三味線ガールは海を渡る

ディズニー寮での共同生活で育まれた三味線に対する自信

こんにちは、鬼龍院花枝です。

前回はアメリカのディズニーで寿司職人として配属が決まった話をしました。

今回はアメリカ滞在中に住んでいたディズニーの寮について少し話させてください。

 

 

ディズニーが用意した寮は開放的で居心地抜群!

アメリカで働くために必要なのは何を差し置いても「就労ビザ」が必要となります。CRプログラムに合格した後、私たちは大使館に赴き就労ビザを取得する必要があります。就労ビザにもいろいろな種類がありますが、私たちが使うビザはQ-1ビザと呼ばれ「文化交流派遣員」としての就労が許可されています。

このビザを取得するための条件として、ディズニーが管理する寮での生活が義務付けらえています。

ディズニーが用意してくれている寮は4種類。それぞれに特色がありますがどこも開放的で居心地はとても良く感じました。

 

寮の部屋はシェアハウス!一人部屋はありません!

日本だと一人部屋に住むという感覚かもしれませんが、アメリカでは基本がシェアハウス。このディズニーの寮ももちろんシェアハウスです!一人部屋はありません。部屋は2~6名で一つの部屋に住んでいます。

私の部屋は6人部屋でした。部屋の中にさらに部屋が3つに分かれ、部屋の中にはベッドが二つ並んでいます。(部屋によっては3つあったりします。)この部屋は私含め日本人女性が4名、中国人女性が1名、イタリア人女性(途中からアメリカ人女性に変わりました)1名とアジア勢強めの国際部屋でした。

香港から来たルームメイトと一緒にお寿司を作ったりしました。

 

三味線を弾いたり聞いてもらう機会を作ってみた

さて、一人部屋はないし、壁もそんなに厚くはないこの寮の部屋…。一体どうやって三味線を練習すればいいのでしょうか?…私は持ってきた三味線を組み立てながら考えました。

とはいえ、もともと私は練習をとにかく頑張る!…というタイプではありませんでしたので

「…三味線のウデが落ちることはもう分かりきってることだから、それよりもここでしか体験できない何かに取り組もう。」

と考えていました。

「何か演奏会を企画したいな…。」

と考えていた時、ひょんなことで参加したディスカッションクラスで、寮の多目的ホールを借りることができる!ということが分かりました。せっかくなので、同期や先輩から楽器が出来る出演者を募り、小規模ですがコンサートを企画することができました。

(定期的にやりたいと思っていたものの結局2回しかできなかったのが心残りですが…。)

寮の多目的ホールを使ってのミニコンサート。後ろにはそれぞれ出演者の楽器が並んでいます。

 

部屋の中でスカイプお稽古にも挑戦

とはいえ、部屋でも全く稽古をしなかったわけではありません。日中やルームメイトがいない時などに稽古をし、たまにスカイプで日本の生徒さんとスカイプレッスンをしました。

日本とオーランドの時差は13時間。昼夜逆転です。あらかじめ時間を決めて、スカイプを繋いでお稽古をしました。

ですが、ここでスカイプの問題が一つ。音が若干ずれて相手に届くのですね。対面のお稽古のように一緒に弾くことは出来ませんでしたので、私が弾いて生徒さんが弾く…というように、順繰りに弾いていました。

 

シェアハウス生活で培われた大切な土台

初めてのシェアハウス生活での一年間を振り返ると、ルームメイトからの励ましや勇気づけに助けられた日々だったと感じています。

私が部屋で演奏していたときやミニコンサートを開催した時、いつもフィードバックをくれていました。応援してくれていました。そんな後押しもあって、ルームメイトだけではなく、多くの同期にも三味線の音色を聴いてもらう機会を作れました。ディズニーで働いた一年は、現時点で「最も多くの20代に三味線を身近なものとして知ってもらえた一年」だったと思います。

一年間生活を共にしたルームメイト。それぞれ違った配属先についていました。

 

ルームメイトや友人から言われた嬉しい一言に

“I’m proud of you.”

という言葉があります。英語圏内ではよく使われる表現ですが、日本語に直すと「すごいじゃない!」とか「やったね!」というニュアンスでしょうか。誰かが成し遂げたことを自分のことのように喜んでくれる一言…今もとりわけ気に入っている言葉です。

他者の存在や価値感を認め合え、互いに刺激しあえる環境で過ごせた一年間。それがあったからこそ、今こうして新たな挑戦を始められているのだと感じています。

 

 

別のブログでもCRプログラムについて書いています。ぜひご一読ください!

火曜の夜にバスを待つ〜米国ディズニーで働く〜
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鬼龍院 花枝

三味線指導、演奏家。気づけば20代の9割を三味線の指導と演奏に費やし、「三味線を教えている」と自己紹介すれば二度見されることにも慣れてきました。堅苦しさ皆無で三味線の魅力を知ってもらえればと思い、執筆活動もしています。

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