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作家を目指すあなたへ

【著者インタビュー】奥野宣之さん「文章を書く人すべてに送る“ライティングってこういうこと”」

Writter: 鬼塚忠
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pablo (29)

作家を目指すあなたへ

書店に自分の本が並ぶ。それは、ごく限られた才能と人脈を持つ人でしか成し得ないことでしょうか。私はそうは思いません。どうすれば、あなただけが持つ深い知見とアイデアを、多くの人に届けられるのか。「作家のエージェント」がお伝えします。
毎週火曜:アップルシード・エージェンシー代表 鬼塚忠のコラム
毎週木曜:本を出版した著者と、その担当編集者へのインタビュー

書籍づくりの現場ではどのような作業が行われているのか。実際に本を出版した著者と、その担当編集者のインタビューを公開します。企画の経緯から執筆・編集・デザイン・売り方まで、生の声をお届けします。

書籍:「読ませる」ための文章センスが身につく本

「読ませる」ための文章センスが身につく本
奥野 宣之
実業之日本社
売り上げランキング: 175,168

いくら正しくてわかりやすい「明文」でも、読まれなければ意味がない。ちきりんや中島らも、伊集院静、蝶々、三浦しをん、開高健、伊丹十三、野田秀樹……。あのプロたちの「名文」から40の「読ませる」仕掛けを盗めば、あなたの文章も劇的に変わる! 
「つかむ」「のせる」「転がす」「落とす」の4つのステップで、企画書、提案書、案内状、謝罪文、メール、ブログなどでツヤのある文章を書けるセンスが身につきます。

著者:奥野 宣之(おくの・のぶゆき)さん

1981年大阪府生まれ。同志社大学文学部社会学科でジャーナリズムを専攻後、出版社、新聞社での勤務を経てフリーの著作家・ライターに。独自の情報整理術を公開した『情報は1冊のノートにまとめなさい』(Nanaブックス)で単行本デビュー。同書は続編も合わせて累計50万部を越えるベストセラーとなる。
著書に『歩くのがもと楽しくなる 旅ノート・散歩ノートのつくりかた』(ダイヤモンド社)、『できる人はなぜ「情報」を捨てるのか』(講談社+α文庫)、『学問のすすめ(いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ1)』(致知出版)ほか多数。
奥野宣之さんホームページ http://okuno0904.com

───奥野さんは31万部のベストセラーになった『情報は1冊のノートにまとめなさい』ほか、多数の著書を出版されています。

その多くが、メモやノートの活用法、情報活用、知的生産術の内容でしたが、本書では初めてビジネス文書のノウハウを指南されています。

類書も多くあるなかで、なぜ本書を執筆されようとお考えになったのでしょうか?

奥野宣之さん(以下、敬称略):僕は中学生のころからライター志望で、新聞記者の経験を経て、いまは著作家として活動しています。つまり、これまで生きてきたほとんどの時間において「書くこと」が中心にあったわけで、「文章本」はいつか必ず書かねばならないと思っていました。

もうひとつ付け加えるなら、最近のビジネス系の文章本や、世間一般の「いい文章」という感覚、文章術の研修なんかに対して、大いに不満があったことですね。

要するに「そんなんじゃダメだ!」、「ライティングって本当はこういうことなんだよ!」という異議申し立てをしたかったわけです。

───本書は、どのような方に読んでもらいたいと思われますか?

奥野:メインはビジネスパーソンですけれど、どんな人にもヒントになりうるように書いています。

「文章を扱うこと=ものを考えること」ですから、例えほとんど文章を書かない人であっても、本書は役に立てると確信しています。

───本書のあとがきの冒頭に「またヘンな本を書いてしまった……。」と書かれていたのが印象的でした。この一文を読んだだけで、ぐっと文章に引き込まれ先を読みたくなってしまう。

まさに本書のタイトルにもある「読ませるための文章」だと実感したのですが、あらためて奥野さんが文章を書く上で、大切にされていることを教えていただけますか?

奥野:まずは「読み手に負荷をかけない」ということですね。

本書の第5講に「読み手は疲れていると思え」ということを書きましたけれど、自分の文章に触れる人がベストコンディションで読んでくれるとは限らない。だから相手が眼精疲労でも、酔っぱらっていようとも、頭にすいっと入るようなテキストに仕上げる。これが基本ですね。

もうひとつ挙げるなら、これも本書の18講「ネット炎上対策」のところで書いたように「隙」のある文章を書くことです。完璧な論旨や非の打ち所がないテキストというのは、近寄りがたい感じを与えるし、人を傷つけますから、あえて少し野暮で綻びのある文章にするのです。

ご指摘の「またヘンな文章を書いてしまった」のくだりは、実は編集者からはネガティブな反応が返ってきたところです。その通りだと思って削除するか考えたのですが、最終的に残すことにしました。30代の書き手として、このくらいの「若気の至り」があったほうがいい。書籍全体のトーンも和やかになると思ったからです。

───本書には、奥野さんが趣味で読んできたエッセイの数々が「名文」として引用されていました。エッセイとビジネス文章はまったく別物という印象があるのですが、エッセイのどのような部分が、文章テクニックの見本となるのでしょうか?

奥野:これについては「いえ、両者はまったく同じです」とお答えします。

絵や映像でなく、言葉だけで何らかのイメージを喚起させ、相手にこちらの思考や感覚を伝える。この点で、ビジネス文だろうがエッセイだろうがコラムだろうがすべて同じ「テキスト芸」である、ということです。

僕自身が、記者やライターとして書く文章において、エッセイやコラムで見つけた「技」を盗み、使いまくってやってきた。そんなバックボーンのおかげでウケているわけで、「このスタイルこそが正しい」と。逆に言うなら、本来一つであるテキスト芸の世界を、ヘンテコなジャンル分けでいじりまわすから、文章はダメになってしまうのではないでしょうか。

───では、ビジネスパーソンにおすすめのエッセイを一つ教えてください。

奥野:これはその人の感性に合うものが一番いいのですが、あえて挙げるなら、伊丹十三の『ヨーロッパ退屈日記』や『女たちよ!』(共に、新潮文庫)ですね。

いま巷にあふれているウェットで装飾過剰な文章とは正反対の「ドライでツヤのある文章」の代表です。

ちょっと古いものがおすすめです。いわゆる「昭和軽薄体ブーム」以前のエッセイを読むと、今はあまり使われなくなったテキスト技術が発見できていいと思いますよ。

───本書執筆にあたり、内容の構成など、何か苦労されたことはありますか?

奥野:オリジナルの悪文例を考えるのが、一番大変でしたね。「こうすれば悪くなる」とわかっているのに、体が入力を拒否してしまう。そんなテキストが原稿の中に入っているのが嫌で落ち着かない。我ながらなんて潔癖なんだろうと思いました。

───その際、編集者やエージェントからはどんなアドバイスがありましたか?

奥野:執筆に行き詰まって喘いでいるとき、編集さんは「心配しています。大丈夫ですか」という趣旨のメールをくれました。どんなテクニカルなアドバイスより、励みになるのは、こんな心あるメッセージです。

書き手は編集者の手駒のように扱われることも多いのですが、そうではないタイプの編集者と組めたのは幸福でしたね。単なる仕事上の受注関係や「書く」「編む」の話ではなく、人間として信頼できることが大事です。それがあると、著者は通常以上の力を出せるのです。

また、もともと「エッセイに学ぶ文章術」程度だったコンセプトを「ビジネス文章術」にしようと言ったのはエージェントの方でした。僕が趣くままに書くと、どんどん「実用書」の枠から離れていってしまうのですが、今回も企画趣旨からずれていかないように、しっかり手綱を握ってくれました。僕の文章が「商品」になっているのはエージェントのおかげです。

───本書の発売後、周囲やネット上などで、どんな反響がありましたか?印象に残る感想や意見などがありましたら、教えてください。

奥野:「文章を飾るな」「予防線を張るな」というところに賛同してくれる人がけっこういましたね。正直、「こんなこと書いても今どきウケないだろうなぁ~」と思っていたので意外でした。

───奥野さんは著作家・ライターとしてご活躍されていますが、原稿を書いているとき、筆が乗らないことはありますか? またそんなときは、どうされていますか?

奥野:

・深呼吸のあと柏手を打って「さぁやるぞ!」などと叫ぶ

・クラシック音楽(バッハの『ゴルドベルク変奏曲』がお気に入り)をかける

・書きたい気持ちが湧いてくるまで他のことをせず、PCのモニタを見続ける

・家事(掃除や皿洗い、料理など)をする

・鉄アレイを持ってスクワットや筋トレをする

・下駄箱の上やキッチンカウンターで立ったまま書く

・「起きたらやる」と決めて昼寝する。夜の場合は早寝する。

・ネット接続できない執筆用PCだけを持って喫茶店に行く

・神社や古墳に行って原稿完成の祈願をする

…と無尽蔵にあるのですが、やっぱり「書く気がしない」のは、心のどこかで「しょうもない企画だな」「またアレを書くのかよ」「おれってオリジナリティのないこと書こうとしてるな」みたいなことを思っているときなんですね。

だから「そうだ、これは自分にしか書けないぞ!」といったテーマや切り口、ネタ、フレーズ、エピソードなんかが浮かべば、あっさり打開できることも多いです。

───企画のテーマを考えるうえで、どんなことをヒントにされていますか?

また、次回はどんなテーマについて執筆したいと思われていますか?

奥野:もし「これが世間にウケる」とわかったとしても、自分自身がおもしろいと思わないことを書くのは不可能です。

つまり、自分が心からおもしろいと思うこと意外は企画にならないし、仮に企画にできてもうまくいかない。反対に、素直に自分がおもしろいと思うことを探すほうが企画につながります。僕はノートを使ってそれをやっています。

あとは、渋めの古本屋や戦前の本がある図書館の書庫など、ちょっと現代のシーンとずれたチャネルをいっぱい持っておくといいんじゃないでしょうか。何かとわーっと一極集中してしまう世間とは、やや距離を保って、既成概念に疑いを持ったまま暮らし、粘り強く考える。それが大事かな、と。

次回のテーマは現代語訳をした関係で、福沢諭吉『学問のすすめ』に関する企画がいま進んでいます。長期的には、僕の著作活動のテーマは「情報」なので、そのまわりをぐるぐる回っていくんだと思います。図書館、情報リテラシーなんかの企画も考えています。

───最後になりますが、ビジネス書作家を目指すメルマガ読者のみなさまに、メッセージをお願いします。

奥野:自分で文章を書けると強いですよ。『「読ませる」ための文章センスが身につく本』は作家志望者に向けた本でもあります。参考にしていただければ嬉しいです。

───奥野さん、ありがとうございました!

ブログをお読みの皆さんで、本にしたら絶対売れる!!という企画・原稿をお持ちでしたら、弊社あてにご応募ください。

くわしくは企画原稿検討の要項をご覧ください。検討させていただきます。

ご意見・ご感想は(info@appleseed.co.jp)までお願いいたします。

鬼塚忠

鬼塚忠

アップルシード・エージェンシー代表。大学在学中に英国留学し、卒業後は働きながら、4年間で世界40か国を巡る。帰国後、海外の本を日本に紹介する仕事を経て、独立。「作家のエージェント」として、多くの才能を発掘している。自身でも小説を執筆し、著書に『Little DJ』『カルテット!』『花いくさ』『風の色』等がある。

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