じゅん‐きっさ【純喫茶】
酒類のメニューを扱っていない喫茶店。
日本で唯一、スターバックスコーヒーが出店していなかった鳥取県に先日、ついに「スタバ」がオープンし、話題となりました。その他方では、開店初日にとんでもない行列ができたことで報道されたブルーボトルコーヒーも、変わらず賑わいを見せていると聞きます。
近代以降、いつの世も人々の憩いの場として、出会いの場として、あるいは仕事の場として街中でその役割を果たしてきた、喫茶店・カフェ。スタバやブルーボトルといった外国初の店舗が流行する一方、1970年代の日本で流行した「純喫茶」が最近、たびたび取り上げられているのを目にするようにもなりました。
今回はそんな、昔ながらの雰囲気を残す都内の「純喫茶」を5店舗、ご紹介します。
珈琲専門館 伯爵 池袋北口店【池袋】
池袋を頻繁に訪れる人にとってはおなじみ、少なくとも何度か目にしたことはあるのではないでしょうか。こちらは、池袋に2店舗あるうちの一方、北口店。東口にも1店舗あります。
外から見れば、“レトロな雰囲気の喫茶店”といった印象ですが、中に入ってみると非常にバブリー。シャンデリアが吊るされ、水槽があり、赤のビロードの椅子が並んでいます。もちろん、喫煙可能です(※禁煙席もあり)。
何度か訪れたことがありますが、喫茶店としては珍しく24時間営業のため、終電を逃した際の居場所として重宝されている印象も強いですね。決して敷居が高いお店ではなく、普通にパソコンで作業をしている一人客もいますので、気になる方は一度訪れてみてはいかがでしょうか。
さぼうる【神保町】
神保町駅を降りてすぐ近く。外観からして「ただものじゃない」雰囲気を醸し出している、古本の街の純喫茶。それがこちらのお店です。
中に入れば、そこはもう別世界。木を基調とした空間は独特の雰囲気ながらどこか昔ながらの味わいを残す、魅力的な空間となっています。それもそのはず。今年で開店60周年を迎えたそうですが、今でも客足が途絶えることはなく、年齢を問わず日々たくさんの人が訪れている様子でした。
ドリンクメニューも豊富。コーヒーはもちろんのこと、夏場にはあまーい「生ジュース」もおすすめです。
珈琲専門店 香咲【外苑前】
青山近辺と言えば、次々とおしゃれな店舗がオープンしては雑誌などで取り上げられている印象がありますが、こちらはその中でも歴史が古く、1984年から続くコーヒー専門店。
コーヒーの味とこだわりは言うまでもなく、近年はテレビをはじめとする各メディアでたびたび紹介されていることも手伝って、ホットケーキが人気のようです。人気店ゆえ、ゆっくりと過ごすのは難しいかもしれませんが、一度は訪れたい純喫茶です。
邪宗門 世田谷店【下北沢・世田谷代田】
数少なくなってしまった下北沢の純喫茶も、残るはこのお店を残すのみ。駅からそこそこの距離があるものの、純喫茶ファンの中では有名かつ人気の店舗として、通う人は決して少なくないとか。
ちなみに、同じ名前の聖蹟桜ヶ丘にあった店舗(閉店済)は、『耳をすませば』の舞台。こちらの世田谷店は『境界の彼方』の聖地として、たびたびファンが訪れているそうです。
ワンモア【平井】
新宿駅から千葉方面へ、総武線で30分。パッと見はどこにでもありそうな、古くから続く「街の喫茶店」といった面持ちのお店ですが、知る人ぞ知る人気店。最近、某人気番組で取り上げられたことで、毎週末は行列ができるほどに賑わいを見せているそうです。
その魅力は、何と言ってもパンケーキとフレンチトースト。シンプルながら、「都内では随一!」とグルメな人たちに言わしめるほどに美味しいという話。いつか足を運んでみたい、名店です。
まとめ
以上、都内で有名な純喫茶を5店舗、ご紹介しました。
主に「自分が行ったことのある店」と、「いつか絶対に行ってみたい店」に絞って選んでみましたが、もちろん他にも魅力的な純喫茶は数多くあります。
しかしその一方で、店主さんの高齢化や街の開発などが進み、惜しまれつつも閉店してしまうお店も少なくないとか。時の流れには逆らいようもないので、足を運べるうちに、気になるお店は訪れておきたいところです。
他方では、そんな純喫茶には昔からコアなファンも多く、各地の名店を紹介しているサイトもたくさんあります。以下、一例としてリンクを貼らせていただきますので、よかったら参考にしてみてください。