ロングテールSEOの基礎知識と、取り組む際のポイントについて解説します。
ロングテールSEOの基礎知識
ロングテールとは何か?
ロングテールとは、インターネットを使った販売などで使われる考え方のことです。
書籍を販売している、オンラインショップを例に出してご説明していきましょう。オンラインショップでは、どういった書籍を取り扱っているでしょうか?売れ筋の商品や、新刊はもちろんですよね。しかし、それだけではありません。ほとんど売れない書籍も、取り扱っていることが多いです。
人気のない書籍でも、必ず買い手はつくもの。そういった小さな売上を積み重ねていくことで、売れ筋の商品を超すほどのまとまった売上をあげることができます。これを、ロングテールと呼びます。書籍ごとの売上をまとめた下図では、右下の部分がロングテールにあたります。
ロングテールは、オンラインだからこそ実現できる方法です。その理由は、オンラインショップでは商品を陳列する必要がないから。書籍を置くスペースが必要ないので、人気のない書籍を置いておく(取り扱う)ことができるのです。実店舗でそんなことをしていたら、売れ筋商品を置く場所がなくなってしまいますからね。
中小企業こそロングテールSEOに取り組むべき
今回ご紹介するロングテールSEOとは、このロングテールをSEOに応用したものです。先ほどの例では、買い手の少ない書籍がロングテールをつくっていました。ロングテールSEOの場合は、検索数は少ないけれども確実にアクセスが期待できるキーワードを使います。
こういったキーワードを、「ロングテールキーワード」と呼びます。ロングテールキーワードを活用することで、売上ならぬSEOを向上させていく。これが、ロングテールSEOです。
ロングテールSEOは、中小企業にこそ行っていただきたい手法です。というのも、確実にSEOを向上させつつ、ビッグワードに負けない効果が期待できるから。
本連載の第4回の記事では、ビッグワードは大きな流入が期待できる反面、結果を出すのが難しいと述べました。ロングテールSEOはこういったビッグワードに取り組むことなく、ビッグワードに負けないほどの効果が期待できます。
ロングテールSEOのポイント
さて、ロングテールSEOの基本がわかったところで、ロングテールSEOに取り組む際のポイントを3つご紹介しておきましょう。
検索回数の少ないキーワードを選ぼう
ロングテールSEOで使うキーワードは、検索回数が少ないものを選ぶようにしましょう。つまり、スモールワードですね。第3回の記事でご紹介したように、キーワードプランナーなどを使いながらスモールワードを探していきます。
もちろん、複合キーワードも考えるようにしてください。1語ではビッグワードでも、2語にするとミドルワードやスモールワードになるキーワードが多くあるからです。
コンテンツに力を入れよう
ロングテールSEOに取り組む際は、コンテンツに力を入れるようにしてください。選択したロングテールキーワードに対して、各ページのコンテンツを制作していきます。
ロングテールSEOは、コンテンツの数が大事です。しかし、だからといって何でもいいからコンテンツを増やせばいいわけではありません。あくまで、良質なコンテンツである必要があります。ユーザーのためになって、できるだけオリジナリティのあるコンテンツをつくるようにしてください。
GoogleやYahoo!などの検索エンジンも、そういった良いコンテンツを好むため、検索結果の上位表示が狙えるようになります。「良質なコンテンツの定義」は本連載で別途解説します。
内部SEOにもしっかり取り組もう
ロングテールSEOに取り組む際も、必ず内部SEOに取り組むようにしてください。内部SEOとは、ページ情報や内部リンクなど、HPの内側に行うSEOのこと。
内部SEO行うことで、Googleなどの検索エンジンに正しくコンテンツを評価してもらうことになり、ロングテールの効果も活きてくるのです。
もちろんこちらのテクニックも本連載で触れてまいりますので楽しみにお待ちください。
あとがき
ロングテールSEOについて解説してきました。ロングテールSEOは、すぐに結果が出ないことも多いです。そのため、志半ばで中断してしまうケースも多く耳にします。しかし記事の前半でご説明したように、ロングテールSEOはビッグワードを凌ぐこともある強力な施策です。粘り強く取り組んでいただければと思います。