夏真っ盛り。蒸し暑い日々を、いかがお過ごしでしょうか。
どうも。けいろーです。
家にはクーラーがないので、日中は図書館や喫茶店で過ごしております。
クーラーこそ、文明の利器。
室内の涼しい中、ネットさえあれば、外に出ずとも買い物ができてしまう素晴らしさ。
涼しい屋内で電子書籍をポチポチと買って、まったりと読みながらコーヒーを飲む生活を続けております。あー、至福ですわー。
――はい、今回の話題は、ネット通販の小ネタでございます。
数多くのインターネット通販サイトがありますが、日本国内において有名なサービスと言えば、やはり「Amazon」と「楽天市場」の2強であると言えるでしょう。
Amazon.co.jp: 通販 – ファッション、家電から食品まで
【楽天市場】Shopping is Entertainment!
それぞれ、取り扱い商品やサービス内容などの細かい違いはありますが、家に居ながらにして、欲しいものを、格安で、ほぼなんでも手に入れることのできるサイトです。
単純に「お店」としても便利な通販サイト。
でもそれだけではなく、特徴のひとつに、「レビュー」の存在があります。
例えば、こちらは、楽天市場にある『アナと雪の女王』の購入ページから。
このように、他の人から見た商品の使い心地や、感想などを読むことができるのは、ネット通販ならでは。
何十、何百、何千人ものレビューを読むことができるため、購入に迷ったときの参考にしている人も少なくはないと思います。困ったときの、人頼み、ですね。
ところがどっこい。このレビュー欄には、その商品を買っていない人も書き込める場合があるため、注意が必要。
気に入らないから、良くないイメージだから、といった理由だけで悪い評価を付けたり、逆に高評価を付けて印象を操作したりすることも可能です。
それゆえ、レビューを読む際には要注意。
正統な評価をしているレビューを見つけ出し、あくまでそれらはひとつの参考として、最終的には自分で判断する意識が求められます。
便利だからと言って、全てを鵜呑みにしてしまうのは怖いですもんね。
さて、そんな通販サイトのレビューですが。
この「誰でも書き込める」というシステムを利用した、ちょっとした「お遊び」が、数年前から一部で話題となっておりました。
思わずクスっと笑えるけれど、全く買い物の参考にならないどころか、下手したら迷惑でしかない、ネットユーザーの悪ふざけ。
前置きが長くなりましたが、今回はそんな「おもしろレビュー」をご紹介。
「水切りの石の代わりにしたら1回で沈みました!」
Amazon.co.jp: ダイヤモンド・ルース5.03CT
直近で話題になったのが、こちら。
まごうことなきダイアモンドですね。
Amazonにはこんなのも売っているのか……と驚いた後に値段を見てみると。
いち、じゅう…ひゃく…………さんぜんまん!?と目ん玉飛び出すレベル。
しかも、なぜだかレビューが30件以上も付いているという。
3000万を出して買った人が、30人もいるのか……と思ってレビューを読んでみたら、
「息子の遊び道具として購入」
「野球のボールの代わりにしたり、水切りの石の代わりにしたり」
……これは、明らかに何かがおかしい。最終的には、
「水切りを1回やっただけで、水没してしまった点は少し驚きましたが、この機会に、親戚の分も追加購入したいと思います」
と書いていますし。嘘――というかネタですよ……ね?
最も評価の高い、トップレビューを読んでみても、
なんで髪の話になってるんですか!!
ハゲ隠しのための宝石って、どういうことですか!
Amazonで実際に購入した人のレビューには、「Amazonで購入」という文字が表示されるのですが、この商品に関しては、誰一人としてその文字が見当たらない模様。
つまり、そういうことですね……。
「紛争地帯への嫁入り道具にどうぞ」
どっからどう見ても、盾……ですね。75万円。
そこに20件以上のレビュー。しかも、平均して高評価。
そのひとつを読んでみましょう。
「嫁いだ先が紛争地帯」
「近所の奥様が挨拶代わりに銃撃戦を仕掛けてきます」
「ちゃんと武装して出歩かなかったお前が悪い」
「そんな事では国取りは出来ない」
おかしいな……日本語で、日本のAmazonに書かれているけれど、いったいどこの国の話なんだろう……。
そして、この商品を購入した結果、
「夫も私の防御力を認めてくれたようで今度はゲリラ戦略を教えてくれるそうです、夫婦円満のためにもとても重要なアイテムだと気付かされました。
私がもし娘を産んでお嫁に行く事になったら嫁入り道具としてもたせてやりたいと思います」
な、なんか良い話みたいになってる!
「ゲリラ戦略」とか「嫁入り道具」とか、僕には別世界の話でさっぱりです……。
もうひとつ、他のレビューを見てみましょうか。
姉ちゃん、強いな!!
やはり、「Amazonで購入」の文字は見当たりませんでした。
「実用性抜群!素晴らしいキリンです!」
Amazon.co.jp: アニマル ビッグフィギュア【親キリン】(等身大フィギュア)
お次は、これ。キリンだー!
――と思ったら、等身大のキリン「フィギュア」とのこと。でけえ。
レビューは40件以上。
そのトップレビューが、こちらです。
「キリンが必要な時」
「抜群の実用性」
「場を選ばず大活躍」
なんかとんでもなく素晴らしい?のは伝わってくるんですが、中身が全く何も伝わってこないという、逆にすごいレビュー。
キリンの「実用性」ってなんやねん!
どこでどうやって「大活躍」したんですか!
「大げさな言い回しに騙されてはいけない」という、気付きを与えてくれる、良いレビューですね!
なんだか、混乱してきましたよ……。
そして案の定、「Amazonで購入」の文字はありません。
遠い存在を身近にする、「ネタ」という変化球
さて、これらのレビューから学べることがあるとすれば、どういうものでしょうか。
ぶっちゃけ、レビューを書いている人の大半は「おもしろ半分」であり、「ネタ」として書いているのであろうことは間違いないと思います。
ただ、ここで取り上げられている商品を見てみると、おそらく、こうして「ネタ」にでもされない限りは、日の目を見ることもなく「ただ、お店に並んでいるだけ」で終わっていたものであると推測できます。
もちろん、話題になったことで、実際に売れたかどうかは怪しいところですが(笑)
とは言え、「ネタ」として取り上げられることによって、普通の人ならば気にも留めないような、「ダイヤモンド」「盾」「キリン(フィギュア)」という商品に大勢の目が向けられたことは、事実かと。
そう考えると、「誰も関心を示さないもの」や「その人にとっては無関係で無価値だと考えているもの」について、新しい価値・魅力を付与するために「ネタ」にすることは、ひとつの方法であると言えるようにも思えます。
「変化球」と言ってもいいかもしれません。
ある商品やサービスの本来の使い方とは別の、「それはないよー」といった「あり得なさ」をギャップとして、注目を集めるための手段とする形。
なんでもかんでも「笑い」に持っていくのはどうかという意見もあります。
ですが、ネットユーザーの注目を集める手段のひとつとして。
興味のない人をも惹きつける力を持つ、「ネタ」という考え方を意識しておくのも、悪くはないのではないでしょうか。
楽しく使ってこその、インターネット。
僕は、そう考えています。でも、他人を傷つけないように、ですね。