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「良いデザイナーやエンジニアが採用できない」と相談された時に答えること

現場を回っているとよく聞かれること。それが、良いデザイナーやエンジニアを採用できないという相談です。日ごろ答えていることをまとめます。

 

 

ほしい人物の定義

採用経験の浅い企業ほど「いま社内で抱えている課題をいい感じに解決してほしい」などと考えがちです。しかし、デザイナーもエンジニアも技術職です。優秀な人物ほど自身の技術を活かせる環境にこだわっています。

 

ここでいう環境とは必ずしも待遇ではありません。自身の持っている技術は、どのような環境で最大に活きるのかという視点です。

 

私たちがフレンチのお店を経営していたら。当然、雇うべき技術者はフレンチのコックです。うなぎを捌くプロでも、鉄板で肉を焼くプロでもありません。

 

技術者も料理人同様に細かなジャンルがあります。お客さまの目に見える部分を作るのが得意な人もいれば、その後ろ側を整えるのが得意な人もいます。

 

雇ったコックにレジで釣り銭を数えさせるオーナーはいません。本人の技術はそこでは発揮できないからです。

 

まずは、自社の課題を粒度細かく整理することが肝要です。そこで必要な人物のスキルが決まります。

良い人の定義

良い人が欲しいという言葉を使うのは簡単です。しかし、ある企業にとって良い人物が、必ずしも別の企業にとって良い人物であるとは限りません。

 

優れた技術を持つかわりに出社はしたくない。確かなデザインを提供できるかわりに、毎日16時には退社したい。そうした要望を受けた際に良い人物と感じることはできるでしょうか。

 

何時もオフィスにいて上長の意図を読む。それをアウトソース含めマネジメントして、最適なかたちに落とす。そんな技術職がいれば誰もが「良い人物」と定義するかもしれません。

 

しかし、キッチンで繊細な料理をつくるコックが、小窓から常にホールに気を配れるでしょうか。それはもう料理長ですね。会社でいえば役員または準ずる存在です。

 

自社に欠かせないもの。それが得られるならば無くても構わないもの。優先順位が明確なほど確かな人材が集います。

 

採用問題の解決法

良い技術職がほしい。その多くは中途市場で見つけるのは困難な人材です。

 

技術職は絶対数が少なく、一定の技術を要する人間は社内で待遇を得ています。あるいはフリーランスとして独立します。自然と転職市場に訪れる人物は限られます。

 

待遇では勝てない。しかし、自社にはコミットしてほしい。そう考える経営者は少なくないでしょう。その場合取れる選択肢は2つです。

 

・プロジェクトベースでのフリーランス活用

優秀な技術者の抱え込みが難しくなる一方、フリーで活躍する技術職が増えています。彼らにプロジェクトベースで加わってもらう手段です。

 

・新卒または第二新卒の採用

技術者を目指し、基礎は学校で学んでいる人物。彼らに勉強の機会を用意し、その成長を支えることで自社に適した技術職に育てる手段です。

 

 

これらの話は行く先々で同じ相談を受けています。私の肌感覚が確かであれば、中小企業ほどいずれかの選択肢を取らざるを得なくなっていきます。もうなっているとも言えます。

 

見えている未来であれば先んじて。リスクの先取りこそが未来の体制を作ります。

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古越 幸太

「もともと何されてたんですか?」→「公務員保育士です」で、初対面の方でも5分は話せるのですが、次に続く鉄板の雑談ネタがないのがここ10年来の悩みです。

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