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※当記事は、コロナ禍のスキルアップ支援プロジェクトとして、ライター初心者の方々に成長機会を提供した記事です。 これまでの記事同様「PRライター」と記しておりますが、PR講座等で学んだPRライターさんではなく、今回1度限りのクレジット掲載となります。
当記事においては執筆の多くのサポートとクオリティ管理を、PR講座を修了した編集担当者が責任を持っておこないました。 クレジット掲載につきまして、is Closet(itty selection)およびninoyaが、「PRライター」としてのスキルを保証するものではございませんので、ご了承くださいませ。
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好きなことを仕事にしてフリーランスになりたいけれど、「実際、仕事はどうやってつくるの?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
山田智美さんは制作会社を経て、2020年1月にWeb・グラフィックデザイナーとして独立。フリーランス1年めの現在、Webサイトから名刺、チラシ、DMといった紙媒体まで、多彩なデザインのお仕事を手がけられています。
山田さんはどのようにお仕事のチャンスをつかんでいるのでしょうか。独立1年めからお仕事が絶えない秘訣を、PRライターの山本 春華がうかがいました。
チャンスをつかむカギは「仕事のビジョンを明確に」「常にアンテナを張る」
───フリーランスになると決めたとき、まず何から始めましたか?
山田智美(以下、山田):まずは、フリーランスを目指す人向けのイベントに参加しました。
フリーランスの実際の生活イメージがわかず、お金の管理の仕方もわからず、独立できるか自信がもてなかったので、フリーランスの方の体験談を聞いてみようと思ったんです。また、奈良を拠点にするために、地域のつながりが増やせるイベントには特に足を運ぶようにしましたね。
すると、独立するイメージができて勇気が出たうえに、お金について相談できる人など、多くのつながりができました。このとき知り合った人からはお仕事もいただけて、イベントを機に独立への好スタートを切れたんです。
独立に向けて1歩踏み出したい人は、フリーランスの方の話を聞いたり、新しいつながりをつくったりするのがおすすめです。
───独立後、どのように仕事を依頼してもらえるようになりましたか?
山田:先にお話しした「イベントで知り合った人からの紹介」のほかは、やりたい仕事のイメージを明確にし、常にアンテナを張ることで、お仕事につなげることができました。
私は今、カフェのデザインの仕事をしています。個人的にもともと好きで「このお店のデザインができたらいいな」と、お店のSNSをフォローしていたんですが、そのカフェがある日「デザイナー募集」の投稿をされて、応募することにしたんです。
このときのお仕事との出会いは偶然ではありました。でも、「自分はどんなデザインをしたいのか」を考えたり、お店との接点を持ったりしていなければ、タイミングが合わなかったかもしれません。
自分はどんな仕事がしたいのか、その仕事のチャンスはどこにあるのか、日々考えておくことが大切ですよ。
お客さまとの関係づくりが、未来の仕事につながる
───会社員からフリーランスになって、どんな変化がありましたか?
山田:自分が働きたい環境で仕事ができるようになりました。
会社では自分の意志で決められることは少なく、会社の目標に従って働きますし、苦手な人ともうまく付き合うことが必要なときもあります。一方、フリーランスなら働く環境を選ぶのは自分なので、やりたい仕事に関われて、人間関係の悩みもなくなりました。
でも「働く環境を選べる」点には、「自分で自分を管理する必要がある」という側面もあります。
会社員は就業時間が決まっていて、税務関係など煩雑な手つづきも会社がやってくれますが、フリーランスは自分ですべてのスケジュールを管理し、必要な知識も自ら学ばないといけません。
こうした自己管理は大変ではありますが、おかげで成長できたとも思います。これも独立してからの変化といえますね。
───フリーランスとして仕事をする上で大切にしていることは?
山田:関係者とのコミュニケーションで、ギブアンドテイクの「ギブ」を積極的に行うことです。
私はitty selection主催の2020年度「広報・PRプランナー&PRライター養成講座」でPRを学びました。PRは関係者との信頼構築をすることによって事業を発展させるものです。自身の仕事をPRすることはもちろん、この講座で「相手に与える」姿勢が人との関係構築でいかに大切かも実感したんです。
PRのテクニックや手法もたくさん学びましたが、そもそも、お客さまから「次も仕事を頼みたい」、フリーランス仲間から「また一緒に仕事したい」と思っていただくには?という視点が、フリーランスとしてお仕事を継続するうえで、とても重要です。
お客さまとのやりとりはもちろん、仕事仲間との何気ない会話でも、「自分は相手にギブできているか」を常に意識して接していますね。
悩んでいても始まらない。「失敗しても大丈夫」と1歩踏み出してみよう
───今後挑戦してみたいことや、やってみたいことはありますか?
山田:フリーランスとしての働き方の2つのメリットをより活かしたいです。
1つは、自分の好きな場所で仕事ができる点。今は自宅やカフェなど、その日の気分などによって働く場所を変えていますが、この「仕事場を選べる」という利点をさらに活かしたいです。ゆくゆくは日本だけでなく、デザイン面で学びや刺激の多いヨーロッパにも拠点を置き、2か所を行ききしつつ働いてみたいです。
もう1つが、やりたい仕事を選べるというメリット。すでに素敵なお仕事のご依頼をたくさんいただいていますが、より多くのフィーリングの合うお客さまと出会い、自分らしく貢献していきたいですね。
独立を視野に入れている方は、こうしたフリーランスならではの魅力を活かして「どんな生活がしたいのか」を考えておくとよいですよ。
───フリーランスを目指している方へのアドバイスをお願いします。
山田:フリーランスになるときの心持ちは、「失敗してもいい」くらいがよいと思います。
独立すること自体は開業届を出すだけなので難しくはありませんが、問題はその後、稼ぎつづけられるかということです。私もフリーランスに興味はあるものの、お金のことが気にかかったり、「独立するなら稼いで成功しなきゃ」と思いつめたりして、独立を決断できない時期がありました。
そんなとき、フィリピンに行く機会があり、その日暮らしでもとても楽しそうに生きる人たちと出会い、「お金がなくても幸せはある」「稼げない時期があっても大丈夫」と勇気をもらえました。そして、「フリーランスでやってみよう」と決断できたんです。
成功にしばられすぎずに、「失敗しても大丈夫」と肩の力を抜き、1歩踏み出してみてはいかがでしょうか。
インタビューを終えて
インタビューを担当させていただいた山本 春華です。
山田さんがフリーランス1年めから絶えずお仕事に出会えているのは、常に自分がどういう目的を持っているのかを考え、それを達成するためのアンテナを張っていたからでした。山田さんのお仕事に対する考え方がとても勉強になりました。
また、フリーランスとしてお客さまや一緒にお仕事をされる方たちとのコミュニケーションも大事だと思いました。私自身も「ギブ」の気持ちを大切に、人間関係を築いていきます。
(取材・執筆:PRライター 山本 春華 / 編集:PRライター 五十嵐綾子)