鹿児島でフリーランスとして働く奥地です。
毎日暑い日が続きますね。スクールバスのバス停までの送迎すら、暑すぎてクラクラするほどです。皆さま、熱中症には気を付けていきましょう。
さて、今回の記事は、思うところがあり、ちょっと強めのタイトルとしました。
文字単価0.2円の案件に思うこと
久しぶりにクラウドソーシングの仕事募集をフラっと眺めてみたら、目を疑うような金額の案件があり、胸が痛みました。
もちろん金額が全てではありませんが、文字単価0.2円って……。1時間に1,500文字書いたとして時給300円です。ライターを大切にしている金額ではないですよね。親切な対応をしていただけるとも、正直思えません。
「次の機会にもっと高単価の案件をお願いするから」といった誘い文句もあるようですが、そういった約束は信じないほうがいいと思います。文字単価0.2円でしか出せない企業が、別案件で高単価といっても期待できないでしょう。
また安いから質を落としてもいいかというと、決してそんなことはないと思っています。相手もお金を払っているのだから、きちんとやってほしいと思っているはずです。
そして私の場合は、何より「安価な案件だからこの程度でいいかな」という気持ちで仕事をするのは、自分自身が辛くなってしまいそうです。単価がいくらであれ、アウトプットしたものによって評価されるのがフリーランス。「自分のスキルはこの程度です」と言っているようなものなので、こういう気持ちで仕事をするのは避けたいです。
未経験でフリーランスになった皆さんへ!
経験がないことを理由に、単価の安い案件から始めないといけないと思う必要はありません。皆さんの価値はもっと高いはずです。特別な何か得るものがあれば別ですが、そうでないのであれば、少なくとも初任給よりも少ない金額というのは、如何なものかと思います。
自分が納得いく金額で始めてほしいと強く願います。
そうしないと長続きしません。仕事を楽しいと思える金額って大事だと思います。
経験を積むために、実績を増やすために、安い案件でも数をこなすといいといったアドバイスを見聞きしますね。私もひとつの方法であることは確かだと思いますが、個人的にはあまり賛同しません。
そういった仕事をすることで、クラウドソーシングは稼げない、フリーランスではやっていけないという気持ちになってしまうのであれば残念だからです。月に5万円稼ぐ方法と、30万円稼ぐ方法は延長線上にあるものではなく、別モノ。だからもし30万円必要なのであれば、最初から30万円稼ぐ方法を考えたほうがいいでしょう。
もし経験を積みたいということであれば、適正だと思う案件に対して倍の価値を付けて納品することをおすすめします。
例えば、5,000円の案件に対して、10,000円の価値を付けて納品するのです。5,000円の仕事に対して5,000円分の仕事であれば、価格は上がりません。でもそれ以上の価値を提供できるのであれば、単価を上げてもらえる可能性、別案件を紹介してもらえる可能性も出てくると思います。ただし、そもそもの予算がない場合は、単価交渉は難しいので、そこの見極めはしっかりと行いたいですね。
自信がついたら、文字単価1円の案件に応募してみよう……と考えるのではなく、今から挑戦することをおすすめします。自信なんてそう簡単につきません。そもそも提案してみないことには、スタートラインにも立てないのです。
実績数が5よりも、100のほうがすごそうに見えるのは確かですが、実績数5でもしっかりと提案文を書き、自分がどう貢献できるのか伝われば、チャンスはあるでしょう。私自身もたまにスタッフの採用にかかわることがありますが、実績数よりも提案文の中身、連絡してみたときの印象などを重視します。
ひとつ気を付けておくとしたら、クライアント側の立場、気持ちも考えておくといいでしょう。
何も知らない相手に依頼を出すのは、多少なりとも不安があるものです。最初から高単価の依頼は、なかなか出しにくいというのもあるでしょう。だから、案件によっては、最初の提案段階で、「○カ月ごとに業務内容、報酬の見直しをする機会がほしい」といった要望を伝えておくのも一案だと思います。
仕事は相性もあるので、不採用になっても、「縁がなかったんだな」ぐらいに考えて次にいきましょう。