先週は、当月にリリースされたサービスとして「2月に注目を集めたWebサービス4選」をまとめました。今回は、主に「話題になったネットサービス」として、いくつかのトピックを取り上げてみようと思います。
DMM.com、シナプスを子会社化
DMM.comによるシナプスの子会社化について – シナプス株式会社
2月末、オンラインサロンサービス「Synapse」を運営するシナプス株式会社が、株式会社DMM.comの子会社となることが発表されました。
Synapseは、個人で有料会員制のコミュニティを開設することのできるオンラインサロン・プラットフォーム。私塾やファンクラブとしてコミュニティを運営することができ、猪瀬直樹さん、橋下徹さん、乙武洋匡さん、堀江貴文さんといった著名人もサロンを開設しています。
他方ではDMM.comも「DMMオンラインサロン」を運営していますが、2つのサービスは当面のあいだ、独立した状態で運営される予定だそうです。将来的には “オンラインサロンのさらなる普及と発展をめざし、両サービスの情報をすべて引き継ぐ形での統合サイト” を構築・展開していくとのことで、今後の動向も気になりますね。
Medium、日本でのオペレーション終了
米国発のブログサービス「Medium」が、日本でのオペレーションから撤退することを発表しました。2012年にアメリカでスタートして以降、ヨーロッパを中心に世界10ヶ国以上で続けてきたオペレーションを、本社サンフランシスコに集中させることにしたそうです。
Mdeiumは、Twitterの共同創業者でもあるエヴァン・ウィリアムさんが立ち上げたブログプラットフォームサービス。2015年には「Medium Japan」の運営が開始され、オリジナルコンテンツや海外の人気記事を翻訳して配信していました。
此度の撤退によって、日本語を含む各国語でのオペレーションは停止するものの、サービス上では引き続き日本語を利用することが可能だそう。サービスが終了するわけではありませんし、日本のユーザーも決して少なくはないため、今回の発表で直ちにユーザーが離れる――ということはないのではないでしょうか。
新刊.net、Amazonアソシエイトから契約を解除される
新刊の発売日をチェックすることのできるサービス「新刊.net」が、Amazonアソシエイト・プログラムの契約を解除されてしまったとアナウンスしています。
契約解除の理由は「規約違反」だという話。ただしその詳細は教えてもらえないため、再申請も通らずに苦慮しておられるようです。サービス開始以来、ずっとAmazonの商品検索APIを利用していたこともあり、寝耳に水だった様子。
現在はリンクをASP経由のものに差し替えつつ、今後の方針を検討中のようです。10年という長年にわたって運営されており、愛用しているユーザーも多いサービスだけあって、Twitterでも「なくなると困る」という声が数多く聞かれました。
渋谷区、Yahoo!災害情報と提携
正確には1月下旬の出来事となりますが、渋谷区がヤフー株式会社と「災害に係る情報発信等に関する協定」を締結。「Yahoo!防災速報」と提携し、災害時には渋谷区内の緊急情報を提供することになりました。
具体的には、渋谷区の緊急災害情報、避難情報、避難所の開設状況などを、Yahoo!防災速報のアプリを通じて提供する形。アプリをスマートフォンにダウンロードしておくことで、緊急情報の通知がスマートフォンの画面上に届くようになります。
渋谷区民はもちろんのこと、災害時に帰宅困難者となりうる通勤・通学者もすぐに情報を確認することが可能。過去には、同じくYahoo!防災速報と提携している福岡市の博多駅前陥没事故で活用された例もあり、今後も同様の試みが広がっていくと予想されます。
別府市がクラウドファイティングで遊べる温泉施設を
昨年末に話題になった、別府市による音泉アミューズメント施設のYouTube動画。それが無事に100万再生を突破したことで、別府市が2月からクラウドファンディングで「湯~園地計画」の資金調達を開始しています。
計画しているのは単なる温泉施設ではなく、アトラクションで遊びながら温泉を楽しめる「湯~園地」。資金によって、ジェットコースターや観覧車の設置を予定している模様。クラウドファンディングで支援すれば、入園券などがリターンとして返ってきます。
3月上旬現在、目標金額の1000万を早くも達成! 最終的には1億円の資金調達を目指しているとのことです。支援は3,000縁から可能で、募集は4月10日まで。興味のある人、温泉好きな人は、本プロジェクトに加わってみてはいかがでしょうか。
まとめ
以上、2月に話題になったネットサービスのトピックでした。
年度末でもある今月は、新しいサービスが登場したり、新展開があったりすることが予想されます。異なる分野で連携するサービスもあり、今後どのような動きがあるのか追いかけて行きたいところですね。