子育ての経験が仕事に活きるという話を時々耳にします。
人生無駄なことなんてないのですから、何かしら活きているのでしょうが、日々、子育てと仕事の両立に奮闘していると、そんなことを感じる余裕がないのも正直なところ。
でも、この1年ほどで一つだけ気付きがありました。
結論からお伝えすると、子供に接するときの自分の態度というのが、一番素の自分に近いのではないか。そして、それを認識することで、仕事の人間関係に活かせるのではないかということです。
気付いたきっかけは、トイレ
子供のトイレトレーニングの最中のことでした。
外ではトイレで用を足せているようなのですが、自宅ではなかなか上手くいかず。「なんで? 家のトイレが怖い? 外で頑張っている分、家では甘えたい?」などと色々考えましたが、よく分からないまま子供に付き合っていました。
それで、あるとき成功したのです。
いつもと違ったのは、トイレの横にいる私の姿。
トイレの横に立つのではなく、疲れていたこともあり、横にしゃがみました。
たった(!?)これだけのことです。
なぜ上手くいったのか……。
小さな子供が緊張しつつトイレに座っているときに、大人が横に立ち見下ろしていたら、顔はどんなに笑っていても怖いですよね。おまけに、自分が疲れているときは、まだかなーと腕組みをしながら待っていたこともあったかもしれません。
でも、しゃがむことで、自然と子供と目線が合いお互い笑顔になれました。子供もリラックスできたようです。
理想と現実とのギャップ
普段、仕事でもプライベートでも、相手の立場によらず謙虚に接したい、上から目線にならないように接したいと思っていたのに、トイレでの私はどうみても子供に対して威圧的。
それも意識せずにやっていました。
家族だから気を許しているというのはあっても、こういう威圧的な態度をとってしまうのも、また自分だったのです。
それ以来、子供と接する自分を時折振り返るのが習慣になっています。
仕事に活かす
仕事のお付き合いで、「今の態度、気分悪いよ。良くないよ」と言ってくれる人は、なかなかいないので、こうしたプライベートでの気付きは大事です。
無意識に威圧的に見える態度をとってしまう可能性があると気付けると、仕事でも注意できますね。
実は過去に、マネージャーとしてかかわっていた業務で、お客様から厳しいご意見をいただいたことがあります。
そのときにスタッフに対して、何が良くなかったのか自分で気付いてほしいという気持ちもあり、強く接しすぎ、必要以上に傷つけてしまいました。私も余裕がなく、今思うと威圧的な態度をとる自分が出ていたのだと思います。そんな態度をとらなくても、一緒に考えることができたはずです。
子育てに家事に仕事にと忙しい日々を送っていると、あっという間の毎日だと思います。そういう日々の中で、もし少しだけ余裕ができたら、子供に接する自分の態度を振り返ってみるのはおすすめです。
「~ができていない」と凹む必要はなくて、自分にはそういう一面もあるだなと知ることが次へとつながるでしょう!