<何か新しく物事を始めるときに、躊躇ってしまう人もいるのではないでしょうか。 “最初の一歩”に期待を込める人もいれば、恐る恐る踏み出す人だっていてもおかしくない。 「ブログ」に関しても、同様です。 ちょっと検索すれば、「ブログ入門」のような説明ページはいくらでも出てきますし、書店に行けば、「ブログで稼ぐ!」といったマネタイズのハウツー本もたくさん目に入ります。 そんなたくさんの情報に触れていると、どれが正しいことなのか分からなくなり、結局は一歩を踏み出すことができなかった、なんてことがあってもおかしくはありません。 本記事では、そんな一歩を安心して踏み出すための最低限の心得として、染谷昌利さんの著作である『ブログ飯』より、2+3つの考え方をご紹介します。
最初に考えるべきは、2つのポイント
これからブログを運営していく際に重要なポイントを2つ解説します。
一つ目は「何を書くか」(テーマ)について、二つ目は「何のために書くか」(目的)についてです。
ブログ運営の最も根本的な考え方として、まずはこの2つのポイントを抑えておくことを、筆者は説いています。
僕もこの考え方には賛成です。
まずは、最低限のこの2つ。それ以上を考えても、求めすぎても運営が立ち行かなくなる恐れがあるので、三日坊主を避ける上でも最初はこれだけ。
1. 「何を書くか」(テーマ)
子供の頃熱中したもの、学生時代流行していたもの、仕事で得た知識、なんでも構いません。自分の過去をちょっと振り返ってみましょう。特に「やらなきゃ」ではなく「やっちゃってた」ということがポイントです。
自分の「好き」なものがすぐに思い浮かぶ人は悩むこともないと思いますが、まずはテーマをはっきりさせることが大切です。
自分がずっと続けていたことや、勉強して知識を持っていること。
そのような物事があれば、ある程度の数の記事を書くことができるはずです。
考え方としては、筆者の「やっちゃってた」という指摘は非常に的を射たものだと思います。
周囲から強制されたり、周りがやっているからと置いていかれないように始めたものではなく、なんとなく自分から始めて、気づいたら「やっちゃってた」「楽しんでいた」というものがあれば最高ですね。
例えば、なんとなく好きで続けている料理だとか、たまにふらっと一人旅に出かけることがあるだとか。
そのような自発的な行動は、たとえ「なんとなく」であっても身体や頭が覚えているものなので、ブログの「ネタ」としてはとても優秀なものだと言えるでしょう。
2. 「何のために書くか」(目的)
ロールプレイングゲームのように自分自身をレベルアップさせて楽しむのがブログの醍醐味です。ラストのボスを絶対倒すぞという「覚悟」を決めて、でも最初から結果なんか出ないという「気軽な」気持ちで始めることが長続きする秘訣だと思います。
テーマの次は、「目的」。
自分の好きなこと、書けるネタがたくさんあっても、限られた自分の時間を割いて、毎週・毎月のようにブログを続けるのは難しいと思います。
そこで、三日坊主を避けるため、ひとつの目標としての「目的」を定めること。
もちろん、最初から大きな目標を描きすぎて逆にモチベーションが下がってしまうような人もいるでしょう。でもだからと言って、「なんとなく」で立てたゴールでも長続きするとは限りません。
そういう意味で、自分の目的をはっきりと明文化することは大切です。
友達を作りたいのか。オフ会をしたいのか。
人気になって仕事をもらいたいのか。出版を目指すのか。
お小遣い稼ぎをしたいのか。ブログで生活費をまかないたいのか。
このような自分の思いを「目的」として、しっかりと意識するようにしましょう。
ブログを長く続けるための3つの考え方
ぶっちゃけ、ブログを始めて単純に続けるだけであれば、先の2つのポイントさえ抑えておけば、そこそこしっかりした形にはなると思います。
ただ、そのもう少し上、独自のテーマで個性を発揮し、大きな目的を持ってブログを長く続けようとするのであれば、プラスアルファの考え方が必要となってくると思います。
順に引用致しますね。
1. 「なぜそのブログをあなたが始める必要があるのか」
「なぜ自分なのか」ということを意識しておくだけで、不思議なことに文章の雰囲気が変わってきます。ですので、なにか一つで構いませんので自分らしさをそのブログの中に込めてください。
ブログを続けることで個性が育つ一方で、周囲に影響され、良くも悪くも「型」にハマってしまう可能性もあります。
仲の良いブロガーさんが取り上げている話題に乗っかるとか、周りがみんな言及しているから自分もツッコんでみるとか。
たまに違う話題を取り上げることで、マンネリ化を防ぐことに繋がる場合もあるかもしれません。
ですが、周囲に迎合しすぎて自らの「テーマ」と「目的」を見失っては元も子もないので、「なぜ自分なのか」を常に意識し続けることは大事だと思います。
2. 「誰にあなたのメッセージを伝えたいのか」
誰に読んでもらいたいか。いわゆるターゲット設定です。
よくブログの「アクセスアップ方法」系の記事で見かけるものですが、意外とできている人は少ない印象があります。
とは言え、「顧客」とか「ターゲット」とか、難しく考える必要はありません。
純粋に、「誰に読んで欲しいか」、ただそれだけです。
アクセス数を増やすのが目的でないならば、本当に限られたニッチな対象でもいいのです。
3. 「どのような表現手法であなたのメッセージを分かりやすく伝えるのか」
自分の出来ることと読み手の立場を想像し、相手に自分の言いたいことを伝えるにはどのやり方が最適なのかを考えておくと、読者に優しいブログができあがります。
「ブログ」と一口に言っても、表現の方法は文章だけではありません。
最近は写真・動画関係のアプリもたくさんあるので、それらを利用してもいいですし、音声メディアをブログに貼り付けるという手もあります。
自分の得意な表現手法を使うのがベストですが、あえていろいろな方法を試してみるのもありかもしれません。
そうすることによって表現の幅が広まったり、苦手だと思っていたら意外に読者の評判が良かったり、なんてことも……?
楽しく有意義なブログ生活を!
ブログの形は人それぞれであるように、ブログの目的、そこに込める思いも人によって全く異なるものです。
それゆえに、ウェブ上に散らばっている数多くの「ブログ論」も、当てはまる人と当てはまらない人がいて然るべきだと思います。
それらはひとつの「参考」に留めるべきであり、自分なりに試行錯誤を繰り返す中で、自分の「型」を少しずつ創り出していくのが理想の形なのではないでしょうか。
そして何より、ブログは自己表現の場であり、楽しんで情報発信をする「自分メディア」とも言えるものです。
テーマや目的といった型も参考にしつつも、まずは自分が楽しめるような運営方法をぜひ見つけてみてください。