実績紹介

創業500年の水産加工会社が、最新のWebマーケティングで販路を開拓できた理由

静岡県焼津市を拠点に置く水産加工会社が、さまざまなWebマーケティングの手法を駆使して販路を開拓する。その道のりには多くの学びがありました。お話しくださったのは、代表取締役の齋藤啓治郎さんです。

 

<お話をうかがった人>

ダイトー水産株式会社(HP

齋藤啓治郎さん(代表取締役社長) 

新事業のアイデアは廃棄物にあった!?

——長い歴史をお持ちの御社ですが、事業内容についてお伺いできますでしょうか。 

ダイトー水産株式会社 齋藤啓治郎さん(以下、敬称略):メインの事業は水産加工です。焼津港などで水揚げされる冷凍のマグロやカツオをブロックに加工して、水産会社を通じて日本全国の小売店で販売されています。

 もう一つは、マグロの皮からコラーゲンを取って、それを原料に美容補助食品の『おやすみ習慣コラーゲンゼリー』、疲労回復補助食品の『オレは摂取す』を開発販売しています。

 

——マグロのコラーゲン。着目されたきっかけは何ですか。

齋藤:普段の加工では使わずに廃棄していた部位でした。一方、皆さんご存知のようにマグロは24時間泳ぎ続けるパワー溢れた魚です。捨てることなく再利用できないかと思ったのがきっかけです。

 それが“コラーゲンゼリー“という形になったのは、妻のアドバイスです。当時僕は、うなぎパイならぬ、コラーゲンパイはどうかと考えていて(笑)。相談したら妻に一蹴されました。それならゼリーでしょうと。『おやすみ習慣コラーゲンゼリー』というネーミングも妻の一言です。

 

——新しい事業を立ち上げられ、パートナーシップを組む相手も模索されたと思います。弊社にご相談いただいたきっかけを伺えますか。

齋藤:これまで流通しかやったことがなかったので、販売の知識が足りないと感じていました。一方で、今の世の中なら地方の水産会社でも、インターネットを活用すれば売ることはできるとも考えました。

 SNSの本を読んで社内で運用をしていたんですが、なかなか結果を出せずに限界を感じたことがきっかけです。そんなときにインターネットでninoyaさんを見つけて、SNS運用とWebマーケティングのコンサルティングを依頼しました。

 一緒に試行錯誤を繰り返していただいて、明らかに反応が取れるようになりましたね。 

 商品ネーミング『オレは摂取す』の衝撃

——その後、男性向け商材の開発に至りました。

齋藤:コラーゲンを使った男性商材も開発すべく、地元の静岡県立大学さんと研究を行いました。筋肉の合成を促進するアミノ酸がたくさん入っており、BCAAやプロテインと一緒に飲むと、疲労回復に大変効果があるという回答が得られました。

 

——基礎研究後、販売方法について弊社にご相談をいただきました。

齋藤:パッケージとネーミング。いわゆる見せ方の部分ですね。スポーツ系ゼリー飲料の市場に打って出る中で、どう差別化すべきか。ninoyaさんなら答えがあるかもしれないと相談しました。

 

——まずはネーミングから提案させていただきました。

齋藤:びっくりしました。ネーミング提案(※)は3案いただきましたが、正直に言うとどれも違和感があったネーミングです。自分が開発した商品って、自分の子どもみたいな感覚なので。子どもに名前をつけるという意識で考えたときに、違和感のある呼び名は与えられないですよね。

 ※ネーミング提案:ネーミング及びパッケージ提案は、弊社パートナー「株式会社ブランドファーマーズインク」と行いました。

 

——検討いただいたのち、『オレは摂取す』に着地しましたね。

齋藤:はい。これだけ商品が溢れる中で、後発組である我々の商品を手にとっていただくためには、覚えてもらわなきゃ始まらない。そう考えると、『オレは摂取す』という商品名が忘れられないことに気付きました。商品の中身は正直に作りましたが、ネーミングまで馬鹿正直じゃなくていい。

 黒とピンクダイヤモンドカラーのパッケージ提案にも驚きましたが、販売して1年半。このネーミングとパッケージで正解だったと思っています。

 

——商品のローンチとともに、弊社で制作したランディングページと記事広告(※)をリリースしました。反響はいかがでしたか。

※記事広告:読み物として魅力ある記事を通じて、商品の訴求までを一気通貫で行うPR手法。(参考:「僕を愛してくれた日本に、サッカーで恩返しをしたい」54歳になったシジマールが語る指導者としての想い

 

齋藤:開発過程をTwitterやFacebookでまめに投稿していたおかげか、すぐに地元のテレビ局からお声がけいただきました。シジマール氏を取材いただいた記事の反響も大きかったです。SNSで2,000件超もシェアいただけました。

継続的な販売戦略としての“アンバサダーマーケティング”

——その後、継続的な販売戦略について悩まれた時期がありました。直販か流通か、ネット中心か店舗中心か。

齋藤:悩みましたね。どう売っていくかはかなり考えました。ninoyaさんにも判断をお待たせしてしまった時期でした。

 その後、ninoyaさんからアンバサダーマーケティング(※)をご提案いただいて。それがすごくピンと来たので、すぐに行動に移しました。結果的に大きな転機になりました。

※アンバサダーマーケティング:企業側が自社商材を紹介してくれるアンバサダーを募り、主体的に商材を紹介してもらう取り組み。

 

——インスタグラムを覗くと「#オレは摂取す」で1,000件以上もの投稿があります。ひとつのコミュニティになっていますね。

齋藤:まさか、こんなにユーザーさんが自主的に投稿してくれるとは。しかもトレイルランナー、サッカー、トライアスロン、ジムトレーナー、ランナーなど、真剣にトレーニングをしている方ばかり集まって。商品のコンセプトとぴったりな方が「アンバサダーになりたい」と連絡をくれるのは今でもうれしいです。

 

——アンバサダーマーケティングなど、UGC(User Generated Contents=ユーザー投稿コンテンツ)を活用した施策は、いま多くの企業が取り組んでいます。一方で成果が出づらいとも言われている取り組みです。成功の秘訣はどこにあると考えますか。 

齋藤:目的はもちろん売上を上げるため。ただ、最初からその一点を目指さないことが大切だと感じます。

 『オレは摂取す』の場合も、いわゆるインフルエンサーのような方だけを登用するのではなく、日々のトレーニングに熱量を持つ方を巻き込むようにしました。

 一見盛り上がりの規模は小さくても、同じ意識の方が集まる。そうすると「なんかあそこ楽しそうだな」という様子を見て、同ジャンルの有名な方も参加してくださる。そうして、結果的に一般の方々にも参加していただける。

 商品が売れるようになったのもそこからです。この循環をつくるのが大事だと思いますね。

 

人気アニメ『ラブライブ! サンシャイン!!』とのコラボレーション

——この経験を、他の商材にも活かしていらっしゃるとか。 

齋藤:はい。おかげさまで、SNSを通じて弊社に目を止めていただくことが増えまして。最近は沼津のミカン農家の方から「形はよくないが、食用に問題がない温州ミカンを有効活用できないか」というご相談をいただき、『かんきつけい』というミカンジュースを開発しました。

 実は、この商品名は沼津が舞台の人気アニメ『ラブライブ! サンシャイン!!』に登場する架空のジュース。沼津まで訪れるファンが多いということで、劇中に出てくるものと同じネーミング、同じパッケージで作ったら喜ばれるのではと思いました。もちろん、サンライズさんのライセンスを得ています。

 

——『かんきつけい【公式】』というTwitterアカウントも作られたんですよね。

齋藤:はい。あるときスタッフが何気なくパッケージからストローを剥がすだけの動画をアップしたところ、あっというまに5万回近く再生されて。みんなでびっくりしました。

 

 人気作の版権のパワーはすごいなと改めて感じました。SNSの運用自体は自社となんら変えていませんが、反応が桁違いですからね。

 ファンの気持ちや世界観に触れ、作品の一貫性を保つことが何より大切であることも実感しています。その観点から、私の存在もなるべく表に出ないよう気をつけています。

  これまでの取り組みがきっかけで商品開発の相談をいただき、ビッグタイトルとのご縁もいただけた。私たちの取り組みは間違っていなかったという確信も得られました。

  実は、自社商品の二つは海外展開もはじめているのですが、こちらも同様の手法ですでに手応えを感じています。国が変わっても、根本に持つべき考え方に違いはないことも実感しています。

 

——今後の展開も期待しています。本日は貴重なお話をありがとうございました!

 

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