今月は3週間にわたって、インターネット上で話題となっていたコンテンツをご紹介しました。
・ゴミ箱だって乾燥機だってバズる!そうAmazonならね。
・いま一番アツい求人オウンドメディアが札幌にあるのをご存知ですか?
これらの記事はいずれも、2つのサービスを参考にしてコンテンツをまとめた内容となります。そこで今回は、ネット上で話題となったページを見つける2つのサービス、「BuzzSumo」と「はてなブックマーク」をご紹介します。
BuzzSumo
BuzzSumo: Find the Most Shared Content and Key Influencers
BuzzSumoは一口に言えば、SNSシェア数の分析ツール。FacebookやTwitterなどのSNS上で話題となったページを、キーワードあるいはドメイン別に分析することができるサービスです。
例えば、「日本経済新聞」トップページのURLを打ち込んでみると、このように結果が表示されます。どのページが、どれだけシェアされているかを一覧にして確認することができ、それぞれ「Facebook」「LinkedIn」「Twitter」「Pinterest」「Google+」の数字が表示されます。
また、SNSごとにシェア数順で並べ替えたり、データを集計する期間を指定することも可能です。上画像の場合ですと、「Facebook」でのシェア数順に、「過去1年以内」のデータを表示しています。
本サービスのポイントとしては、何よりも「複数のSNS別」に跨ってデータを参照できる点でしょう。Facebookで広く話題となった記事がある一方で、“いいね!”数は少ないもののTwitterで大きくバズったページがあるなど、コンテンツ内容によって、SNSでの拡散のされ方が異なることがわかります。
冒頭の記事の中では、「クラウドファンディングいいね!獲得ランキングBest12」をまとめる際に、このBuzzSumoを使わせていただきました。便宜上、“いいね!”数を基準としましたが、Twitterでのシェア数で並べ替えてみると、また違った傾向が読み取れておもしろいんですよね。
あと付け加えますと、BuzzSumoは無料でも充分に使える、便利なツールではありますが、Pro版も提供されています。こちらを登録することによって、より詳細なデータ分析結果を確認することもできるようになりますので、マーケティングの参考としたい方はぜひ検討してみてください。
はてなブックマーク
続いて、「はてなブックマーク」について。こちらは過去の記事でも取り上げたことがありますので、まずはそちらを引用します。
はてなブックマークは、ウェブ上で自分のブックマークを他人と共有することができる「ソーシャルブックマーク」サービスの国内における代表格。単にウェブ上のページをブックマークするだけでなく、自分のコメントを残すことができ、他ユーザーのコメントを読むことも可能です。
その用途は人によってばらばらで、他ユーザーと関わることなくメモ代わりに利用している人もいれば、ブックマークページにコメントを残し、交流することを前提としている人も少なくありません。
簡単に言えば、ページ別に「専用のコメントページ」を生成し、時に自分用の個人的なメモとして、時に他ユーザーとの交流の場として機能しているサービスです……と書いてもわかりづらいかと思いますので、ここでは実際に現物を見ていただきたく思います。
こちらのページは、冒頭の記事「ゴミ箱だって乾燥機だってバズる!そうAmazonならね。」でご紹介した、なぜかバズって話題となった“ゴミ箱”のページです。そして、このページに紐付けられた「ブックマークページ」が、以下。
ページを見ると、「527 USERS」の表示がありますので、2016年3月現在、527人のユーザーがこのページを“ブックマーク”していることになります。コメント欄を見ると、何かしらのコメントを残している人も少なくありませんね。
これだけなら単なる「コメントページ」でしかないのですが、ブックマーク数が一定値を超えると、「ホットエントリー」としてトップページに掲載されるようになります。このページを日頃からチェックしている人が少なくないために、はてブは影響力を持っているのですね。
要するに、この「ブックマーク数」もまた、FacebookやTwitterの「シェア数」と同様の指標として機能している格好。はてなブックマークは特にリアルタイム性が高く、「いま、話題のページ」が現在進行形で更新されているため、いち早くネットの話題を知るには便利だと評判です。
「話題性」の指標となっていた、Twitterのシェア数
この「シェア数」に関連して、Twitterがツイート数の表示を廃止したことが、少し前に話題になりました。
どうしてあんなにも大きな騒動となったかと言うと、“ツイート数”がインターネット・マーケティングの分野でひとつの指標として広く共有されており、それがなくなることで、「数字」というはっきりとした形で成果を示せなくなったためだと考えられます。
シェア数とは、言わば「どれだけ言及された(話題になった)か」の基準。自社が提供するコンテンツを目にした読者・消費者の反応が見えづらくなるということは、マーケティングに関する情報源のひとつを失うことと同義でもあります。だから、一部の担当者さんは焦りもしたのですね。
Twitterと言えば、現在もたびたび機能の追加や方針の変更が行われており、そのたびに各ネットニュースで取り上げられている印象があります。今やそれだけ大きな影響力を誇るSNSであり、インターネット上でコンテンツを発信する側としては看過できない存在なのでしょう。
一方では、Facebookもまだ大きな勢力を持っていますし、本記事でご紹介したはてなブックマークや、最近だとInstagramの存在感も強まりつつあるという現状があります。玉石混交のインターネットだからこそ、さまざまな方面にアンテナを伸ばしておきたいところですね。