記事の体裁を模した広告である「記事広告」。
面白い記事広告に出会うと「こういう記事を、自社の商材でも出稿してみたい」と思うことがあります。しかし、インターネット上の記事広告のクオリティはピンからキリまで。どうやって企画し、制作、出稿すればより価値のある記事広告を世の中に発信できるのか、不安がある方もいると思います。
今回は、記事広告・タイアップ広告の制作の種類について、大きく3つの方法にわけてご説明いたします。
1.媒体による枠+タイアップ記事制作
2.媒体枠+制作会社の記事制作
3.制作会社の記事制作+SNS広告
それぞれにどんなメリットや注意点があるのか、事例を交えながらひとつずつ見てまいりましょう!
▽これまでの連載「はじめての記事広告」
https://ninoya.co.jp/category/ninoya_log/nativeadbeginner
1.媒体による枠+タイアップ記事制作
記事を掲載する媒体が、独自に編集部を持っていたりライターを抱えていたりする場合は「タイアップ記事」として企画、制作から掲載まで媒体に任せることができます。
青山学院大学の「コミュニティ人間科学部 収容定員増認可申請中 」で地域の課題解決に貢献する人になる(Studyplus)
たとえば、学習管理アプリ「Studyplus(スタディプラス)」が運営している同名メディア。アプリのメインユーザーとして抱えている中高生から大学生に向けた記事に特化しています。
ユーザー層が明確で、かつユーザーの求めているものや興味関心を熟知しているからこそ、有益な記事を企画、制作することができます。
脳を活性化し、パフォーマンスを上げるランニングとは(NewsPicks)
ソーシャル経済メディア「NewsPicks」もまた、媒体内の編集部でターゲットを熟知した記事広告を制作しています。
NewsPicksの読者はビジネスパーソン(や、就活生)。上記はランニングシューズに関する記事広告ですが、ランニングの良さだけでなく「脳を活性化」というビジネスマンの生活にも活かせそうな切り口で話を展開しています。
学者や研究者などの専門家に取材をし、しっかりと根拠や説得力のある企画を立てられるのも強みです。
記事広告は、読者に刺さったときの効果は絶大です。しかし、ひとたび「うさんくさい」とか「つまらない」と思われてしまうと、企業や商材の信用まで落としてしまいかねません。
読者のことを理解し、読者たちが求めているものと商材やサービスの魅力とが交差する点を見出してくれる媒体を探すことが大切です。
2.媒体枠+制作会社の記事制作
掲載媒体の枠をおさえ、記事の企画・制作部分はコンテンツ制作会社が担当するスタイルの制作方法もあります。
電光掲示板をレンタルして会社に導入してみた(TIME&SPACE by KDDI)
こちらは、通信会社のWebメディア内の記事を制作会社が担当した例です。SNSで人気のライター(漫画家)をアサインした、ネタ系の記事になっています。
奇をてらうような面白い企画を立てたいけれど、社内で企画することが難しかったりプロに任せたいと考えたりする場合があります。そういうときに、常に面白い企画を考え発信しているコンテンツ制作会社は強い味方になってくれます。
5年待ちのパン屋「ヒヨリブロート」の塚本久美さんが教えてくれた本当においしいパンの話、自分らしく生きるためのヒント AD(ShortNote)
2018年7月に、エッセイ投稿サービス「ShortNote」で初めて記事広告が配信されました。記事を制作しているのは、ShortNoteの運営を引き継いだコンテンツ制作会社です。
ニュースメディアには報道記事を書くことを得意とした記者が在籍している場合が多いです。しかし、コンテンツ制作会社は記者、専門性があるライター、エッセイストなどさまざまな書き手と繋がっています。そのため、エッセイに特化したメディアに合わせた文体や取材の方法を知っているライターや編集者をアサインできます。
媒体だけでなく商品、サービスの雰囲気に柔軟に呼応し、ファンや読者をがっかりさせないコンテンツ制作ができることも、コンテンツ制作会社の強みです。
注意しておきたいのは、媒体を自社でおさえるか制作会社が企画紹介してくれるかを確認すること。あるいは、媒体側が固定の制作会社と提携しているという場合もあります。
媒体と制作会社を決めるにあたっては、依頼する側も自社商品やサービスの魅力や、届けたいターゲット像について言語化できているとスムーズでしょう。
3.制作会社の記事制作+SNS広告
Webメディアなど媒体のユーザーに頼らず、自社メディア(サイト、ブログ)や制作会社のメディアに記事を掲載し、SNSなどの広告で集客をするという方法もあります。
「僕を愛してくれた日本に、サッカーで恩返しをしたい」54歳になったシジマールが語る指導者としての想い(ダイトー水産)
株式会社ninoyaが記事を制作したゼリー飲料「オレは摂取す」の記事広告です。広告主の自社メディアに記事を掲載し、広告運用で読者を流入させました。
広告の配信だけでは、なかなか爆発的に読者を増やすことはできません。しかし、質が良い読み応えのある記事を掲載することで、読者が互いにSNSでシェアし合ってくれます。必要最小限の費用で、大きな効果を生み出すことができた事例です。
業界初の女性広報担当者が支えたホストクラブ×有名ブランドのコラボ【クラブ愛本店 groupdandy広報・ホスグル子さん】 (ninoya_blog)
また、こちらは記事広告ではありませんが「オレは摂取す」と同じくシェアによって読者数が伸びたninoya制作の記事です。
Web集客のコンサルティング会社であるninoyaでは、ターゲットに対してどういった人や場所に取材してどんな切り口で記事を書けば良いか、お客様のお話を聞きながら提案しています。目的は購入なのか、資料請求なのか、ダウンロードなのか、企業のイメージアップなのか。それによって、媒体からアサインするライター、広告運用まで広く提案が可能です。
インターネットをよく使うユーザーには、記事広告は歓迎されないこともあります。しかし、「この記事は面白い!」と友人・知人、フォロワーがシェアしていれば一気に信用度が高まります。
広告は最初のスタートダッシュのブースターと考え、多くの読者に価値を手渡して信用してもらうこと。比較的少ない費用でそれを叶えることができるのが、この方法での出稿です。
おわりに
今回は、記事広告の制作の座組についておおまかに解説しました。
多くの企業が「1.媒体による枠+タイアップ記事制作」のかたちで記事広告を出稿できれば良いのですが、150万円前後からそれ以上の費用がかかります。潤沢な広告費を持つ企業でなければ、なかなか採用するのが難しいという現実があります。
ninoyaでは、「3.制作会社の記事制作+SNS広告」の方法での記事広告企画・制作・広告出稿を約50万円から承っております。
方法は異なりますが、100万円以上かかる「1.媒体による枠+タイアップ記事制作」と同程度の効果が得られるようご相談、ご提案させていただきます。
はじめて記事広告を出稿する方や、あまり記事広告について知らないけれど試してみたい方、そして、過去に記事広告出稿で思うように成果を得られなかった方におすすめしております。
記事広告で大切なことのひとつは、「商材・サービス」と「読者」とのマッチングを上手に仲介できる「媒体」「コンテンツの内容」の切り口を見つけることです。
媒体と制作会社による出稿方法の違いを理解して、読者のみなさんに価値あるコンテンツと商材・サービスの魅力を提供できるよう、一緒に考え、努めていきたいですね!