの忍び駒を使っていました。日中なかなかお稽古の時間が取れない人がほとんどかと思います。このように便利な道具を使ってのお稽古もあるのだということを、知っておいて頂きたいものです。
時代はどんどん便利になっているのだから…
さて、思いつく三味線のハードルを上げてみましたが、実はここに書ききれない細かいこともあります。
ですが、本当に「三味線を始めよう!」と思うと、今挙げていったハードルはそれほど高いと感じないことばかりなのです。今は気軽に誰でも始められるように、便利な道具や習いやすい環境が整ってきています。
どんどん便利になっていく世の中です!これを機会にレンタル三味線とスカイプレッスンで、三味線お稽古…と洒落込んでみませんか?