インターネット上で話題になっていたり「面白い!」と感じたりした記事広告。そんな記事広告を読むと、自社商材・サービスでも記事広告を出稿してみたいと思うこともあるでしょう。
しかし、記事広告を出稿する際に、どのように企画を立てれば良いかはなかなか知ることができません。どうしたら面白くて商材やサービスのためになる記事広告を企画・制作することができるのでしょうか。
今回は、記事広告を制作依頼するときに、事前に考えておきたい3つのことについてお伝えします。
▽これまでの連載「はじめての記事広告」
https://ninoya.co.jp/category/ninoya_log/nativeadbeginner
1.伝えるべきこと
記事広告の企画・制作を依頼したいと思ったときに、何よりもまず考えて整理しておきたいのは、宣伝する商材・サービスについて「何を伝えるか」です。
たとえば、以前にも紹介した「市長って本当にシムシティが上手いの? 千葉市長とガチンコ勝負してみた」は、スマホ向けゲームアプリ「SimCity BuildIt」(シムシティ ビルドイット)の記事広告です。
この記事は、Twitterで2.6万回以上シェアされている人気記事。ただ面白いだけでなく、読むと何を伝えたいのかがとても分かりやすく示されています。
・「シムシティ」というゲームの概要(歴史・過去作、遊び方)
・ゲームの内容が本格的であること
・対戦で盛り上がることができること
・遊び方のコツ、新要素
「シムシティ」というゲームを知らない人が読んで、どんなゲームなのかわかりやすいように構成されていることがわかります。実際にプレイをしながらベーシックな情報を盛り込み、シムシティのファンにとっては「あるある!」と盛り上がることができる記事です。
また、最後にコツや新要素の情報を差し込み、コアなファンに「スマホ版もプレイしてみようかな」と興味を持ってもらうケアも忘れていません。
ここからわかるのは、記事の内容を決めるのは奇をてらった企画ではなく「商材・サービスの伝えるべきポイント」であることがわかります。つい記事の面白さや奇抜さに気を取られてしまうのですが、記事の主役は商材・サービスなのです。
まずは、これから宣伝しようと考えている商材・サービスの魅力や長所・短所を洗い出すところから始めてみましょう。
2.届けたい人
「何を伝えるか」と併せて整理しておきたいのは、「誰に届けるか」。つまり、記事のターゲットです。
新日本カレンダー株式会社の記事広告「生まれてこのかた、ずっと不況。「ゆとり世代」は、知恵を出して仕事をつくる」は、記事の冒頭から明確にターゲットを示しています。
「昔はタクシーチケットってのがあってね」
「バブルの頃は、湯水のように広告予算が使えたからね」
「あの頃は本当に、いい時代だったよ」
だなんて「景気の良かったあの頃」の話を、広告業界の先輩方から何度聞いたことだろうか。お酒の場ともなると、そんな話で持ちきりになる。
その度に、私たちはこう返事をする。
「いやぁ、ちょっと信じられないですね……我々は生まれてこのかた、ずっと不況なので……」
1990年、バブル崩壊。私たちは、バブルの崩壊とともに生まれた。とはいえ、自分の生まれた時代をそんなに悲観することもない。だって知らないんだから、景気の良い日本を。
「私たち」と書いてあるように、この広告のメインターゲットは筆者と同世代から新卒世代あたり、つまり20代~30代前半ほどの若者たち。宣伝している商材は「ふたりひめくり」というカレンダーです。
若者たちが作った新しいアイデアのカレンダーを、同世代の若者たちに使ってほしい、応援してほしいという願いが込められた記事になっています。
ターゲットをある程度限定すると可能になるのは、共感を呼ぶ記事を作成することだ。共感は応援に繋がり、商材・サービスや企業のファンを作っていくことができます。
ターゲット設定は、世代でのセグメント分けに限りません。商材・サービスが企画開発されたときの想定ターゲットやペルソナを掘り起こし、記事広告を制作するディレクター、編集者やライターに伝えることができると良いでしょう。
他の広告手法と違ってWebの記事広告が面白いのは、想定したターゲット以外の人にも読んでもらえる機会があること。上記の記事も、「若者がこんな風に頑張っているのか」「こんなことを考えているのか」と、ターゲットよりも上の世代の人たちが興味を持って読み、拡散していました。
良い記事があれば、記事が勝手にさまざまな人へ営業してきてくれる。そういう記事広告は、商材・サービスや企業にとって財産となります。
3.取材をおこなう相手
「伝えること」「届けたい人」が整理できたら、最後は「取材をする相手」を考えていきましょう。ここからは、記事広告の企画・制作会社やディレクター、ライターと相談しながら進めても大丈夫です。
ダイトー水産株式会社の「「僕を愛してくれた日本に、サッカーで恩返しをしたい」54歳になったシジマールが語る指導者としての想い 」で宣伝した商材は「オレは摂取す」というゼリー飲料。「オレは摂取す」を日常的に飲んでいる藤枝MYFC・シジマール氏にインタビューをしました。
これは、「オレは摂取す」の効果効能や日常への取り入れ方という伝えたいこと、そして、スポーツをしている人に届けたいというターゲットを踏まえた、わかりやすい人選です。
スポーツ(特にサッカー)が好きな人たちや、かつてのシジマールファンの間で話題となりました。「オレは摂取す」というキャッチーな商材名とも相まって、多くの人に読まれた記事広告です。
大切に考えたいのは「伝えることが、届けたい人にちゃんと届くか」ということ。取材・インタビューの相手は有名人でなくても構いません。
ターゲットが仕事をバリバリこなすサラリーマンだった場合、自社内で驚くような成功をおさめた社員にその秘訣や商材との関わり方を聞いても良いでしょう。
どんな人を取材すれば、商品の魅力を伝えられて、読者の心を動かすことができるのか。「どうせ有名人にはオファーできない」と諦める必要はありません。制作会社や媒体とよく打ち合わせやブレストをし、読者と商材・サービスのためになる記事広告を作っていきたいですね。
おわりに
今回は、記事広告制作を依頼・企画するときに考えておきたい基本的な3つの要素について紹介しました。もちろんこれだけではなく、制作者側からは色々と確認や質問が出るでしょう。でも、上記の3つが固まっていれば、軸がぶれることはありません。
株式会社ninoyaでは、商材・サービスとユーザーが自然に出会える記事広告を制作・出稿しています。媒体の選定やオウンドメディアの制作から、記事の企画・制作、そして広告出稿まで、記事広告制作・出稿関する一連の流れを、他制作会社や媒体よりも比較的安価にお任せいただけます(一般的な記事広告の相場観に関してはこちらの記事をどうぞ)。
初めて記事広告を出稿する方や、他の媒体で出稿してみたけれど上手くいかなかったなどのお悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談くださいませ。