金融ライター、PRライター、グルメライターetc.、ライターと呼ばれる方の中には、専門分野をお持ちの方がいます。
カッコいいな、眩しいなと思いつつ、自分はどう名乗ろう!?と悩む方もいるかもしれませんね。
私もその一人。10年以上この仕事をやっていると、書きやすいテーマというのは確かにありますし、逆にこの分野は無理というのもあります。でも、専門は?と聞かれると、即答できません。相手によって使い分けているというのが正直なところです。
今回は、その肩書がどうやって生まれたかを書いてみます。
【足し算】足し算をすると別の自分だけの価値が生まれる
ライターとして仕事を始めて間もない方、副業を始めて間もない方は、無理をして自分の専門性を絞り過ぎないほうがいいと思います。
自分にできる仕事で「やりたい」と思ったら挑戦する、というのを繰り返すのがおすすめ。足し算のように、足して、足して、足していくのです。一度でも経験をしていると、応用力に差がつきます。1+2=3、つまり、足し算をすると、何か別モノに変わっていきます。全く関係がないと思っていた経験同士がつながり、新たな自分だけの価値となるのです。
足し算の経験は、いつになってもできるものですが、始めて間もないほうが取り組みやすいと思います。それもガムシャラに取り組める時期は、そう長くないかもしれません。経験を積むと見えることが増えます。相手が求めるものと、自分のスキルとの差が分かり、それを埋めるために必要な努力が想像でき、逆に動けなくなってしまうことも。体力的にも年々落ちてきますしね。
【引き算】やらないことを決めていく
足し算の経験を積んだら、やらないことを決めていきましょう。
経験してみたけれど、あまり楽しくないな、自分がやらなくてもいいかな、そういったものを見極めていきます。いつも何かに追われるような感じが強くなってきたら、引き算のタイミング。自分の中でやらないことを決めておくと、結果的に好きな仕事が増えます。
スキルの話だけではなく、さまざまな点で、引き算がうまい人は良さが際立ちます。文章も例外ではありません。書きたいことを全て詰め込むのではなく、限界まで削っていくと、平らだった文章に凹凸が生まれ、良さがグッとクローズアップされますね。家事や育児もやらないことを決めておくと、楽になり、やりたいことがより充実します。
【掛け算】専門性は掛け算でアピール
足し算で生まれた自分だけの価値。ここから引き算をして残ったものを掛け合わせたのが自分の専門性になります。複数の肩書の名刺を作っておいて、その時々で使い分けるのもありですね。
自分のスキルを掛け合わせても、何か足りないと感じたら、住んでいる場所や状況も掛け算の一つになります。
例えば、「ICT×ライター」だとライバルが多いです。これを「鹿児島×ICT×ライター」とすると、グッと差別化できますね。鹿児島とICTは、あまり関係がないと思うかもしれませんが、鹿児島で行われるICT関連のイベントレポートを書いてほしいといったニーズはあります。住んでいる場所を伏せたい場合は使えませんが、それ以外なら誰でも使える視点です。こういうのも、上手に組み合わせて、アピールしていけるといいですね。