インターネットを巡る旅

サントリー、サッポロ、キリン、アサヒ――ネットで話題のビール会社は?

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全国のお父さんさん! 夏ですよ! 夏!

 

――え? 猛暑と形ばかりの「クールビズ」や「ノー残業デー」に辟易していてそれどころじゃないって? 何を仰りますやら! 夏といえば、最高の楽しみがあるじゃないですか!

 

風呂あがりに飲む、キンッキンに冷えたビールっすよ!

 

冷蔵庫に常備した缶ビールをそのまま一気に飲み干すもよし。

冷やしたジョッキに瓶ビールを注いでチビチビ飲むもよし。

 

うむ。まさしく、これぞ夏。

最高ではありませんか。

 

――といった前置きはともかく、夏のビール商戦を前に各ビールメーカーも独自のキャンペーンを展開するなど、気合を入れている様子でございます。

 

今回は、その中でも大手である「キリン」「アサヒ」「サントリー」「サッポロ」に関して、ネット上ではどのように話題になっているのかをまとめてみました。……正直、「銘柄」に限定すれば1位はアレなんじゃないかと軽く想像はついているのですが、その確認も含めて。

 

キーワード検索数ランキング(Google)

1位 サントリー ビール …… 約 1,210,000 件

2位 サッポロ ビール …… 約 854,000 件

3位 キリン ビール …… 約 847,000 件

4位 アサヒ ビール …… 約 800,000 件

 

Google検索でそれぞれ「メーカー名+ビール」で検索してみたところ、ヒットしたページ数がこちら。サントリーが圧倒的ですね。他のメーカー名の検索結果と比べると、「ビール工場」の存在が目立つように映ります。自社の工場紹介、メディア報道、さらに消費者の感想日記なども。

 

ちなみに、ビール業界のシェア数では「アサヒ」が頭ひとつ抜けています(参考:ビール業界の動向・ランキング・売上高シェア等-業界動向サーチ。業界としては昨今、「プレミアム」を売りにした商品のほか、発泡酒やビールテイスト飲料が話題に挙がることも増え、業界内での競争が加速しているようです。

 

一方で、企業側のネット上での活動に関して言えば、サッポロビールのソーシャルメディア運用は「成功例」として多くの企業に注目されるほどのものです。

 

単なる商品紹介に留まらず、コアユーザーとの交流や情報交換を目的とした「百人ビール・ラボ」も評判。さらに、地元北海道の地域活性化に取り組むコミュニティ「北海道Likers」は24万もの「いいね!」を集めています。これは地域性のある「サッポロ」ならではの戦略ですね。

 

Twitterで話題になる「ビール」

 

インターネット上の「生の声」が見えやすいサービスとして、現在はTwitterのツイートがたびたび引用されますが、どうも「ビール」は他の商品と異なり話題になりづらいような印象。

 

企業の公式アカウントによってキャンペーン情報が拡散されることはあっても、それも数百リツイート程度。フォロワー20万人を抱えるサントリーですらこのくらいなので、あまり“大盛り上がり”とは言えないようにも感じます。

 

    ビールを飲んで盛り上がることはあっても、そこで具体的な銘柄名を挙げてまでツイートする人は少数派。そもそも缶ビールは日常的に飲んでいる「当然」のものであり、わざわざ呟くほどのものでもないのかもしれません。さらに言えば、Twitterのコアユーザーには未成年が多いという事情もあるのでしょう。     それゆえに、Twitterで話題になる「ビール」と言えば、その多くは未成年でもよく目にするCMを「ネタ」的にツイートする場合が大半であるような気がします。   そういったネタ要素としては、「アサヒ」が圧倒的に強いですね。印象に残りやすいCMが引用され、たびたびネタとして話題になっています。「エビス」や「キリン」はともかくとして、未成年は「プレモル」とかわからないんじゃなかろうか。  

 

まとめ:そんなことよりお酒が飲みたい

結論としては、「広告戦略では『サッポロ』が強い」「ネット上の“ネタ”的な話題性としては『アサヒ』が強い」といった感じでしょうか。ちなみにこの夏は『キリン』も攻めているようです。

ビールに限った話ではありませんが、一口に「ネット上で話題になる」と言ってもどういった層を狙っていくのかで考え方は異なってくるので、一筋縄ではいかないように思います。見方によっては、「将来の顧客」となりうる未成年層への認知も、ひとつの戦略と言えるかもしれませんし(「アサヒ」の場合、狙ったわけではないと思いますが)。

 

――なーんて書いてきましたが、僕としては「むちゃくちゃ疲れている」「親しい友人と飲んでいる」「宅飲みである」などなどの条件が重ならない限りは缶ビールを飲まない人間なので、あまり偉そうなことは言えない立場なのですが。

 

最近はビールテイスト飲料やクラフトビールの流行などもあり、「ビール」への関心は高まりつつある様子。せっかくですし、この夏はクラフトビールのイベントにも足を運んでみようかな。

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けいろー

フリーライター。ネットカルチャーと共に育ってきたゆとり世代。執筆実績として『HATSUNE MIKU EXPO 2016 Japan Tour』公式パンフレット等。

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