酒と泪と女と女

男にとっても女にとっても理想の結婚相手は、“頼り上手”で“甘え上手”な“屈託のない人”
桐谷ヨウ(ファーレンハイト)× 福田フクスケ × 川崎貴子対談(第4回)

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「なぜ、男性は結婚にコミットしないのか?」元外資コンサル出身で人気恋愛コラムニストの桐谷ヨウ(ファーレンハイト)氏と、非マッチョ・文系の“くすぶり男子”代表であるフリーライターの福田フクスケ氏をお招きし、その謎を紐解いていきます。

(文/福田フクスケ

 

不満を溜め込まない“頼り上手”“甘え上手”になろう

古越:前回は、恋愛における自己開示の大切さについて確認しました。結婚したい女性は、交際相手に結婚の意志があることをどう開示すればいいか悩みがちですが、そうではなくて、日頃から自己開示を適切にできる関係であれば、そういう話も自然とできるのかもしれませんね。

 

福田フクスケ(以下、福田):ただ、恋愛相談を受けてると、女の人は不安を溜め込んでどうしようと悩んでる人が多いように感じます。ぱぷりこさんもよく言っていますが、「それ、俺じゃなくて相手に伝えないと意味ないよね?」ってことが多い。

 

川崎貴子(以下、川崎):さんざん溜めて溜めてこらえきれなくなったところでぶつけちゃうから、男の人はたいていドン引きして「じゃあ別れるよ」ってなっちゃう。子供が危ないことをしそうになったら、そのときその場で「ダメ!」と注意しないとわからないのと同じで、3か月前のことなんか溜め込んでいても男の人は覚えてないから、その場で言わないと清々しい程伝わらない。

 

福田:「今日の不安はこれです」って日々小出しに手渡しできる関係のほうが絶対にいいですよね。

 

川崎:女の人は、「こんなこと言って細かい女やうるさい女だと思われたくない」と思って言えなくなってしまうんだけど、それも言い方だと思うの。「魔女のサバト」では、コミュニケーション術として“フラットに伝える”って方法を教えてるんだけど、私はこういうの好き、こうされるのは嫌いっていうのを、デイリーに明るく開示するスキルは身に付けておくといいよね。

 

福田:かといって、不安を丸投げして依存されるのは困ります。たとえば、心地よい連絡頻度は人それぞれなのに、自分が不安だからLINEを一方的にたくさん送ってきて、返信しないとすねたり、自分に自信を失ってしまうような人。基本は、自分の足で立ってほしいなと思っちゃう。

 

桐谷ヨウ(以下、桐谷):言うまでもなく僕はそっち派ですね。でも、頼られると嬉しいっていう気持ちとの違いは何なんですかね。

 

川崎:“頼る”と“依存する”ってきっと違うんだよ。働いていて社会的には自立している女性ほど、人に頼るのが下手で、そのくせ恋愛すると相手に依存しがちだったりする。ふだん気を張っているぶん、プライベートでは一番身近な人にすべて寄りかかってしまうんだろうね。

 

桐谷:そういう人はめちゃくちゃ多いですよね。うちの彼女は外で気を張ってるタイプなんだけど、僕に“頼る”のはうまいんです。関係が続いているのは、依存をしてくるわけじゃないからだと思います。

 

川崎:「よくぞこんないい夫を捕まえましたな!」と称賛され、尚且つ夫婦関係が良い女性って、相手に頼るのがうまいんだよ。適切に頼られると、男の人も「俺ががんばらなきゃ」って応えたくなるでしょ。

 

桐谷:僕はいつも「“甘える”と“媚びる”は違う」って言うんですけど。上手に甘える女の子は最高に素敵だけど、媚びる女ってクソださいじゃないですか。それって、“頼る”と“依存する”の違いに近いものがある気がしました。

 

川崎:“頼る”のも“甘える”のも、自意識の問題もあるし、ある意味“自分のコントロール権を明け渡す”ということ。それってとても勇気の要ることだから。

 

桐谷:そうか、自分を明け渡さず、相手にああしてほしいこうしてほしい、と勝手に期待するのが“依存”や“媚びる”ってことなのかな。

 

福田:頼ったり甘えたり自己開示ができない人って、きっと相手のことを信頼してないんでしょうね。

 

川崎:あと、何より自分を信頼できてないんだと思う。それって、“自分は人から愛されるに値する人間だ”っていう確信がないとできないことだから。

 

福田:相手を信頼するって、結局“自分を信じる”ことでもあるんですね。

 

男も女も“自分のために屈託なく生きる人”が愛される

川崎:自己開示できないタイプの人は、自分と似たような人か、もしくは包容力があって何でも受け止めてくれるお父さんやカウンセラーみたいな人を求めがち。だけど、むしろ「開示するのって当たり前じゃん?」みたいな開けっぴろげで対照的なタイプの人と付き合ったほうがいいと私は思うの。

ただし、出会って間もないのに個人的な事情や秘密をすぐに打ち明けてくるような男性は、それはそれでヤバいから要注意ね。自己開示するって、そういうことじゃないから。

 

桐谷:自分のトラウマやヘビーな部分をすぐ共有したがるのは、ダークサイドのヤリチンの特徴ですね。それって悲しいことに、母性が強い女の子を釣るために有効な手口だったりするんですよ。

 

川崎:うちの夫は、出会った当初に私が「何食べたい?」って聞いたら「パフェ食べたい」って言い出したの。私の周りにいた経営者の男たちは、どれだけ高くて強い酒を飲めるかみたいなマウンティングで躍起になっていたのに、「この人は本当に自分を男らしく見せたい気持ちがないんだな」と思って感心したんだよね。

 

桐谷:最高だ(笑)。

 

福田:つまり、自己開示できる人は、世間の規範からは外れていても、自分の好きなことやしたいことに対して屈託がないってことですね。

 

桐谷:そもそも、僕も含めてたいていの男は、“屈託がない女の子”が大好きなんですよ。これみんな頷くから(笑)。それって、ただの勘違いでわがままな人とは違うんですよ。屈託のない子は、頼り上手や甘え上手と同じで、相手に対する一方的で勝手な期待がないですよね。自分で自分を楽しませることができる種類の人。

 

川崎:私の知り合いのとあるヤリチン野郎には、それまで彼女が4人いたのね。みんな結婚してもらいたくて必死で、いつ彼が家に来ても、ご飯作ってあげたり、服を洗濯してアイロンかけてあげたり、ものすごく尽くしてたんだって。でも、彼は結局、5人目の新しい女と結婚したの。

彼女は、自分がしたくないときは料理もアイロンがけも絶対しないんだけど、するときはすごく楽しそうにやる人で。彼の気を引くためや、機嫌を取るためじゃなくて、自分がしてあげたいことしかやらなかった。そこがいいなと思ったんだって。まあ、勝手な男ではあるんだけど。

 

桐谷:正直、彼の気持ちはすごくわかっちゃいます。相手をコントロールしたいという動機と作為が見えると引いちゃうというか。

 

川崎:彼女は、別に自己犠牲で“尽くしてる”わけじゃないんだよね。行動に裏の意味がないというか。

 

桐谷:ああ、屈託のない子は表裏がないですよね。屈託がある人って、本当は何考えてるかわからないから、居心地が悪いし、信用できない。僕自身も、他者に対して裏がないようにってのは心がけてます。

 

川崎:結婚して家庭を一緒に運営していく相手なら、なおさら裏がある人なんて無理だもんね。相手を信頼するには、まず自分を信頼すること。そのためにはまず、自分のために生きるポジティブさが必要なのかもね。

 

第5回に続く)

 

・桐谷ヨウ(@yohkiritani

・福田フクスケ(@f_fukusuke

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川崎貴子

リントス株式会社代表。経営者歴21年。女性の裏と表を知り尽くし、フォローしてきた女性は1万人以上。「女のプロ」の異名を取る。プライベートではベンチャー経営者と結婚するも離婚。8歳年下のダンサーと2008年に再婚。12歳と5歳の娘を持つワーキングマザーでもある。著書に『私たちが仕事をやめてはいけない57の理由』(大和書房)、『愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる。』(ベストセラーズ)、『結婚したい女子のための ハンティング・レッスン』(総合法令出版)、二村ヒトシとの共著に『モテと非モテの境界線 AV監督と女社長の恋愛相談』(講談社)等がある。

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