Webライターになりたくて。

おしえて!先輩Webライターvol.04 戸田江美(@530E )さん

更新 :

前回インタビューしたタナカユウキさんに紹介していただいた、戸田江美さんにお話を伺いました。

(文/池山由希子)

 

 

───ライターになったきっかけを教えていただけますか?

 

戸田江美さん(以下、敬称略):前にデザイナーとして勤めていた会社を辞めて、フリーランスになるか、他の会社に入るか迷っていたとき、ウェブマガジンの「箱庭」がライターを募集しているのを見つけたんです。絶対受からないだろうと思って応募したら、まさかという感じで採用していただけた、というのがきっかけです(笑)。2015年の9月ごろでしたね。

今は箱庭の他に、「ROOM BLOOM」、「歴食」、「物件ファン」などで連載をさせていただいています。

<参考>
戸田江美さんサイト
http://todaemi.com/

 

───箱庭のライターになる前には、何かを書くお仕事はされていなかったんですか?

 

戸田:全くしていなかったですね。本業としてはデザイナーをやっているので、以前はブログも書いてなかったです。ただ、ネットで文章を読むのは昔からすごく好きで、箱庭も出来たばかりのころから大好きでよくみていたんです。自分の好きなウェブマガジンで書けることになって、とても嬉しかったですね。 

箱庭でライターをすることが決まってから、ライティングの基礎を習いに行って。クリエーター女子向けのウェブマガジンなので、そこで好まれるような文章を書くために、女性の先生のところで習いました。取材用の写真についても、自分で撮り方を勉強したんです。

 

───記事で使われている写真、いつも素敵ですよね。

 

戸田:ありがとうございます。写真はライターを始める前から好きだったんです。オーストラリアやヨーロッパなど、海外の写真展に参加できたこともあって。

でもそれはどちらかというとアート寄りの写真だったので、取材用の写真の撮り方は、ライターができることに決まってから、本を読んだりして自分で勉強しました。「話しかけながら撮るといいんだな」、とか。あとは写真の色使いとかも、女の子が好きそうな淡い色合いにしたりなど、工夫しています。

 

───今いるカフェに飾られている写真も戸田さんの作品なんですね。

 

戸田:そうなんです。商店街の日常とか、下町の風景を写してます。やっぱり、下町のあたたかさがすごく好きで。私、海外のなかではイギリスが好きで毎年行ってるんですが、イギリスには東京の下町がないので住むことはできないなあと思っています(笑)。

<参考>
個展「商店街のかけら」スタートです
http://todaemi.hatenablog.com/entry/2016/08/22/142509

 

───ライターとして得意なジャンルはどういったものですか。

 

戸田:やっぱり大好きな下町の荒川区についてとか、あとは本業のデザインのこと、そのほかは落語、歴史とかについてですね。最近は大家さんもやっているので大家業について書くことも増えています。

なんだかいろいろなことについて書いていますが、全部、自分の経験に基づいたことや、自分が本当に興味を持っていることです。なので私のやりたいことは、ライターというより、どちらかというとコラムニストに近いのかなと思います。

 

───ライターとコラムニストには、どのような違いがあるとお考えですか?

 

戸田:ライターは書くべきテーマや取材する案件があらかじめ決められていて、それに対してコラムニストは、自分の書きたいことを、自分の考えありきで書くというか。私も、書くテーマや取材するものがあらかじめ決められているよりも、自分が本当に興味をもっていることについての記事を、自分の経験や考えに基づいて作っていく、というのが好きです。

好きなことにはとことんハマるタイプで、それについて発信したい!、という気持ちが強くて。なので、もちろん寄稿する媒体に合わせて、記事の題材や、表現する言葉を選んではいるのですが、根本的には自分が書きたいことを書かせて頂いています。

今は編集の仕事もしているのですが、そのときにも、自分の人生ありきで書かれている文章に惹かれます。

 

───今までで印象に残っている案件は何ですか。

 

戸田:「手書き文字をおしゃれに書く!かんたんテクニック5選」という、箱庭で書いた記事は印象的です。たくさんの方に読んでいただけた記事なのですが、まさかこんなに反響があると思っていなかったので予想外で驚きでした。普通に埋もれると思ってた(笑)。

あと、自分がデザイナーをしているからこそ書けた記事が人気になった、というのも嬉しかったです。この記事がきっかけでデザインのお仕事の依頼をいただいたりして、まさに自分のやっていることがすべてつながっていると感じた記事でした。

<参考>
手書き文字をおしゃれに書く!かんたんテクニック5選
http://www.haconiwa-mag.com/study/2015/11/tegakimoji/

 

───ライター、あるいはコラムニストの仕事をやっていなかったら、何をしていたと思いますか?

 

戸田:もしかしたら、今みたいにフリーランスで活動はしていないかもしれないですね。箱庭のライターに募集したとき、前の会社を辞めて転職活動中だったんですが、デザイナーの仕事をフリーランスとしてやるか、それともまた別の会社に入って、先輩や仲間がいる環境でやった方がいいのか、迷っていたんです。

結局、そのころからデザインのお仕事を個人的に頂けるようになってきていたのと、箱庭で書き始めたのをきっかけに、他のライティングの依頼なども頂けたので、フリーランスで活動することにしました。

書くことをお仕事に出来たことが、フリーランスになるきっかけの一つになって、その結果、多岐にわたる活動が出来るようになったかなあ、と思います。いまは、デザイナー、ライター、大家さん、写真家、イラストレーターなど、いろいろなことをやっていて、自分でも、自分の職業が何かわからないくらいです(笑)。

 

───ちなみにライターに限らず、最近のお仕事のなかで印象的だったものは何ですか?

 

戸田:「まいにち小鍋」という料理本で、漫画とイラストを担当したことです! 書籍のお仕事ができたのは嬉しかったし、イラストのテイストなどを話し合って決めたりすることから関われて、おもしろかったですね。

漫画の内容も例えば、「仕事から疲れて帰ってきたら、夫が鍋をつくってくれていた」、とか、現代に即していて、なおかつ、ほっこりするものにしました。

 <参考>
「まいにち小鍋」イラスト・漫画担当しました
http://todaemi.hatenablog.com/entry/2016/11/18/213821

 

───ライター、あるいはコラムニストのお仕事をほかの方にもすすめたいですか。

                    

戸田:そうですね、本業でやっていることや、そのほかの自分の経験や趣味が生かせるのですすめたいですね。なんだか、自分の人生に何が起きてもネタに出来るし(笑)。

あとは逆に、自分が記事に書いたことが本業に生かされることもあるので。例えば私の場合、手書き文字についての記事がデザインのお仕事に繋がったりとか。

なので本業として他のことに従事している方こそ、何かを書いて発信することをやってみたらおもしろいんじゃないかと思います。

 

───本日はありがとうございました!

 

次回は戸田江美さんにご紹介いただいた、タクロコマ(@takurokoma)さんにお話を伺います。

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池山由希子

生涯を通じて好きなのは、歌うこと、踊ること、ねこ。タイトル通り、Webライターになりたいのです。

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