※本記事は #ninoyaTV – 043「広告の投下量は、費用ではなく目的で決めるべき理由」をもとに、読みやすく編集を加えた記事です。
亀田:皆さんこんにちは。ninoyaTV司会の亀田です。
古越:古越です。
亀田:本日もよろしくお願いいたします。この番組では、皆さまからお寄せいただいたWebマーケティングに関するご質問にお答えしております。本日もご相談をいただいております。
広告の投下量は、費用ではなく目的で決めるべき理由
ninoyaさんのスタンスとして、広告をなるべく使わずに検索やSNSの流入を上げていこうという方針ですよね。一方で、広告を使って爆発的に流入を集めたいケースもあると思うのですが、その点はいかがお考えでしょうか。
古越:ありがとうございます。必ずしもそうとは限りません。広告を多く回すお客さんもいらっしゃいますので、順にお話をしていきたいと思います。
ポイント1 広告の投下は、立上期と拡大期
古越:結論から言うと、「事業の立ち上げのタイミングと、アクセルを踏みたい拡大期は、惜しまず広告を使うべき」というスタンスです。
亀田:惜しまずですか?
古越:事業者さんのスタンス次第ということもありますが。
亀田:事業初期に惜しまず広告を使うのって、相当リスクがあると思うのですが。
古越:そうですね。ケースが分かれると思うのですが、例えば他社さんと大きな差異がない事業。普通に受託で起業するとか、1人でヘアサロンを始めるとか。そういう場合は、大きく張る必要はありません。
一方、一定の市場規模がある中でユーザーのリプレイス、つまりシェアの塗り替えを図る場合。こういうケースの場合は、最初にドカンと広告を張って認知やメディア露出を取ったほうがいいし、そうせざるを得ない場合もあります。
亀田:ちょっとイメージが湧きづらいのですが、何か事例とかありますか?
古越:最近だと、暗闇ボクシングのb-monsterさんが分かりやすいですね。ジムという既存の市場において、最初に大きく広告を張ることで、鮮やかにシェアを取っているという事例です。
ポイント2 事業ポジションで広告の使い方は変わる
亀田:なるほど。広告とかよく見かけました。かっこいい女性がボクシングをするポーズを取ったりしていますよね。
古越:社長さん、当時は女子大生の姉妹だったそうですね。両親がどちらも経営者ということで、すごく責め方を分かって最初に資金を投じられているイメージです。
亀田:だいぶ、ハイブリッド家族ですね。
古越:起業するときって、当然手持ちの資金が乏しいので、一般的には広告はそれほど張らないで、「まずは初期の事業が少しずつ伸びていけるようにしよう」というほうが、基本的には多いと思います。
亀田:冒頭でおっしゃっていましたね。
古越:成熟した市場で、目新しい事業でリプレイスを図る場合は、ちまちま広告を打っても「なんだこれ?」と思われて終わってしまいます。短期的にボンとインパクトのある露出をして、できればメディアに取り上げてもらったり、著名な方に推薦をもらったりしたいところです。
その事業が、本当に固有のユニークネスを持っていれば、出資を得ることもできますよね。そこで大きく広告を張って、市場に「自分たちの意義」を問いかける。b-monsterはそういう使い方の一例といえます。
ちょっと前だと照英さんが出演しているヒラメ筋のベルフェイス社のCMが、タクシーに乗ると一時期ずっと流れていました。資金調達をされた大半を即広告に投じるという展開だったそうですが、狙いとしては同様の事例ですね。
ポイント3 新規性のない事業における広告の価値
亀田:逆にそうした新規性を持たない事業も、立ち上げ期には広告を打ったほうがいいんでしょうか。
古越:広告以外のSNSとか口コミといった集客は、どうしても時間がかかってしまうので、時間をかけずに「自分たちが打ち出している方向性があっているか」を確かめられるという点で、すごく便利です。
亀田:具体的にはどのように測定できますか?
古越:割とあるのが、立ち上げのタイミングで、すごくいい店舗とかオフィスを構えたり、高額なWebサイトを立ち上げるケースですが、実際に申し込みが取れないとあまり意味がないと思うんです。
亀田:悲しいですね。
古越:ですからそれらを作る前に、まず1枚でいいのでプレオープンのページを作る。「私たちこういうことをやります」というページです。そこに少額の広告を打って数百人から1,000人程度訪問者を集めてみる。その際に全く申し込みがないようなら、商材は別として、少なくとも打ち出し方がずれてるはずです。その確認に広告を振るというのは、事業の初期には良い使い方ですね。
亀田:言われてみればそうですね。でも皆さんそれをやればそうそう失敗しないということですか。
古越:そのためには見極めが必要です。先ほどのb monsterみたいに、自分たちを「市場をリプレイスする存在」と位置づけているのであれば、そんな小さなテストをしなくても、ドカンと認知を取っていけばいいんです。
逆に受託とかおうちサロンみたいな、他社さんと大きな差異がない収益性の事業であれば、どういう打ち出し方がベストなポジションか、少額の方法を試しながらさぐってみる。「ここが狙いどころだな」というのが見つかったら、そこに投資をしていく。
このように、事業のポジションによって有意義な広告の使い方が変わってくるということですね。
亀田:なるほど。今回も参考になりました。本日もお送りしてまいりましたninoyaTV、参考になった方はぜひ「いいね」ボタンを押してください。
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