地方でフリーランスとして生きること

やりたいことがないのも武器になる「フリーランスの生き方」

こんにちは、地方でフリーランスとして働く奥地です。

フリーランスになり14年目に入りました。

転勤族のパートナーと一緒に暮らしたいという気持ちだけで始めたフリーランスという働き方。学生からそのまま会社員経験なくして、フリーランスになったので、自分に何ができるのかもわからず、そもそもやりたいことも特にありませんでした。

でも日々の生活は充実していましたし、楽しかったです。
今の私にとっては間違いなくベストな働き方です。

そして、ふと思ったのです。

「やりたいことがなかったから、仕事が面白く、楽しいのかもしれない」と。

だから、今回は特段やりたいことがあるわけではないけれど、フリーランスになりたい人、自宅で仕事がしたい人に向けて書きます。

 

 

「やりたいことがない」はマイナススタートではない

仕事を始めた当初、「ライターの○○です」「デザイナーの○○です」……。
そんな風に名乗るフリーランスの皆さんに囲まれ、「えっと、あ、、、鹿児島在住の奥地です」と言うのが精一杯でした。

ライターやデザイナーでなくても、「三度の飯よりパワーポイントが大好きな○○です」と名乗られる方もいらっしゃって、私にも何かないかなーと探したのですが、「コンクリートが大好きな奥地です」と名乗るのも場違いな気がしてやめました。

名乗るものがない、名乗りたいものもない、そんな私だったのです。

 

だから目の前の仕事を全力で頑張りました。
この仕事なら書籍片手に取り組めると思えば、挑戦しました。

やりたいことがなかったから、自分の可能性を狭めることなく、スタートが切れたのだと思います。

ある意味、仕事に事前の思い入れがない状態なので、「これは自分のやりたいこととは違う」とモチベーションが下がることもありません
仕事に全力で取り組むと、結果的にどの仕事もどんどん面白くなってきました。もっと深く知りたくなり、勉強したくなります。

 

そして、クライアントさんから「こんなことできない?」と頼まれると、私の場合は特にやりたいこともないですし、お役に立てるならと、できそうなことであればお引き受けすることが多かったです。こうして仕事の幅が広がってきました。

 

ここで少し例え話で考えてみます。

お気に入りのカフェがある場合。
そのカフェが大好きなのか、その店にある特定のメニューが大好きなのかで、行動が変わりますね。カフェが好きなら、いろいろなメニューを注文しますが、特定のメニューが好きならその料理ばかり注文するでしょう。

「カフェ」が「仕事全般」で、「特定のメニュー」が「やりたい仕事」だと考えてみてください。どちらの選択も人それぞれであり、優劣をつけられるものではないですよね。

 

だから「やりたいことがない」というのを、悲観的にとらえないでほしいなと思います。
何が好きかが少し違うだけですから。

 

やりたいこと探しは、ゆっくりでいい

ツイッターなどで「やりたいことに夢中になっている方」を見ると、正直、焦りますし、カッコいいなとも思います。
でも、漠然としていても、仕事が好きで、仕事に夢中な自分も悪くないなと、最近は思えるようになりました。

 

クライアントさんに喜んでいただいて、その先にいらっしゃるお客様に喜んでいただいて、そこに充実感を覚えます。

 

そして長く一生懸命仕事をしていると、自然に特に好きな仕事というのも生まれてくるでしょう。

私の場合は、データを見ながら、あーでもない、こーでもないと考える仕事が好きなことに気付きました。
それをきちんと認識できたのは、今年に入ってからのことです。
今思うと、学生のときに夢中になった研究と似ていますので、自分が好きなことに気付いていなかったとも言えるのかもしれません。

 

自分の肩書がほしいと自己紹介をするたびに思います。
それは仕事を始めた当初も今も変わりません。
でも、やりたいこと探しは、ゆっくりで大丈夫。

目の前の仕事にコツコツ真面目に取り組み、自分が好きなことは何かなと頭の片隅においておけば、どこかのタイミングで気付きがあるでしょう。

私は、やりたいこと探しよりも、今ある仕事に真剣に取り組むことが、長くフリーランスとして働き続ける秘訣だと思います。

 

やりたいことが見つかったら、折に触れて伝えてみる

もし、今後力を入れていきたい仕事が見つかったら、伝えることが大事です。私の場合は、この仕事に絞りたいというものはありませんが、もう少し増やしたいと思ったときに増やすことができました。

 

例えば、アクセス解析の仕事。
10年以上前に、誰もやる人がいなくて、「私にやらせてください」と手を挙げたのがきっかけです。
その後も、基本的にはライティングやディレクションなど、Webの運営に関わりつつ、アクセス解析も担当していました。

 

アクセス解析の担当でなくても、結果を見られる環境にあれば、アクセス解析の結果を元に提案をすると喜んでいただけるケースが多いです。
クライアントさんの中には、とりあえずアクセス解析ができるようにはしているけれど、見ていないというケースも多々あるようで、便利だな、役に立つなと感じていただければ、業務につながる可能性が増します。

 

最近は、もっとアクセス解析の業務に集中した仕事もいいなと思い、アクセス解析のみを担当させていただいているクライアントさんも増えてきました。

 

業務量を増やしたいときは、相手が期待しているもの以上の結果を出すことに注力します。
そうすることで、ご担当の方が他社を紹介くださったり、他のWebサイトの解析もご依頼くださったりと業務量を増やすことができました。

このときに、結果の質を絶対に落としてはいけません。
期待以上のものを出すのは大変ですが、そこにこだわり続けると、自分のスキルもアップでき、良い循環に入ることができるでしょう。

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奥地 美涼

都会で働くキャリアウーマンを夢見て東京の大学院に行ったものの、企業に就職することなく、2005年から故郷である鹿児島でフリーランスという形で仕事をしています。地方に住みながらも約7割のお客様は関東の会社です。ライター業からスタートして、今はWeb関連の業務を主に担当しています。仕事に関するご相談は、HPの「実績&お問い合わせ」、あるいはTwitterのDMよりご連絡をください。

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