インターネットは好きですか?
僕は、とってもとっても好きです。
平成元年生まれの僕が初めて触れたパソコンは、父親が買ってきたMacintosh。
タウンページよりもちょっと薄くて小さめの、銀色のノート型PCです。
最初は内蔵ゲームを弄らせてもらったのですが、あまり楽しめませんでした。
それなら、友達とゲームボーイでポケモンをプレイする方が楽しい。
かっこよくて、高級そうで、でも便利なのかどうかは全然分からない、謎の物体X。
そんな物体Xを用いて、僕が「インターネット」と出会ったのは、小学6年生の頃でした。
チャット、お絵かき掲示板、個人サイトで交わされるやり取り。
僕にとってのネットの魅力は、見知らぬ他人との交流にありました。
そして、それは、あれから10年以上が経った今でも変わっていません。
見知らぬ他人に限らず、現実生活の人間関係も巻き込んで、どんどん拡大していく電子の世界。
時としてそれは、「怖い」「よく分からない」ものとして語られることもあります。
でも、「分からないからどうでもいい」ではもったいなくありませんか?
例えば、今や学生同士の必須ツールとされる、コミュニケーションアプリのLINE。
そこではチャット形式のやり取りの他に、「スタンプ」と呼ばれるイラストで感情を表現することがあります。
LINEの公式サイトより。
「OK!」や「GOOD!」のような文字が入ったスタンプだと、基本的にそれが示す意味はひとつだけ。
ところが、使う文脈や場面によって「別の意味」がもたらされ、思わず笑ってしまうような使い方もできるのです。
LINE始めたんだけどスタンプ機能の使い方合ってるよね?全然返事が来ないんだけど http://t.co/dJwf4a3FMU
— 笑ったら負け (@warattara01) 2013, 8月 18
“俯いている”スタンプと“お腹を抑えている”スタンプに「台詞」を付け加えることで、思いもしない物語が。
LINEの会話 pic.twitter.com/oemmmGePfO
— 料理のセンス無いゴミ(まむ) (@wwmamuww) 2014, 3月 2
同様に、キャラクターの手の仕草を文字と同期させることでコミュニケーションをしている形。
今まで母はこのスタンプを「クマがウサギの頭を撫でて慰めている」様だと思って使ってたそうなんですが、「就活つらい」とかいう度にこのスタンプが送られてくる私の身にもぜひなってみてください pic.twitter.com/RAt6UQIno7
— Meg.Y (@lulu_kokomo) 2013, 12月 28
お母さんの勘違いで、精神的に攻撃を食らった就活生。
本来は、ブラウン(クマ)がコニー(ウサギ)の顔面に膝蹴りを入れている図かと。
これらは、いわゆる「画像ネタ」の一種と捉えることができます。
写真やマンガのコマに全く無関係の言葉や台詞を付け加えて、シュールな笑いを引き起こす、一発ギャグですね。
LINEに限らず、ネットでは様々な「ネタ」が日々生まれ、消費されています。
それらは一見すればお粗末で、無駄なものかもしれません。
けれど、数々のWebサービスのユーザーは、そこで交わされるコミュニケーションに惹かれ、集まっていることも事実です。
ネットを知るには、まず、そこにあるサービスを知ること。
次に、そのサービスを利用しているユーザーを知ること。
そして、そこで交わされる独特の「コミュニケーション」を知ること。
僕はその「コミュニケーション」に昔から魅力を感じ、自らもサービスに触れながら追いかけてきました。
今なお広がり、独特の文化圏を形成し続けるネットの世界。
ここではその魅力と面白さを伝えるべく、具体的な事例を挙げつつ紹介していこうと思います。
それでは、インターネットを巡る旅へと参りましょう!