やさしいWeb集客の話

オウンドメディアに有効なのは「記事の量産」それとも「品質」?

※本記事は #ninoyaTV – 026「オウンドメディアに有効なのは「記事の量産」それとも「品質」?」をもとに、読みやすく編集を加えた記事です。

 

亀田:皆さんこんにちは。ninoyaTV司会の亀田です。

 

古越:古越です。

 

亀田:本日もよろしくお願いします。この番組では、皆さまからお寄せいただいたWebマーケティングに関するご質問にお答えしております。本日もご相談をいただいております。

オウンドメディアに有効なのは「記事の量産」それとも「品質」?

今期より、コーポレートサイトと連動したオウンドメディアに取り組む予定です。しばしばキーワードを狙って記事をたくさん書いたほうが良いと聞きますが、一方で品質が重要とも考えます。あえて選ぶなら、どちらが重要でしょうか。

 

古越:いわゆるオウンドメディアの「量か質か問題」ですね。

 

亀田:メジャーな問題ですか?

 

古越:オウンドメディアに取り組んでいる企業さんとかベンダーなら、しばしば話題にあがる問題ではあります。今日はこの部分についてお話をしていきたいと思います。

 

ポイント1 量産or品質問題はどこから生まれたのか

古越:前回、SEOは相対評価だという話をしましたね。競合を調べることが重要なので、まずはオウンドメディアで取り組んでいきたいキーワードで検索をしてみます。そうすると上位にいろんな記事が出てきます。

読んでいただくと、当然同じ業界だから、すごく近いことが書かれている記事も出てくれば、こんなんでいいのかなという、信憑性に欠ける記事が出ることもあると思います。自分たちの目で見て品質の高い記事がたくさん並んでいるのであれば、それを下回る記事で同じ順位をとっていくのは難しい。そこがまずポイントになってきます。

量か質かという話ですが、本質的には量も質もどっちも大事だと思います。

 

亀田:そう思います。最初になんでだろうなと。

 

古越:では、例えば亀田さんが、雑誌の編集長に就任したとします。決まった数の紙面をうめないといけないし、当然内容も面白くないといけない。やるのは亀田さん一人ですと。一部カメラマンとかライターはアウトソースでも構わないので、いい感じでやっといてくださいと言われたら、どう思いますか。

 

亀田:普通に無理ですね。

 

古越:それが求められるのが、中小企業のオウンドメディアなんですね。

 

亀田:いやあ、それは……。

 

古越:そうなんですよ。やっぱりみんな取り組んでみて「ちょっと厳しいね」となるので、「じゃあ量なのか質なのか」という議論に変わってくる。本当はSEOの観点とかPRやSNSの観点とか、いろいろ考えないといけないことはありますが、ざっくりいうと、リソースの問題に端を発しているところが大きいんです。

ポイント2 量産重視と品質重視のメリット・デメリット

古越:量と質、それぞれにメリット・デメリットがあるので、そこをどう見ていくかですね。まず量を重視する場合、狙っていきたいキーワードを考えて、そこに対して記事をたくさん作っていきます。検索エンジンという海があって、そこで網を広げて、面で取っていくイメージです。この一番のメリットは、たくさん作って面で広げていくので、記事の外注化がしやすいことです。記事の製作本数、月々あがってくる数字、そういった成果指標を数字ではかりやすいところもポイントです。

 

亀田:取り組みやすそうですね。

 

古越:はい。それで皆さん、量を中心によくやられています。問題は、その記事を読んで心から面白いと思うかですが、たぶんやっている本人たちも、やや疑問符が出る。それで質も取らなきゃいけないという議論が出てくるんですけれども。ただ、数字が出やすいのは量重視のほうなんですね。

 

亀田:逆に品質重視のほうは。

 

古越:こちらは何より、読み手も書いている自分達も面白いことと、それを通じて企業さんや事業にファンができるぐらい、記事に濃さや熱量があるというところがポイントです。長期的に取り組むことによって、周りの人達との信頼関係が出来上がってくる。そのリレーションシップが、結果としてCVR(商品の購入率)の向上や、LTV(顧客一人当たりの生涯売上)の向上に、長い目で見るとつながってきます。

 

亀田:そう聞くと、品質重視のほうが良いように聞こえますね。

 

古越:そうです。でも、取り組む企業さんが、ある程度最初から知名度があるとか、SNS でウケそうな記事を作る肌感覚を持っているとか、そういった要素がないと、なかなか品質重視の記事で数字を出すのは難しい。特にやりはじめのうちは、目に見える数字が出にくく、そこに投下したコストやリソースが回収できるか、判断しづらい。そのため、質は大事だけれども、中座したりオウンドメディア自体が中折れしてしまったりという結果になるケースが少なくないんです。

 

亀田:それで、量か質かの問題になると思うのですが、結局どっちがいいんですか。

ポイント3 おすすめは量から質へのハイブリッド型

古越:うちとしては、量から質への転換をおすすめしています。うちが取り組む場合、コンサルで入るケースとコンテンツの制作から引き受けるケースがありますが、クライアントさんは外注予算という形で計上するので、目に見える数字がついてこないといけない。

最初に数字が出やすい量重視の体制で、まずは目に見える数字を作っていく。そこでちゃんと数字が出るのを認知してもらった結果、「読み応えのある記事もないと、メディアとして次のステップにいけないね」ということで、質を上げる予算を立てていただくという形です。

 

亀田:まさに量から質へという感じですね。

 

古越:そうですね。自分たちがこれはいい記事だと思っていても、 認知が取れないと最初の読者もつかないので、最初のうちは、自分たちで力を入れて書いた記事に関しては、少しSNS広告などを使って目につくような形にしてあげるのも良いです。目に見える数字が出てくると、「自分たちで書いたものもちゃんと反応が取れるんだ」と自信が持てる。

そういう経験が重なっていくと、例えば営業現場で「オウンドメディア見ました」とか、採用の現場で「これを見て応募しました」という声が実際にあがってきます。そうなると、「そこにもっと予算とリソースかけてもいいよね」という、いい循環ができてくる。そこまでいくと逆に量を取りにいくんじゃなくて、「関連各位が見ているから、いい記事を月に1本でも2本でも書いていこう」というふうに転換していくこともしばしばありますね。

 

亀田:期間としては、どれぐらい見たらいいんでしょうか。

 

古越:まずボリューム重視でいく場合、ある程度狙っている方向があっているのが見えるのに半年ぐらい。質のある記事も入れていって、現場の体感として「オウンドメディアが効いてるね」という声が出てくるまでいくのには、最低でも1年間ぐらいは必要になってきます。

 

亀田:ある程度の時間はかかりますね。

 

古越:打ち手の成果をすぐに見たい時、広告であれば、出稿すれば反応は必ず出てくるので、反応速度を求めるのであれば、広告以上の方法はありません。一方、コンテンツを利用した集客は、成果がすぐに出ない代わりに、ずっと出し続けても利幅が減るものではない。広告を使った集客と比べると、メリットとデメリットは完全に逆ですが、どこを重視するかというのが判断のポイントになってきますね。

 

亀田:本日もお送りしておりましたninoyaTV、「私も質問したい」という方は、ぜひninoyaのトップページから、ご質問をお寄せください。お待ちしております。その他、感想はSNSで、「#ninoyaTV」までご投稿ください。

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古越 幸太

「もともと何されてたんですか?」→「公務員保育士です」で、初対面の方でも5分は話せるのですが、次に続く鉄板の雑談ネタがないのがここ10年来の悩みです。

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