この質問は小規模の事業者さんや、新規事業のリリースに当たってお伺いすることが多いですね。やっていきましょう。
結論から言うと、併用するのがベストです。獲得できる層が違います。ただ、そうは言っても……という状況もありますので、それぞれの違いを確認しましょう。
ターゲティングの違い
リスティング広告は、検索エンジン上での「検索キーワード」に対して出稿します。そのため、これが欲しい、こうなりたいといった顕在的な欲求に対して効果的です。
Facebook広告は、Facebook上での「属性(性別、年齢、趣味嗜好)」に対して出稿します。そのため、自社商材に合う属性に絞って出稿することで、ユーザーの顕在的な欲求にアプローチします。
リスティング広告も属性を絞れるのでは? という質問をたまに受けます。確かに絞れるのですが、その情報は検索エンジン上での行動がベースになります。
一方、Facebookはそもそも本人が自身の属性を入力するので、その精度には差があります。
<POINT>
・リスティング広告はキーワードに出稿する=顕在客向け
・Facebook広告は属性に出稿する=潜在客向け
利用シーンの違い
リスティングは検索エンジンの利用時に広告を表示するため、「何か調べ物をしたい」「何か答えを得たい」といったニーズに対して訴求します。そのためBtoCはもちろん、BtoB商材で効率的に広告が出せます。
Facebook広告は、その名の通りFacebook利用時に広告を表示します。必然的にパーソナルなシーンに沿うBtoC商材の方が効果が得やすいです。
<POINT>
・リスティング広告はBtoB商材にも向く
・Facebook広告はBtoC商材向け
クリエイティブの違い
リスティング広告は、検索エンジン上という仕様から「テキストベース」の広告になります。決まった文字数でタイトルと説明文のみ表示するため、文字での訴求力が必要です。
Facebook広告はタイムラインを利用するため「画像(動画)+テキスト」の広告になります。文字数にも決まりはなく、広告クリエイティブの自由度が高い利点があります。
<POINT>
・リスティング広告はよりBtoB商材向け
・Facebook広告はよりBtoC商材向け
CPCの違い
CPC=Cost Per Clickの略称です。広告を出稿した際に、1クリック獲得するのにいくらかかったかという指標です。
リスティング広告は顕在層向けなので、必然的にCPCは高くなります。比較的安価な商材で100円代。購買に繋がりやすく競合が多いキーワードであれば、300〜500円といった単価になることも珍しくありません。
一方、Facebookは潜在層向けの広告なので、CPCは安くなる傾向です。上手に広告クリエイティブを調整すれば、20円〜50円程度の単価に抑えることが可能です。
<POINT>
・リスティング広告はCPCが高く付く傾向
・Facebook広告はCPCが安く付く傾向
これらの違いをもとに、リスティング広告かFacebook広告のいずれかを選びます。広告代理店に頼むと、最低出稿額10万円/月〜、手数料20%の6ヶ月契約が一般的です。
広告運用は自身の手で行うことで見えてくるものが多分にあります。先々代理店に委託するにしても、少額な時期こそ社内で運用することをお勧めします。